川谷がやるべきたった1つのこと。
キャッチーでポエミーで、不躾で俗気質。
私はゲス川谷くんの曲が大好きだ。
世の騒ぐ不倫問題はどうでもいい。
実際、自分が川谷と結婚していたら田舎の実家が宮殿になる位に慰謝料は取り立てるだろうけど、今日言いたいのはそんな問題ではない。
【おいゲス川谷、今こそ歌うべきなんじゃないのか問題】
について話したいと思う。
例えばだけれど、
ゲス不倫問題のおかげで川谷がインポテンツになってしまったとする。オスとしての自由と希望を失ったとして、私はそんな川谷にも歌を歌ってほしいと思う。
ちょっと含みを絡ませた比喩表現で、セックスやら、セックスのできない人生やら、セックスにつきまとうなんやらかんやら、なんでもいいから歌にした川谷に、
「なんかわかるな……」
「俺もそうやって生きていこうかな……」とか、
インポテンツガチ勢がささやかな希望を持つことが出来るかもしれない。
「俺の皇太子、皇太子、生前退位は早すぎるぜ」なんてフレーズを歌えば、西野カナの「会いたくて震える」を遥かに凌駕し、加藤ミリヤの「もう一度会いたいよ」がなんてちっぽけな悩みなんだと世の中に知らしめる。
アーティストというのは、1つの出来事をいくらだって素敵な物語に変換していける。
実にお得な生き物である。
不倫バッシングによるショックで歌詞が書けなくなった川谷には、カバー曲なんかを歌ってほしい。
飲んで飲んで、飲まれて飲んで~~で有名な、川島英五の「酒と泪と男と女」なんか歌われた日にゃ、【なんとなくダメなアル中男】な川谷を好きになってしまう女が出てくる気がしてならない。川谷の哀愁には女を狂わせるフェロモンが含まれているのだ。
仮にカバーした曲が、かの有名なTRFのサバイバルダンスだったとしても、
「サバイバルダンス、サバイバルダンス、トライアルダンス」というフレーズにダブルミーニングすら感じさせることが出来る。
己のスタイルを反省する川谷。
己のダンスがいかにサバイバルだったか思いを馳せる川谷。
そしてまた新しい形で踊ろうとする、トライアルダンスな川谷……。
「懲りない男ね、ふふっ。」とベッキーが笑う。
「懲りない男だな」と文春の記者もカメラレンズを磨く。
するとどうだろう。
川谷の回りを支配していた重苦しい紫色の感情達は、DJ.kooのハッピー&ブチアゲなダンスミュージックとイカれたファッションセンスで、フロアを熱く沸かし始める。
サバイバルダンスによって川谷も、川谷の回りも少しずつ救われていくのだ。
なにが言いたいかというと
川谷の【持ち前の俗っぽさ】は武器なのだ。
アイドルじゃないから、AKB峯岸のように髪の毛を丸める必要もない。
一般人の役員じゃないから会社を辞める必要もない。
ゲス川谷に残された仕事はただ1つ。
【歌を歌い続けること】なのだ。
この話の最後に、私の尊敬している槇原敬之先生のことを補足しておきたい。
薬で捕まり、出所後、誰もスタジオを貸してくれなくなったからといって、自分でスタジオを作り、今日も歌を歌っている。
たくましい。実にたくましい。
女性のように繊細なハートを持ち合わせていながら、自分がどうするべきかをわかっている。男前である。
マッキーが薬を辞めてもゲイは辞められなかったように、川谷も、ベッキーとの交際を辞めても恋愛脳を辞めることは出来ないかもしれない。
それでいいのだ。
今日も明日も、歌えばいいのだ。
だって、あなたはアーティストなのだから。
犬飼いたい