見出し画像

あらゆるものは生ものだから


ふと訪れたコワーキングスペースでPredawnが流れてた。そういえば最近聴けていないな、と感慨に浸るうちにプレイリストは次のアーティストに進んでしまう。もっと聴きたくなったので、久しぶりに自分のスマホでも流してみる。落ち着くストリングスと暖かい歌声で仕事が捗る。『Autumn Moon』のずっしりとした音がやけに染みる。コワーキングには外国の方が多く、英語が飛び交う。Predawnの楽曲はそういう意味でもピッタリとハマっていた。

しばらくライブにも行けてないな、とも思いライブ情報を調べてみると、2022年のツアーを最後に休止してる様子。どうしたんだろうと心配なりながらも、ホームページの「Predawnからの大切なお知らせ」を発見。おそるおそる開く。

また、復帰の目処が立ちましたらお知らせいたしますので、気長にお待ちいただけますと幸いです。
ツアーも体調に気をつけながら全力で頑張りますので、何卒宜しくお願いいたします。

先ほど配信でもお伝えした通り、清水はこのたび夫との間に子を授かり、秋口に出産予定のため、今回のツアー後しばらくライブ活動をお休みします。
不安もありますが、ツアーを完走し無事に子もリリースできるよう、全力を尽くす所存です。
また時期を見て再開できればと思っておりますので、何卒よろしくお願いします。
[Predawn 清水美和子]

【Predawnから大事なお知らせです】2022.5. 1

Predawnもとい清水美和子さんは、結婚して子どもが生まれたようだった。

アーティストの活動休止というのは、ネガティブな理由であることも少なくない。体調不良だろうかなど、不安な気持ちをひっくり返してくれて幸せな気持ちにしてくれた。

Predawnのライブに最後行ったのは恐らく2017年あたり。もう7,8年も経つ。ライブハウスで彼女のギターと歌声、よい意味で拙いMCを堪能できたと思う。それからライブ自体にはお邪魔できてなかった。

Predawnに限らず、ここ数年、中々ライブに行けてなかった。特定のライブには行けてたものの、仕事や私事に追われ、音楽や言葉を楽しめていなかった。好きなアーティストは数え切れないほどいるけれど、全てのアーティストの情報を常に追うことはできてない。今回のPredawnの休止の件も全く知らずに2年が経過していた。

今日のように、ふとしたきっかけから好きなものを思い出したとき、好きを生み出してくれたものは、すでに活動をお休みしているかもしれない。もしくはもう二度と演奏ができないかもしれない。なんらかの事情でもう二度と会えないかもしれない。

「あのときに行っておけば」「あのときこうしていれば」など、後悔をすることも決して少なくない。

行きたい場所があるならば、今すぐにチケットを取ろう。新幹線も予約しちゃおう。なんならホテルも予約してしてしまおう。

あらゆるものは生もので、どんどん進んでいく。もちろんたくさんを残してくれている。消えないものもある。だけれどいつしか存在は消えてしまう。

出会いたい人がいるのなら、今すぐに連絡をしよう。今自分を支えてくれているものを思い出したならば、思い出せたのなら、出会っておこう。

そんなふうに2024年の中盤から思い、今年は、いくつかライブに行くことができた。美波、BUMP、JYOCHOなどに会うことができた。友達にも会うことができた。

今年最後に行くライブは、リーガルリリーの対バンの予定。あのときにこうしていれば、などの後悔を少なく生きていければと思う。

今迷ってることはありますか。あるなら予約しちゃっていいと思います。

いいなと思ったら応援しよう!

となり / コトノハト
(ライター | 文筆 | Webデザイン)言葉とカルチャー好き。仕事や趣味で文章を書いてます。専攻は翻訳(日英)でした。興味があって独学してたのは社会言語学、哲学、音声学。留学先はアメリカ。真面目ぶってますが、基本的にふざけてるのでお気軽に。

この記事が参加している募集