重愛の顕現

※若めの男性を想定していますが、一人称や言葉端など細部を変えたりして色々お楽しみ下さい

※お洒落なバーを想定しています

こんばんは、マスター。
二人なんだけど…席ある?

あるって、良かったぁ!
ここ、すごくいい感じでしょ?
ずっと君と来たかったんだ。
もうちょっとだけ、ここで飲んでいこうよ。
大丈夫だよ、時間ちゃんと見ておくから。ね?

(しょうがないなぁ、時間までだよという反応の相手)

うん、約束!じゃあ座って座って!
僕のお勧めでいい?
これがね、すごく飲みやすくて美味しいんだ。
マスター、これ1杯頂戴!
…はい、飲んでみて。

(相手が飲み始めからスマホを向け、連射で撮影)

さっきから写真撮りすぎって?
だって…どんな君も残しておきたいんだもん。
あ、これも綺麗なんだよ。
マスター、こっちもお願い。1杯でね。
僕はさっき結構飲んじゃったから、烏龍茶飲んでおこうかな。
きたきた、ほら。綺麗でしよ?飲んで飲んで。

(再び連射撮影し始めるが、突然音が止まる。
相手は大分酔い始めている様子。)

あ。容量いっぱいになっちゃった。
………見て、僕のスマホ。
君でいっぱいになったよ。
ほら。連絡先もね、君だけだよ。
君の事大好きだから、全部君で埋めたいなって思ってさ。
君も僕の事好きって言ってくれてたよね?
なら…君のも僕で埋めてよ。
他の人の連絡先も、写真も全部消してさ…
僕だけの君になってよ。

……ちゃんと出来たら、俺の事全部教えてあげる。
君のことも、全部教えて貰うんだけどね。
あ、いけない。終電の時間忘れてた。
それに、君も大分酔ってるみたいだし…
一人にさせるわけにはいかないもんね。
マスター、お会計ここに置いておくねー!
…それじゃ、行こっか!

……今夜はずっと、一緒にいようね。
大好きだよ。

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