現実はそう甘くない?

現実はそう甘くはないぞ。
みたいなネット記事とか、身内にそういう事を言われる歳になってきたなあ、とつくづく思う。
社会人になって、自分の足で自分の人生をすすめていかなきゃいけなくなってから、
別に大して聞きたくもない人生のアドバイスを貰う事が増えて、こんな高齢化社会だから、若者に向かって文句を垂れる人が増えていくわけだ。
それが何だか酷くしんどくなるんだよね。
あなたのたった一度の人生で見てきた視点のみで語られる人生観とか、もっとああしろこうしろって意見をどうして私が聞き入れなきゃならないんだ。
それで、あなたは今幸せなんですか?って思ってしまう。
現実もネットもそういうネチネチした陰湿人間が沢山いるわけだ。



私の学生時代からの友人は、そんな現実世界で働いている、とてつもないパワーを秘めてる人ばかり。


私が通っていた高校は、頭の良い学校ではなかった為、大体名前を書けば入学できるレベルの大学か、専門学校に入る子が多い。
私の周りは基本幼稚園の先生か、看護師や医療関係の仕事に就く人が殆どだ。
これだけ読めば、「所詮、偏差値の低い学校にいた人達はそういう就職先しか無いんだろうな、レベルが低いんだな。」って思うかもしれないけど、
仕事ができる
事と、
頭が良い
事はイコールでは無い!
これは友達から身を持って教えてくれた事。

確かに、学力的な頭の良さは持ち合わせて居ないけど、私の周りの友達は皆揃って、コミュニケーション能力が高い。
コミュニケーション能力とは、
友達を作る能力ではなく、
人の話を瞬時に把握して、的確に言語を交わすことができる。
また、集団で動いてる時に、自分の役割を把握して効率良く動くことができる。
あと、とにかくメンタルが強い!


看護師をやっている友人が何人かいるが、女社会で仕事中に悪口言ったり言われたり、先輩から酷く無視されたり色々あったみたいだけど、学校卒業してから、1度も休むことなく働いてるらしい。
他の子でも、学生時代は授業休みがちで、赤点ばっかり取ってた子も今では医療の最前線で活躍してる。
「どうしてそんなに仕事頑張れるの?」
って聞くけど、本人もあんまりよく分かってないみたい。笑
辛くても、仕事だからって割り切ってとにかく働いてる感じだった。
いつも私と会う時は、
「明日夜勤行くのだりい!」
って頭ボリボリかきながら、酒飲んで、
それじゃ!って言って元気にお家に帰っていく。
休みの日も色んな友達と遊びに出かけたり、とにかく体力も気力も備わってる人達ばかりだ。


別の友達で、幼稚園の先生をしている友人は、
自分が受け持っている子供がなかなか言う事聞いてくれなかったり、組の中で喧嘩する事が頻繁で、その子の親に、喧嘩して怪我したこととか毎回報告しなきゃいけないのが大変だって言ってた。
でも、そんな大変な話をニコニコと明るく話してくれて、一切しんどい表情なんか見せてなかった。
その子とももう8年位の付き合いになる。



音楽を始めた人もいるし、結婚して子供がいる人もいる。色んな人の多様な人生があって、私が見てるネガティブな意見は本当にごく一部の世界でしかないんだなと思わせられる。
そんな友達から、私が仕事も辞めて、海外に行くという話をしたら、全員が口を揃えて「良いじゃん!楽しんで来て!日本で待ってるよ!」
と言ってくれる。

私の人生は私の人生でしかないから、どんな選択をしても結局責任を取るのは私なんだけど、こういう自分の生き方を否定も肯定もせず、ただ遠くで応援してくれてるという事が私にとって何よりも救いになってる。
日本社会における普通の人生のレールから外れたって、他人から悪口を言われたって、あなたの良さは消えないんだよ。
ただ、あなたにどれだけの良さがあっても、幸せであるかどうかは環境と自分の気力次第だけど。

どんなに現実が厳しかろうが、どれだけ周りに傷つけられようが、優しい人間が誰よりも幸せで生きていける世界であってほしいな。
高学歴で美人で大企業に勤めている超エリートみたいな、社会の一般論みたいに言われている凄い人達なんて、あくまでもネットや広くて浅ーい世界でチヤホヤされてるだけなんだから、

あなたが今日も仕事や学校に行ったり、
しんどくて家で療養しているだけで
この世の誰かは救われてるわけで、
そういうあなたみたいな人こそが
本当の意味で凄い人なんだよ。


現実は甘くない。


って、誰が言い始めたのか分からないけど、
あなたの生きている現実というこの世の実社会はちょっと視点を変えたり、居る場所をずらしてみるだけで、全然違う世界になるから。
現実ってそういうもんだから。
甘いのかしょっぱいのかなんて、やってみなきゃ分からんだろ。
そういうしみったれた誰でも使える安直な言葉であなたの人生を片付けちゃだめだよ。
どこかであなたと会える日まで。


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