ワカラナイ孤独に立ち向かう2度目の新入社員
ワカラナイは孤独だ
友達と話をしているとき、みんなは知っているのに自分だけ知らない話題になることがある。
「こないだZOUZOUTOWN(仮名)に行ったんだけどさぁ」
「そこ私も行った!あそこっていつも混んでるよねぇ」
「え?私が行った時はそうでもなかったよ?」
自分を置いてどんどん進んでいく会話。会話の情報からZOUZOUTOWN(しつこいけど仮名)が何なのか推測しようとするも難しい。カフェなのか、施設なのか、何なのか。有名なの?なぜ私は知らないの?なぜ誰も教えてくれないの?
こういうとき、すごく孤独を感じる自分に、最近気がついた。
そういう意味では、タイに来てから、私はずっと孤独だ。
まず言語がわからない。(文字通り、右も左もなんて言うかわからない)
何かをやろうとしても、やり方がわからない。
誰に聞いていいかもわからない。
そもそも何がわからないのかが、ワカラナイ。
でも、こういう経験には既視感がある。
新入社員時代だ。
2度目の新入社員
私が初めて入社した会社は、新入社員教育が仕組み化されており、その中でも面倒見のいい部署に配属されたので、入社直後は丁寧なオリエンテーションがあった。仕事に必要な基本的情報、フロアの配置やコピー機の使い方、入退室の細かなルールなど、網羅的に教わった。お腹いっぱいで席に戻り、やっとバッターボックスに立てるぞと思ったのも束の間、自分のデスクに戻ってみても、何をしていいのか、ワカラナイ。会議では理解不能な社内用語が飛び交い、知らない登場人物がわんさか登場し、議論に割り込もうにもタイミングが掴めず、そもそも何から質問していいかさえワカラナイ。調べてみようとパソコンを開けばそこはジャングル、共有ファイルサーバーは激難ダンジョン。
1人じゃ何もできない自分に、ただただ悲しくなる。
タイに住み始めてからの私は、まるでかつての新入社員時代のような状況だ。
私の住んでいるアパートは親切な方が多く、なんでも聞けば優しく教えてくれる。大丈夫!やっていけるぞ!と安心したのも束の間、いざ生活を始めてみると、教えてもらったはずのことも、実際にやってみると細かなところで躓く。
たとえば買い物。どこに店があるか、その店への行き方はわかった。
でも実際に店に入ってみると、さらなる疑問が次々湧いてくる。
卵はどの卵を買えばいいの?塊肉じゃなくて薄切りのお肉はどこで買えるの?どこを探しても片栗粉が見つからないけどどこで買えばいいの?
「わからないことを放置しない」が新入社員の鉄の掟。わかっちゃいるけど、会うたびに質問攻めするのも気が引ける。
「こんにちは、いい天気ですね。
ところで、片栗粉ってどこで買えますか?」
…なんて唐突には聞けない。買い物だけじゃなく、日常生活のあらゆることが疑問だらけで、脳内は聞きたいことリストでパンク寸前。2度目の新入社員な私。
新入社員にできること
ワカラナイが続くと、悲しみより先に煩悩が騒ぎだす。(私だけ…?)
いつでもなんでも気軽に聞けて手取り足取り教えてくれる、そんな先輩が欲しい!
……そんな先輩は、新入社員時代にもいなかったし、もちろんタイにもいない。
なぜ誰も教えてくれない(くれなかった)の?なぜ教わる仕組みがないの?
……そんなことをちらっとでも思ってしまう傲慢な自分に泣きそうになる。
煩悩を抑え込むため、1度目の新入社員時代、自分がどうやって乗り越えたのかを思い出そうとしてみた。でも、特別なことをした記憶がない。あるのは、あのときはただ、やれることは全部やったという記憶だけ。
■恥を捨てて質問しまくる
新人時代、会議中だろうが、廊下だろうが、わからないことは恥を捨て聞いていた。結果、空ぶったり、地雷を踏んだこともあったが、回数を重ねてくると、この先輩は仕事中に話しかけると機嫌悪いけど飲み会の席なら教えてくれるとか、タイミングや聞き方がだんだん掴めてきた。
これはタイの地でも応用できそう。どんなに話が盛り上がってようが「ねぇねぇ、ZOUZOUTOWNってなに?」と切り込む度胸がのちの成功を作る…はず。
■自分で調べられることは調べる、勉強する
今は情報に苦労しない時代。とはいえ、情報がありすぎてどこを探ればいいのかわからない。SNSはまるで新人時代に初めて目にした共有ファイルサーバー。とにかくまずは触ってみる、探ってみる。渡航準備に始めたTwitterに加えて、渡航後は苦手意識の高かったInstagramも始めた。ちなみに、片栗粉はタピオカ粉で代用できることをGoogle先輩が教えてくれた。ありがとう先輩。
あえて絞って書くならこの2点。
書いてみて自分でびっくりしたぐらい、とてもシンプル。ワカラナイ孤独から抜け出すには、できることを片っ端からやるしかないのだ。
新入社員時代は1度だけ
当たり前だけど、忘れがちなこと。「タイに来たばかり」というこの新入社員時代を経験できるのは、今だけ。在タイ期間が長くなれば、きっとどんなことで苦労して、どんなことで悩んでいたかさえ忘れてしまうだろう。だからこそ、タイランドの新人として感じたことは、大切にしたい。
だから、noteを書こう。
(これ前回も同じオチだったな…そのくせ更新にかなり時間がかかってるな…)
あと、タイ語も学ぼう。
(話題として華麗にスルーしてたけど言葉は大事…)
最後に、世界中にいるであろう帯同同期のみんな、頑張ろう!
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