「逆境」が与えてくれることがあると知ってても、そんなんはいらん、が本音
「逆境」とは、”物事が思い通りにいかず、苦労の多い不運な状況にあること”を言うのだそうだ。字面だけでも十分イヤな気持ちになるな。破壊力抜群。昔の人ってすごいね。この字とこの字を組み合わせようって誰が決めたんだろう?
生きている人で、逆境を経験したことがない人はいないだろう。逆境の大小や強弱はどうでもいい。逆境を誰のと比べて、マウントを取ったりジャッジするのは好きじゃない。
10キロの荷物を持ったら、2キロの荷物は軽く感じるかもしれないけど、2キロの荷物をずっと持って歩くのは、心底疲れるぞと私は思う。10キロの荷物を持てる人が強いとか、本当にどうでもいい基準。
私ももちろんこれまで逆境と思うことがあって、というか、むしろ順調に進んだことの方が少ない印象だ。事実はそうではないかもしれないけれど、私自身の体感としては、そう。
何かしらの鑑定を受けると、必ず言われるのが「逆境に強い」「巻き込まれタイプ」ということ。不思議な能力を持つ人からは、「あなたは強くなるために生まれてきた。2つ選択肢があったら、強くなれる方を選ぶことになる」と言われたことがあって、半信半疑だったけど…。
逆境と思える時に、なぜか普段そこまで強くない「負けず嫌い魂」がムクムクと頭角を現し、克服しか考えなくなるタイプではある。みんなのために、とか、人生を豊かにする、とかそういうことではない。
運命に負けるのがとにかく癪に障るのだ。
目標達成をしたいとか、豊かになりたいとか、そういうことでは、負けず嫌い魂は作動しない。別に目標達成しなくてもいいし、そこそこ豊かであればいい。だから、結構簡単に投げ出すこともある。
でも、逆境は別。絶対に負けられない、と思うのだ。冷静な今は、何と勝負をしているのだ?と不思議に思うけれど、そのような状態になると、私は何かと勝負をしていて、勝ち負けにこだわっている。
だから、逆境に強いと言われるのかもしれない。
逆境と思うことを乗り越えて、カタがつくと、感じることがある。達成感。やりきった爽快感。そして、自信。
そう、自信がつくのだ。逆境は私に自信を与えてくれる。「あれだけ大変だったけど、乗り切った」「あんなにつらかったけど、乗り越えた」という思いは、揺るぎのない自信となって、私の中に根付く。
そして、次の逆境が来たと感じた時、「あの時、あれだけがんばれたのだから、自分はまた乗り越えられる」と静かに思える。
だから、逆境と思うことが起こると、私はこう思うようになった。
「また強くなって、自信ゲットタイムかぁ~…」
最近、また自信ゲットタイムがやってきた。また強くなり、新たな価値観を得て、自信をつけるんだと思っているが
「もう、ええっちゅーねん」
というのが本音。もう、そんなんは要らん。それよりも、穏やかに平和に暮らさせてくれ。チマチマしたことで悩み、刺激が少なくてつまらないと思うくらいでちょうどいいのだ。今は。もうそれほど体力も気力もないのだから。
そんなわけで、もうひと踏ん張りするか。自信とか、強くなるとかはどうでもいいけど、運命に負けるのだけは嫌だからな。
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