ワニくんの炎上と考える「冷静さ」
僕らはHIKAKINではないし、本田翼でもない。だけど日記を書こうと思う。
尊敬している氏田祐介さん(氏くんさん)のnoteをみて、日記的noteを更新してみることにした。
https://note.com/thinkinginc/n/n5510df36fa3c
日記を書くのはいいことだ。記憶の整理にもなるし、何を思ってどうしたかを振り返るきっかけになる。
普段からプライベートで日記をよく書いてるので、それをオンラインに公開する気分で書いていく。
とは言え、「おまえ誰だ」「どうでもいい日常すぎる」こんな感想になる日記になってもダメ。読んでくれた人に申し訳ないので、何からしら「その日に(もしくはこれまでに)学んだ知識や雑学」を入れていこうと思う。
権威のない人間が、晩ごはんこれ食べたなど言ったところで、ダメだ。僕らはHIKAKINではないし、本田翼でもない。
有象無象の日記を読んだところでなんの面白みもない。
サクッと読めて、ちょっとだけ読んで得してもらえるような日記にしたいと思いながら書いてゆきます。
その1日目。
❐ 冷静になること
100日という言葉を聞いて、真っ先に今思いついた作品。
ワニが死んで謎の炎上を遂げた作品、『100後に死ぬワニ』です。
さんざっぱら叩かれてしまったが『100日後に死ぬワニ』は日常の描く作品として優秀だったと思う。ソーシャルリアルタイムで毎日更新された連載は、多くの人の心を打ち、100日目の演出には僕も鳥肌が立った。
100日感の素晴らしい継続と、文句のないラストシーンだった。100日間やりきったきくちゆうき先生は本当に尊敬しています。お疲れ様でした。
ただ、その後の流れがひどすぎた。
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壮大で爽やかな死のシーンからわずか数時間で、書籍化決定・映画化決定などのツイートがされた。ポップなGIFアニメと共に。
そして、LOFTの追悼POP。さすがにあの追悼キャンペーンは頭がおかしすぎた。なぜGOサインが出されたのか疑問になるレベルで、狂気に満ちてた。冷静さが欠けてたとしか思えない。
いきものがたりのMVまで公開。怒涛の勢いが破竹し、頭が混乱してしまった。
作品自体は好きだけど、あの展開は養護できないレベルで急だった。書籍化、商用化することは創作をする上で当然大事なこと。じゃないと作者が100日かからずとも死んでしまう。
マーケティング視点で話をすると、インプレッションが最大化しているタイミングでの発表は正解だと思う。数字的な意味では圧倒的に正解だと僕も思う。
たしかにそう。そうなのだけど、余韻がほぼ0での怒涛の発表は、読者をバカにしてるのかとすら思いかけたわけです。
「偶然100日後に終わるタイミングで出来てしまったので」とクリエイターサイドは発言していたけど、とは言えモノゴトには「タイミング」ってものがある。
死を扱うテーマだったからこそ、タイミングは大事だった。
僕はあの桜の演出がされた100日目、「あぁ 人生!!!」と偏差値3くらいのツイートをしてしまったのだけど、あの二文字に気持ちが集約してた。多くの言葉はいらないなと思ったから。だけど、その後の怒涛のラッシュで僕は一瞬で冷静になった。
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ところで、みんな電通嫌いすぎでしょ。「電通に親でも56されちまったのか?」ってレベルでわめき狂ってる姿を見るのは、さながら動物園を眺めてる気分だった。別に君たち電通に直接なにもされてないでしょう。 電通案件ですらないのに、勝手に「電通だ!電通だ!」とはしゃいでいる人は一旦冷静になったほうがいい。渋谷ハロウィンで暴れてる暴徒となんら変わりない。
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あの1件があそこまで炎上したのは、とにかく早すぎたことが一番の原因にある。「お金が目的だったのか!」と炎上してるが、正直そこはどうでもいい。人が生活する上でお金は必要だからそこは何の問題もない。
大事なのは「余韻の壊し方」と「扱うテーマ」、そして「無料で読めてしまった点」だった。
上にも書いた通り、余韻のぶっ壊し方が尋常じゃなかった。ワニが死んですぐに「ワニくんを追悼しよう☆」みたいなテンションで来られても、困惑してしまう。
2つ目は、テーマが死であったこと。これも大きな原因。ワニの擬人化とは言え、人の死は恒常的なものだ。身近なもので、人によってはデリケートな問題でもある。故に余韻が大事になる。
3つ目が無料で読めてしまった点。
あの炎上は普通の連載作品では起こり得ない。ジャンプマンガの作品が連載が終わって、「コミックス発売するな!」なんて批判はおこらない。ワニくんは無料で読めてしまった(しかもRTでひたすら回り続け、半ば強制で読まされる)からこそ、多くの人の目に届き、色んな意味で燃え上がった。
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ツイッターで無料で読めて、なおかつテーマが重い。そしてのしかかる余韻永遠の0。これらが噛み合って、「死ぬワニ後を濁す」という悲しい結末になった。
❐ 結びに
初日にしてすでに日記じゃないなんだけど。え?なにしてんだワイは......
えー、他にも炎上やあの作品について語りたいことはあるのだけど、伝えたいのは「冷静」になってほしいこと。
これは「電通だ電通だ!」とはしゃいでる側の人にも、死を扱うテーマで怒涛の勢いで追悼してしまったクリエイターサイドも。
冷静になってほしい。冷静になれば、こうしたしょうもない炎上は起こらない。(はず) どこかで火を付ける人がいて、炎上ははじめて起こる。炎上することは悪いことばかりではないけど、不本意な炎上なら、起こらないに越したことはない。
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100日後まで自分が生きてるかはわからない。生きてることは劇的だ。作品自体は本当によかった。こんなご時世だからこそ、冷静に色々考えてみて、生きてまた会いましょう。
(......こんな書きなぐり、100日間書ききれる気が全くしない。どうしよう)
1日目で2000文字はやりすぎたので、明日はもう少しライトな内容にします.... あと多少日記っぽくします..... ここまで読んでくれてありがとうございます。ではでは。
(ライター | 文筆 | Webデザイン)言葉とカルチャー好き。仕事や趣味で文章を書いてます。専攻は翻訳(日英)でした。興味があって独学してたのは社会言語学、哲学、音声学。留学先はアメリカ。真面目ぶってますが、基本的にふざけてるのでお気軽に。