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カレーライスの話

海が近いとある駅の駅前にある食堂。

サンマーメンと、カレーライス。
この二つがわたしの推し。

この前、久しぶりに食べた。

少し黒いこのカレーは、
独特の旨味と素朴なカレーの味をもつ、
他の店にはない、唯一無二の味。

本当にごくたまにしか食べに行くことは
できないけれど、思い出の味というのは
皆さんの中にもあるのではないかと。

カレーを待つ間、店の中を見渡す。

この前きたのは、コロナ禍のさらに前だから
お店の様子はコロナ対応に変わっている。
ビニール。消毒。マスクの張り紙。

しかし、旨いご飯を食べ、麺を啜りながら、
食べるとマスクをして話す
賑やかなお客さんたちの笑顔は、
今も昔も変わりない。

メニューも、味も、人々も。

コロナ禍はまだ完全に収まっていないけれど、
変わらないものがあることの安心感。

コロナ禍以降、
あらゆるものが変化し、
生活が変わり、
仕事が変化したり、
環境が変化したり。

そうした中で変わらない安心感を提供してくれる場所はありがたいものだと心底思う。

そうこうしてるうちに、
カレーライスと中華スープが運ばれてきた。

スプーンを握りしめて頬張る。

よし!
変わらない!
旨い!

店を出て振り返る。

こうして生活は続く。

隣の肉屋に寄ろう。

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