ニトリまで車で2時間半。でさえ愛おしい
今年の4月から、学生のときに1年だけ住んでいた地方都市に引っ越してきた。
人口25万人の地方都市で、都会すぎず、田舎すぎず、暮らしやすい街だ。
周りのコンビニもセブンイレブン、ローソン、そして、北海道では希少種だったファミマがある。デイリーヤマザキもだ。その代わりセコマが絶滅してしまった。セコマのホットシェフと北海道限定のアイス大好きだったのに。あと夏だけの茹でとうもろこしも好きだった。語り出すと止まらないセーコマ愛。
知床に住んでいた時と比べて、もちろん生活は変わった。
知床にいた時は、最寄りスーパーまで車で50分。
週1で行く買い出しでは、一人暮らしなのにアメリカンスタイル並のまとめ買いをしていた。食パンはいつも2斤買っていた。賞味期限には目をつぶる。家の冷蔵庫にあるモヤシは、いつもシナシナ。モヤシの消費期限短すぎな。
最寄りのTSUTAYAまでは車で90分。(今は10分。)
美容院やニトリ、イオンまでは車で130分。(今は15分。)
病院もそう。かかる科によって違うけど、朝イチでかかりたい時は6時、7時に家を出ていた。
とにかく車のガソリンの減りが著しい。一気に減る。休日にしか乗らないのに月の燃料代は1万円。
でもそんな不便にも気がつけばあっという間に慣れていた。人間は適応できるときはちゃんと当たり前のように適応する生き物らしい。
「知床暮らし大変だったでしょ?」
こういう話をすると大体ビックリされて、そう聞かれる。
大変だったかもしれない。ただ、当たり前すぎて大変という感情がなかった。
今となっては、知床暮らしの時の移動の多さとか運転時間の長さとか、
ふとした時にサイゼリア行きたいなと思って調べたら「うぁー!一番近いサイゼが400km先(札幌)だ!」とかびっくりしていた時がむしろ愛おしい。