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自分の人生を自分の足で歩いて楽しむーーファイナンシャルプランナー/ペーパードライバー講師 内海翔さんインタビュー

 自立ナビゲーターとして一人ひとりの人生やお金に向き合っている方をサポートしている内海翔さん。生涯にわたって「“おもろカッコいいおっさん”になりたい」と語る、内海さんの今の活動に至る経緯や、大切にされていることなどを伺いました。

――内海さんのお仕事について聞かせてください。

内海 ファイナンシャルプランナーとペーパードライバーさん向けに運転を教えるインストラクターをやっています。

 元々は、いろんな仕事を転々としてきたんですよね。カーディーラーやアパレルの販売員、カラオケ店店長、テレアポなどなど、接客・営業・販売を中心にいろいろな仕事を経験してきました。

 ただ、1~2年の間に1回、職を転々としてきて、正社員だったときもあれば、契約社員、アルバイトのこともあって雇用形態もバラバラだった中で履歴書を書いたときに、キャリア的にはどんどん汚れていって、自分ではグラグラしている風に見えたんですね。
 
 僕の場合は会社員という働き方の中でキャリアをうまく形成したり、収入を上げていくというのが難しくなっていったんじゃないかなと思って、ちょこちょこ個人でできる仕事に切り替えていきました。

ーーそのなかでファイナンシャルプランナーとペーパードライバー講師を選んだのは?

内海 ペーパードライバー講師は2016年からご紹介していただいたタイミングでやっています。今年で8年目ですね。当時MLMの活動をしていたんですが、ペーパードライバー講師は業務委託で仕事をもらっているので、スケジューリングがしやすかったんです。

 MLMの活動をしている中で、人とかかわって話す日々を繰り返して、だんだん金融関係の方と会うことも増えてきたんですね。不動産も含め金融関係で働かれている方の特徴として紹介で動かれているということもあって。自然と資産形成やお金周りについて耳にすることが増えていきました。ただ、当時の自分は無知な状態だったので、正直何を話されているのかわからなかったんです。「この商品は内海さんに合っています/合っていません」といったことを丁寧に話してくれているもののわからない。その癖自分は、将来、夢はありますか?とか、どういうビジョンを描いてますか?っていう質問をもらった時には、「豊かで幸せな生活を送りたいです」と言っていたわけなんですが(笑)。それってお金のことを知ってないと無理じゃない?っていうのを気づかせてもらった。このままじゃちょっとまずいな、と思って、ひとまずお金の勉強をした方がいいかなと思うようになって、独学で勉強し始めました。

 勉強し始めたのが2018年の夏頃だったので、6年前のことになるんですが、最初は自分の頭の中に金融の知識、投資の知識を蓄えていければいいかなと思っていたのが、学びを深めていくうちに、人にも伝えられるようになったらいいな、ちょっと教えられるようになりたいな、仕事としてやってみてもいいのかな?っていう気持ちが芽生えてきて、2019年1月からファイナンシャルプランナーとして活動を始めたということですね。

 僕自身が仕事を変えながら、あっちに行ったりこっちに行ったり、「人生迷子ちゃん」をやっていて、周りの人と比べるようになったり、セルフイメージがどんどん低下していったり、自信が持てなくなったりしたこともあったので、「自分で動かす」というところがテーマになっているんだと思います。

――内海さんのお仕事の特徴は?

内海 スタンスとしては基本的にはゆるりとやっていて、厳しくはないですね。

 特にペーパードライバー教習に来られるお客さんって、我々インストラクターに対して教習所のおっちゃんと同じようなイメージを持っている方が多いんですよ。昔の教習所のおっちゃん達って、今は時代がだいぶ変わっているので少ないと思うんですけど、まあ怖いというか厳しいというか怒られるというか、そういう印象を持たれている方がすごく多いんです。ミスっちゃったり、うまくできなかったりとか、理解が及ばなかったり。だからと言って叱ることもないですし、基本的には穏やかに寄り添うことを大事にしています。

 ただ、落とし込むべきところはきちんと落とし込んでいくというか、車の運転ってなると一般道を走るわけなので、自分のアクセル、ブレーキ、ハンドル操作を誤ってしまうと誰かを傷つけてしまったり殺めてしまうことにもなりかねない。基本的に感情的に教えるってことはほとんどなく、大事なところはちゃんと落とし込んでいこう、という思いで付き添い方を工夫をしているつもりですね。

 あとは、自分だったらどういう風に教えてもらえたら嬉しいかなっていうことを考えています。やっぱり優しいと怖いでは、優しい方がいいよなと。お客さんも女性の方がほとんどなので、自分が女性のお客さんの立場で考えたら、怖い人よりおっとりしてて優しい人の方がいいだろうなと思います。ちゃんと自分が一人で運転できるようになるのがお客さんのゴールなわけで、そうなるためには大事なところもあるので、そこをちゃんと押さえて運転できるようになってもらうことを意識してます。

 それでいうとファイナンシャルプランナーの金融教育にも共通していますが、過去の僕がそうであったように、お金のことは学んでみなければわからないことだらけなので、その分わからないからってちょっと厳しめの教え方やアドバイスをしてしまうと、自分ごとになりづらいのではないかと思っています。大げさな言い方をすると、自分の人生を自分の足でしっかり歩いていくためにサポートしているというところがキーポイントになります。

――どんな方がいらっしゃるのでしょうか。

内海 多いのは30〜40代で、いわゆるあの子育て世代というか、ママさんが多いですね。今までは日常生活で自分が運転できなくても困らなかったけど、結婚してお子さんが生まれて、お子さんを連れて買い物に出掛けたりとか、お子さんの習い事の送り迎えをしたりとか、そういう用途で運転が必要になってきたっていう方がいます。

 あとは東京から地方に引っ越したり、ご両親が年を重ねてきて、代わりに運転できるようにとか、転職して職種が変わって運転が必要になった方もいらっしゃいます。

 ファイナンシャルプランナーでかかわるお客さんも、極端に差があるってわけではないんですか、どちらかというと女性の方はやや多いですかね。30〜40代ってところが一番コアになっていますね。ママさん達ってなると、やっぱりお子さんの教育資金の準備とか、おうち購入しようかなとか、生活費とか、総合的にお金のことを考えるところですかね。男性の方でこういう考え方をしてる人が全くいない、少ないというわけではないとは思いますが、結婚して家庭を築いて、ってなるとどちらかというと女性がお金周りのことを管理する傾向はまだまだあるのかなと思います。

――大事にしていることは?

内海 これは仕事でもそうですし、普段の人とのコミュニケーションというところにも共通しているんですが、相手に寄り添いすぎない、かといって自分本位になりすぎない。そこのバランスはすごく気をつけているかもしれないですね。

 人一人にしてもいろんな人がいるので、自分と相性が合う人もいれば、相性が合わないなぁとか、ちょっとコミュニケーション取りづらいなっていう人もいるとは思うんですけど、そういう方がいたときに、場合によっては言いたいことを遠慮してしまったりとか、ただ遠慮しすぎると本当に伝えたいことが伝わらなかったりとか。落とし込んでもらいたいところが落とし込めなくなったりするので、コミュニケーションが取りやすい方は話しやすくもあるし、教えやすくもあるんですけど、安心されて頼られすぎるのもあるので、対話に距離感を持つことは意識しています。

――今後の展望は?

内海 仕事以外のことも含めて、今後のビジョンで言うと、“おもろカッコいいおっさん”になりたいですね(笑)。

 具体的なイメージは、昔「めちゃ×2イケてるッ!(以下、めちゃイケ)」っていうテレビ番組がありまして、そのめちゃイケに出てくる岡村隆史さんですね。

 なんでかっていうと、めちゃイケで「岡村オファーがきましたシリーズ」という企画があって、過去に彼はジャニーズJr.としてSMAPのコンサートで踊ったり、 EXILEのライブに参加したり、モーニング娘。と一緒に踊ってたりしているんですね。あの感じがすごく個人的に好きで、なんで好きなのかな?って考えた時に、バラエティ番組なのでお笑いというエンターテイメントを視聴者の人に届けているのと同時にステージに立つにあたってとてつもない努力をしているわけなんですよね。失礼だけど、年齢からしてすごいハードな動きもする。他にも仕事があったりして忙しい中で、ちゃんと練習の時間を確保して。その練習の時間もたっぷり取れていたわけじゃないと思うんですよ。限られている時間の中で一生懸命練習してはあそこまでのパフォーマンスを披露するっていう、そういうお笑いというエンタメと感動っていうエンタメを2つ提供しているところが個人的にすごく好きです。一生懸命やってる姿だったりとか、最高ですね。

 あとは、今まで(インタビューの)質問をしていただいて、僕もお答えさせていただきながら思ったんですけど、誰かに何かを提供したいというのもあるんですけど、そもそも自分自身がそうなっていきたいっていう気持ちが大きいですね。

 毎日普通に生活するだけでいろんなことがありますし、忙しくなればなるほど、何でこの仕事頑張ってるんだろう?って思う瞬間とかもあると思うんですけど、皆生きている限り幸せになっていきたいと思ってるし、どうせ1回しかない人生なんだから楽しんでいきたいとも思っている。場合によっては目をそむけたくなったり逃げたくなっちゃうこともあると思うんですけど、誰かに言われたからやるとかじゃなくて、自分でやると思ったからやってますよね。だからこそ、自分の人生を自分の足で歩いて楽しみながら年を重ねていきたいですし、その気持ちを自分の姿を通しても伝えていきたいです。(了)

取材後記

 内海さんのお話を聞く中で、「自分の足で歩く」という言葉が何度も出てくるところが印象的でした。内海さんのさまざまなご経験があるからこそ、言葉にも重みがあり、そこには揺るぎない意志も感じられました。

 そんな内海さんの休日の過ごし方や趣味をお伺いしたところ、ホノルルマラソンに出走するために30キロマラソンに参加されたり、幼少から長く続けられているというサッカーではオーバーエイジの大会に出てみたいとのこと、また最近はコピーバンドのドラマーとしても活動されているとのことでした。すでに“おもろカッコいいおっさん”になるための挑戦を始められていました。

 これからのご活躍も楽しみにしております。私も“おもろカッコいいおばちゃん”目指していきたいです!(笑)

※追記
今年12月に開催されたホノルルマラソンは無事完走されたとのこと。おめでとうございます!

プロフィール

内海翔(うつみ・しょう)
1986年生まれ、東京都出身。大学卒業後、カーディーラー、アパレル販売員、カラオケ店店長、テレアポなどさまざまな職を経験したのち、2016年からペーパードライバー講師、2019年からファイナンシャルプランナーとして、自分の人生やお金と向き合っていくための自立ナビゲーターとして活動する。

こんな人と繋がりたい!▶自分と同じ考え、志を持っている方

※内海さんへのお問い合わせは、「kotonaru人のインタビュー記事を見ました」とお伝えください。

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