涙雨
※恋人の墓前をご想像下さい。
ごめん、遅くなって。俺なりに色々考えてさ…準備するのに時間、かかったんだ。
……この花、好きだったよな?違ったらごめん。でも、綺麗だろ?似合うと思って持ってきたんだ。
……俺さ、ずっと考えたよ。考えたし、お前はこんな事望むわけないって分かってる。
──でも、どうしても我慢出来ないんだ。あいつが今も何でもないツラして息してることが。この世に生きてることが!
……だから、そっちで再会するのは無理そうだ。ごめんな。
…………雨……。泣いてるのか…?
そんな顔するなって…ちょっと、会えるのが遅くなるだけだよ。何になるかわからないけど…生まれ変わったら、また会おう。
それじゃ………行ってくる。