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黒毛和牛を保有しない黒毛和牛繁殖農家が出てくるかもしれない

現在、ほとんどの黒毛和牛繁殖農家さんは黒毛和牛繁殖メス牛を導入して、そのメス牛に人工授精をして子牛を産んでもらって、産まれた子牛を約9ヶ月育てて市場へ出荷して生計を立てています。

その従来の方法より、黒毛和牛を保有しない方が、黒毛和牛繁殖農家さんの生産コストを下げる事が出来るかもしれないと勝手に思っています。

現在、黒毛和牛の生産コストは黒毛和牛枝肉価格では採算が取れないほど高騰しています。

その採算が取れない状況を改善する為に生産者が出来る事は、生産コストを下げる事です。

枝肉単価を上げる事は黒毛和牛業界と消費者のニーズが合っていないので難しいと思いますし黒毛和牛業界のお偉いさん達には期待していません。

その生産コストを下げる方法として1つ目は「黒毛和牛を保有しない」2つ目に「市場を通さず個人ブランド牛生産者に供給する」です。

黒毛和牛を保有しないというのは黒毛和牛繁殖メス牛を保有しないという事です。

黒毛和牛繁殖メス牛はとても高価なので、万が一分娩事故や繁殖障害や事故や怪我などで子牛を産めなくなってしまうと、繁殖農家さんにとってとてもダメージが大きいです。更に、高価な黒毛和牛繁殖メス牛を保有する事は維持費もかなり高くなります。

その子牛を産んでもらうステージを、価格の安い繁殖メス牛(例えば日本短角牛:価格は黒毛和牛の半額以下)に代理でやってもらう事で、黒毛和牛繁殖農家の生産リスクと生産コストはかなり抑える事が可能になります。

その代理母牛の受精卵移植技術はすでに確立しており、技術提供環境もかなり整ってきました。

加えて、受精卵移植で生まれた子牛の肉質も問題無いという事が認知されてきたので受精卵移植技術を活用する環境も整いました。

この取り組みを新規就農者へ導入出来れば、参入ハードルはある程度下げる事が可能になると思います。

次に2つ目の「市場を通さず個人ブランド牛生産者に供給する」ですが、コスト削減で1番効果的なのは中抜きですね。

この中抜きはかなり重要だと思っていて、市場手数料が無くなるだけで結構生産者の手取りは増えると思います。

なぜ、個人ブランド牛生産者と繁殖農家さんがタッグを組んだ方が良いのかというのは理由があって、「消費者のニーズに真摯に向き合って日々試行錯誤して対応していて対応が早い」のが個人ブランド牛生産者の方々なので、今の黒毛和牛業界と消費者とのギャップを埋めてくれるのが個人ブランド牛生産者の方々だと僕は思っています。

消費者のニーズにいち早く対応してくれる個人ブランド牛生産者の方々に付きたいという事です。

その個人ブランド牛生産者の方々と新規就農者を組み合わせた新しい生産体制も勝手に考えました。

個人ブランド牛生産者の方々は素牛の導入にこだわりがあり、特に血統にはかなり強いこだわりがあります。

なので、そこに注目をして個人ブランド牛生産者の方々が採卵用の黒毛和牛を保有して自分達の求める受精卵を生産します。
そして、その受精卵を契約繁殖農家(新規就農者)さんの代理母牛に移植をして子牛を産んでもらって8〜9ヶ月まで育てて個人ブランド牛生産者の方々の条件に合った素牛に育てる事が出来たら購入してもらいます。

個人ブランド牛生産者の方々の条件に合った素牛に育てる事が出来なくてもその場合は地元の家畜市場に従来通り出荷すれば良いですし、個人ブランド牛生産者の方々も受精卵を提供(販売)した事で多少利益出せますからお互いWin-Winな関係性が保てると思います。

僕はその新規就農者がより早く収益を上げれるようにお手伝い出来たらなーと妄想しております。

黒毛和牛生産者のファームノートユーザークラブみたいな勉強会や交流会が出来るコミュニティーが作れたら面白いなーとも日々妄想中です。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

ではまた!


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