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字を書くこと
文字を書くことがめっきり減った。
先日手紙を書く機会があったけれど、漢字を忘れていることと、文字がきれいに書けなくなっていることに驚いた。
高校生の頃、大学生の頃は、毎日毎日いっぱいの文字を書いた。
授業以外でも友だちに手紙を書いたり、部室にあるノートに何ページも書き連ねたり。
手書きの機会が本当に多かった。
いつの間にか、PC上で文字を打つことの方が断然早くなって、漢字の間違いも減って、そして読みやすい文字で出力されて。
この手を使って文字を書くことが減った。
今、わたしが手書きで書くことと言えば、子どもの学校関係の書類と、何かの申込用紙、そして年々減っている年賀状くらいだ。
わたしは、自分で字を書く、ということがとても好きだった。
段々と文字で埋まっていく用紙、たまーに「好きだ」と思う字が書けたとき。
書いた宛名を見ながらポストに投函するとき。
なんなら書いた時の感情までもが、字に乗っている感じさえした。
わたしには「好きな文字」というのがある。
上手く説明できないけれど「この人の書く字がたまらなく好きだ」という文字がいくつかある。
大学生の頃、恋敵がいたのだけど、その人の書く字はもう文句なしに大好きで、悔しいけれど惚れ惚れして見ていたのを思い出す。
ずっと眺めていられるようだった。
今はそんな風に「この字が好きだ」と思う機会も減った。
だけれども、わたしは字を「書く」ということが好きなのだ。
ただ、好きな言葉を好きな字を紙に書いていく。それが好きだ。
あまりしないから、字を書くと変なところに力が入って疲れてしまうこともあるけれど、それでも好きだ。