青い舗装路
含ませるほど散漫で幅も厚みもない
、ただ奇麗に並んでって
下地にある包装紙に光が当たる このありさまを
繋がれた尻尾は器用にも翠に強く瞬く。
舗装路から坂道へ、屹度降参、
しとどの関係と口を開く。
透化した行く末の息吹 絶え間なく
山陰は枠の中 遠くまで。
気配を消すために域を殺し目を晦ます。
それでもどこか花は生きていると感じられる
風は少しの熱気をくゆらせ この身に委ねている
コバルトブルーのはためきを素肌に纏わせ、
大きく息を吸って口から胎内へ還っていく。
あのやさしい手つきで、バースデーソングを
紡ぎ出す 筆跡は何故か右上がりの癖っ毛でした。
胸の内を撫で下ろしそっと灯された
いたみが より鮮明に朱く蔭らすから。
歌い尽くされた生体を模写した姿。声色は幽かに。
吹き更紙の蜃気楼を纏めた押し花は水平に
、路上に等しく踏み固める
。配置されたマネキンガールと見やった。
組み立てられた待ち人の数散らしてみれば、
途切れなく愛を溢してもなにも生まれず、
いまだ骨組みだけの外形寸法を死産した
。詩でも 理屈でもいいから、
押し潰す繁殖率の少しを束ね鋳る
、濡れ羽色の翼
少しだけ閃かせて 夢窓不定の伏魔殿の報せ
含ませるほど散漫で幅も厚みもない
、ただ奇麗に並んでって。その顔を覗かせればいい。
明日は どこへなりきままに、靴紐と
結ばれたお弁当を持って、花が咲くのだと思い出す。
亡骸を庭に埋めた未来とは、
死体となった私の両手があたためるから、
その首を締め上げて潰すのもまた、有り余るほどの力で。
パフスリーブのまま息を凍らせて また死神に手を引かれて
、どこか遠くへ征くならあとは
、あと一歩/包み込んで
〈今。〉
汲まれた水が喉を焼くように、ひややかな
干潟から覗き込んで、空を見る心地で
感情を飲み下してる。声も出せないから
、ね。扉を探すだけの簡単な自傷情事でしたか
2023年7月31日破滅派公開