漢検オブスローンズ S1 E2
デナーリス一行はドスラク人の本拠地、ヴァエス・ドスラクへと移徙(いし=いどう)している。環境の変化になじめず、騎乗に慣れないデナーリスは意気阻喪(いきそそう)しているが、ジョラーが脯(ほじし=ほしにく)を渡して慰藉(いしゃ)する。
脩/膊(ほじし=ほしにく)を齧(かじ)るデナーリス。
野営するドスラク族。獣を屠(ほふ)り、炊爨(すいさん)する。
ヴィセーリスはかつてスターク家に仕える諸侯であったジョラーに、なぜスターク家から逃げたのかを問う。ジョラーは人身売買に関わったと吐露する。
ウィンターフェル城では酩酊(めいてい)して犬舎で寝ているティリオンをジョフリーとハウンドが探しにくる。ティリオンはジョフリーに昏睡状態となったブランの見舞いをするよう忠告する。嘯(うそぶ)き倨(おご)った態度をとるジョフリーの頬を三度打ち、皇太子としての行動をとるように箴(いまし)める。ハウンドは「太子は忘れないぞ」とティリオンに釘を刺す。
城内ではラニスター家の眷族(けんぞく)が朝餉(あさげ)をとっている。意識不明となったブランが覚醒(かくせい)しないことを密かに望むジェイミーとサーセイだが、ティリオンは意に介しない。
そして北に聳(そばだ)つ壁を見に行くと告げる。
毛皮の褥/茵(しとね)で眠るブランにサーセイが訪れる。
双眸(そうぼう)を潤ませ、自分も倅/躮(せがれ)を亡くした事があるとキャトリンに話すサーセイ。
大きな鞴(ふいご)を使う鍛冶屋。ジョンが別れの餞別(せんべつ)にアリアに剣を餽(おく)るために来ている。
ジェイミーはナイツウォッチになるジョンに厭味(いやみ)を言って去る。
アリアに餞別の剣を手渡すジョン。アリアは剣を「ニードル」と名付ける。
昏睡するブランに、壁に行きナイツウォッチになる決意を語るジョン。自分の腹の子ではないジョンを忌避(きひ)し、怨嗟(えんさ)のこもったまなざしを送るキャトリン。
キャトリンはエダードに「耐えられない」と愬(うった)えるが、エダードは王都に出発する。
王都へ帰還するため南へ向かうロバートの隊列と、北の壁へ向かうティリオンとジョン、ベンジェン。
エダードはジョンの出生の秘密を、再会した時に話すと言う。
王都への帰還の途次、ロバートはジョンの母のことをエダードに尋ねるが、エダードは口を噤(つぐ)む。
そしてエッソスからの素破(すわ・すっぱ=間者)からの報せにより(恐らくジョラー)、デナーリスがカール・ドロゴと婚姻したことを話す。毫毛斧柯(ごうもうふか=災いの芽ははやく絶つべき)だと言うロバートと放擲(ほうてき)しておけと言うエダード。ロバートは「戦になる」と予見する。
ウィンターフェル城ではブランの部屋に刺客が闖入(ちんにゅう)する。キャトリンの抵抗とブランのダイアーウルフ「サマー」の活躍によって一髪千鈞(いっぱつせんきん)の窮地を脱する。
ブランに二度の奇禍(きか)が訪れたことを偶然ではないと看破するキャトリン。城壁の塔で何かを目撃し、誰某(だれそれ)に命を狙われているとスターク家の面々に話す。妹ライサから来た報せと勘案し、黒幕はラニスター家だと確信する。そして王都へ向かうことを決意する。
作り終えた尸(かたしろ)をブランの牀台(しょうだい=ねどこ、ねだい)に掛け旅立つ。
デナーリスは娼(あそびめ)の経験がある侍女に教えを乞い、ドロゴとの同衾(どうきん)で歓心を買おうとする。
その試みは成功し、ドロゴと情愛を通ずるようになる。
王都へ向かう途上、駐屯する部隊の中でサンサはイリーン(彝倫・いりん)・ペインと出会う。処刑人で、舌を切られたため唖(おし)。
サンサとジョフリーが散策していると、アリアとマイキーが剣術の真似事をして遊んでいるのに遭遇し、ジョフリーはマイキーを痛めつけようとするが、アリアのダイアーウルフ「ナイメリア」に咬みつかれ咬傷(こうしょう)を負う。
この出来事でのアリアとジョフリーの言い分は齟齬(そご)する。アリアはジョフリーを嘘つきと詰(なじ)るが、逃げた「ナイメリア」の代わりにサンサのダイアーウルフ「レディ」を処分することになってしまう。
「狼は北部のもの、始末は北部の者がする」と言うエダードが、自ら「レディ」を始末する。
その時、ウィンターフェルではブランが昏睡から覚醒する。