漢検オブスローンズ S1 E3
蒼氓(そうぼう=民衆)が見守る中、旌旗(せいき=はた)を翻(ひるがえ)し王都に一行が到着する。
小評議会に召喚されたエダードは、彩色された玻璃窓(はりそう=ガラス窓)がある玉座の間でジェイミーと会う。ジェイミーは、エダードの父と兄が前王によって処刑された時の事を回顧し、その怨讐(えんしゅう)は自分によって果たされたと言う。しかしエダードは、信義に悖(もと)り背後から前王を刺したジェイミーを突き放す。
小評議会では宦官(かんがん=去勢された役人)であるヴァリス、上級学匠パイセル、ロバート王の弟レンリー、キャトリンを幼少から知るピーター・ベイリッシュがエダードを迎える。ロバート王はエダードの"王の手"就任を祝う武術大会を催すことを書簡で命じるが、費用がかさむためエダードは計画を中断する。
サーセイがジョフリーの下膊(かはく=したうで)の咬傷(こうしょう)の包帯を替えている。ジョフリーはスターク家を殲滅(せんめつ)したいと言い出すが、サーセイは虎視眈眈(こしたんたん)と機会を窺えと諭す。
スターク家での昃食(しょくしょく=夕食)の後、アリアは自室で筐底(きょうてい=はこのそこ)から剣を取り出し振るう。エダードは部屋を訪(おとな)い、アリアを慰撫(いぶ)し親眷(しんけん=かぞく)の絆を大事にするよう話す。
覚醒したブランの元へロブが来る。しかし塔から落ちた時の記憶は欠落し、下半身は不随となる。
王都に到着したキャトリンはベイリッシュの娼館に筌蹄(せんてい=案内)を受ける。諜報機関の長であるヴァリスにより、王都へ来たことはすでに知られていた。そしてブラン暗殺に使われた匕首(ひしゅ、あいくち=短剣)の持ち主はティリオンだとベイリッシュは言う。
ジョンはナイツウォッチとしての訓練を開始する。
ベイリッシュは自分の娼館でエダードとキャトリンを引き合わせる。ブラン暗殺はティリオンの籌策(ちゅうさく=はかりごと)であるとエダードに話し、協力を申し出る。
ブランが覚醒した事実はサーセイも既知(きち)している。ジェイミーとの情交の現場を目撃したブランを恐れるサーセイだが、ジェイミーは敵は全て鏖殺(おうさつ=みなごろし)すると言って落ち着かせる。
ウィンターフェルへと戻るキャトリン。ブラン暗殺の証憑(しょうひょう=証拠)を掴み、ラニスター家へ意趣返し(いしゅがえし)をしようと胸に秘めている。エダードはそんなキャトリンを憂いながら見送る。
ロバートを守る"王の盾"総帥であるバリスタン・セルミーを相手に、戦での勇猛な話を肴(さかな)に酒に興じるロバート。酒の給仕をするのはラニスター家の血縁であるランセル・ラニスター。ジェイミーも加えて前王の暗殺の様子を語らせる。
エッソスではヴァエス・ドスラクへの移動が蜿蜒長蛇(えんえんちょうだ)と続いている。
デナーリスが行軍を止める指示をしたことが気に入らないヴィセーリスだが、傲慢(ごうまん)な性格が災いし彼の味方は最早(もはや)いなくなっている。
巍峨(ぎが)たる壁を昇降機で上るジョン。
ベンジェンは壁の上で北に偵察に出ることをジョンに告げる。
エッソスではデナーリス妊娠を知ったジョラーが、王都へ報告するため去る。
王都へ戻るティリオンにナイツウォッチの窮状を訴えるナイツウォッチ総帥のジオーはジョラーの父。人員不足でまともな警邏(けいら)も出来ないと言う。ジオーの隣は学匠エイモン・ターガリエン。前王の叔父にあたる。長い冬がやってくるとエイモンは警告する。
ティリオンは壁の上から立小便をし、篝火(かがりび)の前でジョンに別れを告げる。ウィンターフェルに羇/羈寓(きぐう=たびの宿)の折にはブランに「会えなくてつらい」と伝えてくれと託す。
王都ではアリアに剣の先生がつく。エッソス大陸の都市ブレーヴォス出身のシリオ・フォレル。軽捷(けいしょう)な動きが肯綮(こうけい=物事の要)であることを教える。
剣の稽古を見守るエダードは、動乱の気配を感じる。