【ネットワーク基礎⑤】ネットワークの種類について

ネットワークの種類

ネットワークには大きくLANWANの2種類があります。
LANは「Local Area Network(ローカルエリアネットワーク)」、WANは「Wide Area Network(ワイドエリアネットワーク」の略です。
LocalとWideという言葉が表す通り、ネットワークの範囲の広さが違います。

LANとWANにはの特徴や違いがあるので、それぞれもう詳しく見ていきましょう。

LANについて

LANは「LANケーブル」や「無線LAN」など、インターネット接続でよく使いますよね。
LANとは、限定したエリアで用いるネットワークのことです。
具体的にはオフィスや家の中等、比較的狭い範囲にある電子機器(PCやスマホ)同士を結ぶことができるネットワークです。

スイッチ、ルーターなどのネットワーク機器でLANを構築します。
LANには直接ケーブルで繋ぐ有線のものと、電波を通して接続する無線のものが存在します。
私たちが日常的に使っている「Wi-Fi」は、無線LAN接続を行うための技術です。

LANには使用するケーブルの種類やデータの送受信方式などによって、いくつかの規格があります。現在最も普及している規格が、イーサネット(Ethernet)という規格です。

WANについて

WANは「遠くにある電子機器同士を繋げる」ためのネットワークです。
離れたLAN同士をNTT、KDDIなど電気通信事業者が提供する回線を利用して、物理的に離れた企業間の本社や支社間を接続するときに利用されます。

拠点間のネットワークが安全かつ迅速にできることが必要で、セキュリティ面が特に重要ですね。

WANを実現するサービスには、従来から存在するアナログ専用線、デジタル専用線、ISDNや最近主流な広域イーサネット、IP-VPN、インターネットVPNなどがあります。
特によく使われるサービスを詳しく見ていきましょう。

■専用線
独自に通信回線を設置します。コストは掛かりますが、セキュリティが非常に高度で、かつ通信速度がLANとほとんど変わらない程速いのが特徴です。
■IP-VPN
各企業が持つIPアドレス間で、複数のルータを設置し、複数のLAN同士を一体的に接続する手法です。回線網自体を閉鎖的な専用環境にし、ゲートウェイを設けることでセキュリティを確保します。
■広域イーサネット
LAN同士を迅速に結びつけるために、通信回線を監視し、リソースを見つけ出し、通信データの衝突や混雑を回避するサーバ機能を活用した通信インフラです。
■インターネットVPN
通常のインターネット上に暗号化されたデータを流して通信を行うことです。パブリックな回線を使用するため、コストは低いが通信速度は遅いです。また、データへのアクセスが比較的容易であることから、セキュリティの性能はあまり高くありません。

インターネットについて

インターネットは言わば世界規模のWANです。世界の大陸と大陸の間には高性能の海底ケーブルが敷かれており、私たちはこの海底ケーブルを通して、世界中の人々とインターネット通信を行っています。

インターネットへの接続するためには「ISP(Internet Service Provider)」と契約する必要があります。
ISPにはOCNやBiglobeや@nifty等があります。
このISPはインターネットに接続するための回線を提供する回線事業者とは違いますので注意が必要です。インターネットの接続にはISPと回線業者の両方と契約を結ぶ必要があります。

SD-WANについて

最近よく出てくるようになったSD-WANについても少しだけ触れておきます。
WANでは専用回線、IP-VPN、インターネットVPNといった帯域が限定され、サービス品質が固定的なネットワークを使ってきたため、変化への迅速で柔軟な対応ができないという課題を抱えています。

「SD-WAN(Software-Defined WAN)」は、拠点間をつなぐWANをソフトウェアによって統合、一括管理し、仮想的なネットワークを実現することで、この課題に対応しようという仕組みです。
拠点間接続やクラウド接続などにおいて柔軟なネットワーク構成やトラフィックコントロールなどを実現します。

※参考※SD-WANとは
https://www.ntt.com/bizon/glossary/e-s/sdwan.html

以上、ネットワークの種類でした!


図:LANとWANとインターネット

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