星野源-Spotifyの秋をを彩る

星野源の音楽活動が熱い。Spotify のビデオシングルシリーズ Go Stream で最新3曲のリラックスした小編成ライブを披露している。ドームライブでバンドメンバーと小さな円陣を組み、６万人を背にして楽し気に演奏をする、そんな星野源らしい形の、星野源らしい発信だ。

まずは、そのパフォーマンスを楽しんでほしい。(Spotifyの 無料登録でも見れるとのこと。）

星野源のすごさは何度となく書いてきた。その音楽性はジャンルを超え、周りの景色を塗り替える。芳醇なコーヒーの香りのように私を包み、今日も生きてみようかと思わせてくれる。

華やかなようで哀しく、穏やかなようで激しい想いを秘めた楽曲たちは魂に響く。新旧様々な表情を見せながらも描かれる世界は変わることなく、一本に星野源である。

星野源の魅力を存分に体感できるのはライブである。ライブが熱いのは他のアーティストも当然そうだろう。しかし星野源のそれが格別であるのは大きく２つの理由がある。

彼は楽曲制作で自分の声にエフェクトをかけない。だからライブパフォーマンスで違いが出ない。むしろライブの歌唱の方が完成されていると感じる。

また、彼は作詞作曲、ボーカルはもとより、編曲も制作も全て自分でやっている。ライブ毎にアレンジを大胆に変えるし、様々な音楽の遊びを入れてくる。それは小さなライブでもドームツアーでも変わらない。

このGo Stream のライブでも、ミニマムな編成に合わせて大胆にアレンジを変え、ぐっと大人なグルーブを生み出している。星野氏が左手で操作しているのは古いビートマシンだそうで、操るさまは実に自然でファンを唸らせる。またボーカルが完璧だ。のびやかで艶のあるリラックスした歌唱が本当に素晴らしい。

コアなバンドメンバーたちの演奏もライブのたびに変化し、様々な表情を見せてくれる。特に長岡亮介氏のギターはぞくぞくする音鳴りでさすがである。
ギターとコーラス：長岡亮介
キーボード：櫻田泰啓
ベース：三浦淳悟

是非、音のいいイヤフォンかヘッドフォンで聴いてほしい。そして、散りばめられた珠玉の音たちを拾ってほしい。音楽の秋を彩る星野源の本当の音楽を聴いてほしい。