【Movie】となりの怪物くん
実写版 となりの怪物くん。
菅田将暉くんの笑顔を見たいときに見るには最高の映画だと思う。
そして、大好きな人に「大好きだよ」って、いま目の前にいるときに、ちゃんと伝えようって、素直な気持ちを持とうと思うときには観たい映画。
この映画、とにかく主人公の春が無邪気なので、ゆえに、菅田将暉くんの笑顔の破壊的威力に、「やっぱりこの人ってすごいんだなぁ…」と痛感させられる作品。
内容自体は、どこのインタビューコメントでも菅田将暉くんが話しているように、「王道少女コミック」を映像化した感じ。
なので、リアリティを求めた瞬間に、違うんだろうなぁという印象。あくまでも「コミックをそのまま映像にしてみました!」という内容でした。
↑この後の春の涙がもう本当に綺麗で美しくて、なんでそんな風に泣けるの・・・って、冒頭なのに胸打たれる私。。。。
そして、雫役に土屋太鳳ちゃんが選ばれた理由って、私なりに考えてみたけれど。
主人公の春(ハル)は、菅田将暉くんそのもので。
予想の斜め上をいき、自由で縛られていなくて、自分に正直で、「これしたい」と思ったものをそのまま行動に移すし言葉にもして伝える。照れや恥じらいも一応は持っているんだけど、それは誰かから評価される自分に対してではなくて、相手と繋がったという恋愛模様があったときに、キュって照れてしまう素直な少年。
ただ、そんな風に、自分はただただ正直に素直にまっすぐに生きているだけなのに、周りから妬まれてしまったり、生まれ持った環境から変な待遇を受けてしまったり。自分はそんなつもりないのに、いつだってなにかしらの偏見という目で見られてしまい、結果、周りからひとりぼっちにされてしまう。それが嫌で嫌でしょうがない。だから、その場から離れて「一人でいる」という道を選んだのだけれども。
胸の中に灯された一つのあかりだけは忘れられなくて、母性と愛情を初めてもらえた雫(土屋太鳳)という存在に救われる‥。
で。この春の姿があまりにもスクリーンの中で輝いていて、大きくて印象が強いのです。なぜならこの物語において、この「春の存在感」っていうのが必要不可欠だから。それは菅田将暉くんだからできる役柄なのだろうけれども、だからこそ、雫という役柄には、春のオーラに負けてはいけない女優が必要なのですよ。
物語の中で。
雫は、「ある感情」を一言も口にすることはできないんだけども、それを胸に置いてしまうシーンがあって。
それゆえに、思い出すのはいつも春の姿、春との思い出、春の空気に包み込まれている自分。どうして、なんで、と、ふとひとりぼっちになったときの雫のシーンで、春の存在感に負けず劣らず、オーラを出せる女優が必要だったんだろうなぁって、思うのです。
だから土屋太鳳ちゃんなんだろうな、と。
ほかの女優だったら、多分菅田将暉くんのオーラに負けてしまうんですよ。あまりにも春が無邪気で純粋でキラキラしていて、生命力溢れる子だからこそ。そうすると、この映画は、春の物語だけになっちゃう。
そうじゃなくて。
あの雫のシーンが全部を物語っているんじゃないかな。
そしてそれを物語れる女優の存在。
ひたすら。
ひたすら二人が可愛かった。
もう一回みたい。王道すぎるし、多分原作ファンにとっては、はしょりすぎだよ!と思う映像なのだと思うけれども、大げさに思い出として残していった菅田将暉演じる春の姿をもう一回見たくなる、愛おしい作品だなぁって、私は思うのです。
映画.comの菅田くんインタビュー。
ほんと、このインタビュー内容に尽きる。
「あぁ、だから春くんは菅田くんなんだね」って思わされる映画。
私は原作を見たことがない人だからなのかもしれないけれど、春くんを見事に演じたのは菅田将暉くんだし、その相手役の雫ちゃんを演じることができたのは、土屋太鳳ちゃんしかいないじゃないかな、って私は思うのです。
公開日:2018年4月27日/105分/東宝
監督:月川翔
『君の膵臓をたべたい』(2017年)
『黒崎くんの言いなりになんてならない』(2016年)
『君と100回目の恋』(2017年)
『センセイ君主』(2018年公開予定)
原作:ろびこ
「となりの怪物くん」「キミと僕の大切な話」など
出演者:
菅田将暉
土屋太鳳
古川雄輝
山田裕貴
池田エライザ
浜辺美波
佐野岳
佐野史郎
速水もこみち