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【VRChat】それでも世界は回っていて

ふと立ち止まる、私が歩いた場所に道はできているかな?私は何かを残せているのかな。ううん、大切なのは何かを残すことじゃないってわかっているの。でもそれを求めてしまうから、何かがそこにあると信じていたいから。


日が登って、月が沈む。星が輝いて、虹がかかる世界はどこに向かっているの。私はどこを向いていて、どこに向かっているのだろう?

ここは方位磁針も北極星もない世界。地図なんてものはとっくの過去にぼろぼとに破けてしまった世界。行き先のない世界で私は私の心の標にしたがって進む毎日。ううん、進んだり止まったり、戻ったりそんな毎日。


一人孤独に歩いて、誰かと走って、みんなで寝そべって、見上げる夜空に綺麗な星が見えているかな?虫の音色は聞こえているかな?

誰かが決めた今日という区切りに意味はあるのかな?誰かが決めた明日に意味はあるのかな?本当の意味は私にしかわからなくて、私はだから私の心にいつも聞くの。私は生きてる?生きてるよ。今日も昨日も明日もきっと生きてるよ。だから大丈夫ってね。

終わりのない世界。あるとすればそこが終わりと決めた時。だから今の私は終わりのない世界で一人息をしている。隣に誰かが見えるかな?目の前に誰かが現れるのかな?それとも背中を押す誰かがいるのかな?わからない。でもきっと一人じゃない世界。だから大丈夫だよ。


誰かが言ったよね。人が死ぬのは世界の誰も私を覚えていなくなった時ってね。もしそうであるならば、私は印を残すよ。あなたに、この世界に、この宇宙に、筆を持つ手が動かなくなっても、心が動かなくなっても、何も感じることができなくなっても、誰かの、どこかで私が生き続けることができるように。死なないように。

人生は何もしないにはあまりにも長く、何かしようと思うにはあまりにも短すぎる。そうであるなら、何かを残そう、私の思いを、誰かの思いを。今この時にこの世界に私の、誰かの、思いを、伝えたかったことを、感じたことを。それに意味があるのかはわからない。でもどこかの世界、どこかの時代、知らない誰かの意味になれたのならそれはきっと意味があったと信じて。


ほら、いつまで下を向いて蹲っているの? きっと君にはどこかに向かう足があるよ。今は分からなくても、いつかその足が残した道が見えるといいね。私が、君が、誰かがその道を見つけてくれるといいね。

世界は今日も回っている。せっかく回っている世界だもの。いつまでも世界ばっかり回っていたら癪でしょ? ほらいくよっ!

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