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英語文献だってもう大丈夫: 生成AIを使って関連資料を読み倒す件

「せっかく見つけた役立ちそうな論文なのに、英語だから読む気がしない…」そんな経験はありませんか?英語の文献や資料を読むのは、ハードルが高いと感じて後回しにしてしまう方も多いのではないでしょうか。

今回は、英語が苦手な方でも簡単に、かつ深く内容を理解できる4ステップのコツをご紹介します。これらのコツを使えば、英語の文献や資料を読むのが、今までよりもずっと楽になるはずです。

前記事と同じように、猫丸君と猫吉の会話を参考に見ていきます。

猫丸君、英語の文献も読めと言われる…

🐈猫丸君🐈:  猫吉師匠、たまたまlinguistic communityからのメールを見ていたら、ちょうど僕の研究テーマにぴったりの文献が紹介されていました。もしかして、師匠はすでに読まれていますか?いつものように、その文献がどんな内容だったか教えていただけると嬉しいです。

(自分で読むにしても、もしあまり有益でない論文だったらと思うと。時間を無駄にしたくないにゃ…!)

よろしくお願いします!

🐈‍⬛猫吉🐈‍⬛: linguistic communityからのメールをチェックしてるなんて、感心じゃないか!でも、その文献はまだ読んでないんだ。

猫丸君が英語の文献を読むのが苦手なのは知ってるけど、最近では生成AIをサポートツールとして使いながら、英語の文献を調べている学生も増えてきてるよ。

これを機会に、猫丸君も試してみたらどうだい? やり方をメモにしておくから。頑張ってね!

🐈猫丸君🐈:  (「頑張ってね」って、これ以上、お願いしてくるなってことにゃ … 最近、猫吉師匠、厳しめにゃ)

猫吉師匠… 分かりました。やってみるので、いつもみたいにメモ📝ください😹。

🐈‍⬛猫吉🐈‍⬛: さすがやる気が違うね猫丸君、感心感心。はい、メモだよ。生成AI使ってやってごらん。

STEP 1: 文献を電子媒体で準備し、AIに読み込ませる

文献を電子媒体(PDF、テキストファイルなど)で用意し、生成AIに読み込ませます。AIはテキストを解析できる状態にすることが必要です。

STEP 2: 文献を読む目的を生成AIに伝える

まず、なぜその文献を読みたいのか、具体的な目的や興味のあるトピックを生成AIに伝えます。これにより、AIは文献の内容をより的確に理解し、適切なサポートを提供できます。

STEP 3: スキミングとスキャニングをAIに依頼する

AIに、以下の2つの方法で文献を分析させます。
スキミング: 文献全体の概要を把握するために、AIに内容を簡単に要約させます。
スキャニング: 特定のキーワードや情報に焦点を当てて、関連する部分をピックアップさせます。

STEP 4: 興味のある部分を深堀りする

関心を持った箇所について、文献を読み倒します。例えば…
- 例を挙げてもらい、説明を深める
- 原文の引用部分を翻訳してもらう
- 文献の内容に対して賛成・反対の立場を取らせ、意見を述べさせる
- 自分の状況に合うように文をリライトしてもらう
- AIと議論して、理解を深める

色々な生成AIがあるけど、文献なんかを読み込む時には、NotebookLMを使うのをお勧めするよ。ソースが出るからね。今のところ、無料で使えるよ。

猫吉師匠のメモ: 英語文献を生成AIと読み倒す方法

STEP1: 猫丸君、まず生成AIに読んでもらう

🐈猫丸君🐈: あちゃ〜、作戦失敗で、自分で文献読まなきゃいけなくなっちゃったにゃ。英語の文献読むなんて、ほんと地獄にゃ。

でも、猫吉師匠がメモ作ってくれたからにゃ〜。ここまでしてもらったら、次に会ったときに報告しないと、破門されるかもしれないにゃ。これも、猫吉師匠の作戦だったのかにゃ…

じゃあ、メモを見ながらはじめてみるにゃ。まずは文献を電子媒体で準備し、AIに読み込ませるだにゃ。これは簡単にゃ。今回の文献は、Web上でも一般公開されているこの論文にゃ。Matthiessen先生は、Halliday先生のお弟子さんにゃ。

Matthiessen, Christian M.I.M. and Xuan, Winfred Wenhui. "System networks as a resource in L2 writing education" International Review of Applied Linguistics in Language Teaching, 2024. https://doi.org/10.1515/iral-2024-0064

https://www.degruyter.com/document/doi/10.1515/iral-2024-0064/html

🐈猫丸君🐈:  えっと、今回は、NotebookLMを使いなさいって猫吉師匠が言ってたにゃ。NotebookLMの場合は、最初に「ノートブックを作成」をクリックすると、どのファイルを読み込みたいか聞かれるにゃ。

最初に、ファイルをアップロード

🐈猫丸君🐈: にゃんと、ファイルアップロードしたら、いきなり、概要や質問が出てきたにゃ!恐ろしき相棒にゃ🤪

ファイルをアップロードすると、概要やfollow up質問が提示される

STEP2: 猫丸君、まず、なんでそもそもこの文献読むか考えて、生成AIに伝える

🐈猫丸君🐈: え〜っと、メモによると、次は、文献を読む目的を生成AIに伝えるだにゃ。こんな感じで、いいかにゃ。一度書いちゃえば、使い回しできそうにゃ。

私は大学で言語学を専攻している学生です。"System networks as a resource in L2 writing education"の内容をしっかり理解し、自分の研究にどう役立てられるかを知りたいです。私の研究テーマは、日本語を第二言語として学んでいる人が、自分の日本語能力の不足している部分をどのように把握できるか、その方法を探ることです。

これから文献を理解していくために、質問をします。わかったら、「はい、猫丸君」と言ってください。

プロンプトの例: 文献を読む目的を生成AIに伝える

🐈猫丸君🐈: はじめてみるにゃ!

NotebookLMの回答: 文献を読む目的を伝える

STEP3: 猫丸君、スキミングとスキャニングで、概要を把握する

🐈猫丸君🐈: STEP 3: スキミングとスキャニングをAIに依頼するだにゃ。猫吉師匠のメモの内容をちょっと変えて、生成AIに指示を出すにゃ。こんな感じでいいかにゃ。

以下の二つの観点で、文献を読解するのを手伝ってください。

1. スキミング: 文献全体の概要を把握するために、各章の内容を簡単に要約して。
2. スキャニング: 私の研究テーマに関連するキーワードや情報に焦点を当てて、関連する部分をピックアップして。

🐈猫丸君🐈: にゃんと!文献のどの部分を参考にして、回答が生成されているかまで分かるにゃ。しかも「①」とかクリックすると、ソースの文章を出してくれるにゃ(ちょっとここでは、引用の範疇を超えてしまうといけないので、画像としては全部は出さないでおくにゃ。)

NotebookLMの回答: スキミングのアウトプットの一部

🐈猫丸君🐈: スキャニングの方も、恐ろしいことになってるにゃ。さっき、僕の研究テーマを伝えてあるから、文献のどの部分が関連してるか、わかってくれてるにゃ。

あ〜、今までの苦労を思うと、なんとも言えないにゃ。この自分の研究と関連するところ集めるのが今までは、とっても大変だったにゃ。しかも、引用元のソースが出るから、ハルシネーションチェックも楽だにゃ(翻訳してもらいつつ、確認にゃ)。

NotebookLMの回答: スキャニングのアウトプットの一部

STEP4: 猫丸君、生成AIと文献を読み倒す

🐈猫丸君🐈: 猫吉師匠、なかなか便利なものを教えてくれたにゃ。スキミングとスキャニングで、大体論文の内容と、この論文が自分の研究テーマとどんな関係があるか、わかったにゃ。

えっと、最後のステップは、 興味のある部分を深堀りするだにゃ。もう一回、メモを見てみるにゃ。

STEP 4: 興味のある部分を深堀りする関心を持った箇所について、文献を読み倒します。例えば…

- 例を挙げてもらい、説明を深める
- 原文の引用部分を翻訳してもらう
- 文献の内容に対して賛成・反対の立場を取らせ、意見を述べさせる
- 自分の状況に合うように文をリライトしてもらう
- AIと議論して、理解を深める

🐈猫丸君🐈: いくつか試してみるにゃ。まずは、よくわからなかったところを、例を挙げて説明してもらうにゃ。例えば、ここ何言っているか、ちょっと分からないにゃ。

システムネットワークによる可視化: システムネットワークを用いることで、学習者は自分が日本語のどの選択肢をどの程度使っているのか、あるいは使えていないのかを視覚的に把握することができます。

🐈猫丸君🐈: 例を挙げて説明してもらうにゃ。

NotebookLMの回答: 分からなかった箇所を、例を使って説明してもらう

🐈猫丸君🐈: なるほどにゃ。専門用語も使われてるけど、それも説明しながら、具体例を挙げてくれてるにゃ。

次は、ちょっと、「AIと議論して、理解を深める」を試してみるにゃ。この文献を僕の研究に使う上で、問題になる可能性があるところは何か、自分の考えを伝えながら、議論してみるにゃ。

この文献で、システムネットワークという考え方が、学習者の言語能力を把握するのに便利だと思いましたが、私の研究テーマである日本語学習者に当てはめようとした場合、日本語用のシステムネットワークをまず理解しないといけないと思うのだけど、そのような研究が少ない場合は、どうしたらいいと思いますか?

NotebookLMの回答: 生成AIと議論

🐈猫丸君🐈: こいつなかなかできるにゃ… 猫吉師匠と会う前に、こいつと議論しておけば、師匠に突っ込まれても、返事できるかもしれないにゃ。

それにしても文献のレビューは、生成AIを使わないという選択肢は、これからは無さそうにゃ…

まとめ

この記事では、NotebookLMを使って英語文献を効率よく読み進める方法を解説しました。

英語の文献って手が出しづらいこと、ありますよね。そんな時こそ、自分+生成AIの出番です。

生成AIは、単に文献を要約するだけではなく、あなたの研究テーマを伝えることで、特に関連する部分をスキャニングし、必要な情報を引き出してくれます。わからない箇所には具体例を交えて説明してもらうこともでき、論文の壁打ち相手としても大いに役立ちます。

AIと対話を重ねることで、文献の理解が深まっていくのを実感できると思います。これからは、文献チェックに生成AIを活用しない手はありませんね。

参考資料


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