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深海と宇宙、どっちがヤバい? 身近なブラックボックスvs果てしないダークマター
妻と口論になりました。
— 平本蓮 REN HIRAMOTO (@renhiramotoXX) February 24, 2025
宇宙と深海の話。
どっちが解明されてないか
俺は確実に宇宙
嫁は深海
どちらが解明されてませんか?
➕今後どっちが解明するのを難しいか。
有識者求む。#宇宙の果て#海底
宇宙と深海:どっちがヤバい未解明領域なのか?
宇宙と深海はどちらがより「未知」だろうか。スケールでいえば、宇宙は桁違いにデカい。だが一方で、地球の海だって71%もの表面積を覆い、その大半がまだ謎だらけ。
正直なところ、比べる土俵が違うんじゃないの? という声も聞こえてきそうだが、それを承知でがっつり比較してみよう。深海と宇宙、それぞれに残されている未知がいかに大きいのか、そして何が探索を困難にしているのか。
探査の進み具合:深海は少数精鋭、宇宙は多数で攻める
宇宙探査の飛躍っぷり
宇宙探査といえば、誰もが思い浮かべるのはアポロ計画だろう。1969年から1972年にかけて、アメリカはアポロ計画で合計12人の宇宙飛行士を月面に送り込んだ。これは人類史に残る偉業と言っていい。そこから火星への無人探査が加速し、探査ローバー(キュリオシティやパーサヴィアランス)が火星の地面をゴロゴロと走り回りながら、岩石サンプルを採取したり、水の痕跡を探ったりしている。さらにハッブル宇宙望遠鏡やジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が運用され、遠方銀河やらブラックホールの“影”まで捉えた。20世紀後半以降の宇宙開発ラッシュは凄まじく、競争・協力入り乱れながら絶えず前進しているのが現状だ。
深海探査の渋さ
一方、深海探索はどうだろう。実は有人でマリアナ海溝の最深部に到達したのは1960年が最初。潜水艇トリエステ号に乗った2名がわずか20分ほど底に滞在しただけで、その後半世紀ほど「誰も最深部まで降りない」状況が続いた。月には12人も行ってるってのに、地球の最深部に足を踏み入れた人は実質それ以下。人類は宇宙行く方が先なのか、深海は興味ないのか…。
2012年に映画監督ジェームズ・キャメロンが単独で海底まで降りて映像撮影して話題になったけど、「ようやくかよ!」と思った人も多いかもしれない。その後、2019年にはビクター・ベスコボ氏がさらに深く潜り、世界記録を更新。2020年には中国の有人潜水艇「奮闘者号」が1万メートル超を達成と、ここ最近ようやく連発している。無人探査機(ROVやAUV)によってタイタニック号の残骸調査や深海生物の発見も進んだけど、依然として数は限定的だ。深海探査は宇宙探査と比べると明らかに遅れているのが現状だろう。
探索できる範囲:宇宙は「観測広大」vs 深海は「実際に到達可能」
宇宙は“見る”だけなら広範囲
まず「物理的に行けるか」という点。人類が実際に踏み込んだことのある宇宙領域は月までだ。火星には無人探査機を送っているが、まだ人が踏みしめたわけじゃない。とはいえ望遠鏡による観測範囲はとんでもなく広い。電磁波さえキャッチできれば、何十億光年先の銀河もわかる。真空中を光が伝わってくるおかげで、銀河の姿はもちろん、ビッグバンの残光(宇宙マイクロ波背景放射)だって観測可能だ。「見える」という点で言えば、宇宙はめちゃくちゃオープンだ。
深海は行くのは不可能じゃないが、観測が激ムズ
深海は地球上にあるから、技術さえあれば実際にそこに潜れるし、そこに探査機を送り込むのも可能だ。実際、1万メートルの最深部に何回か到達している。しかし問題は「遠隔からの観測」。海水は電磁波をバリバリ吸収するので、宇宙のように遠くからスキャンできない。ソナー(音波)を使うか、潜ってライトを照らすかしか方法がない。要するに巨大な望遠鏡で一気に“海底全域”を撮影する、みたいな芸当はできない。だから宇宙の表面(星や惑星)よりも、むしろ海底の方がまだ地図がザックリしか作られていない、というギャップが生まれている。
環境的な制約:どっちが辛い? 宇宙の真空vs深海の超高圧
宇宙の過酷さ:真空・極端な温度差・放射線
宇宙空間は大気がない。つまり真空だ。直射日光を受ければ数百度の高温にもなるし、日陰は一気に極低温になる。加えて宇宙放射線というヤバい高エネルギー粒子が飛び交い、宇宙飛行士や探査機の電子部品にダメージを与えてくる。通信は電波が減衰しにくいので何億キロ離れた火星ともやりとりできるけど、タイムラグはあるし放射線対策も必須だ。
深海の過酷さ:超高圧・暗黒・通信制限
深海の場合、何よりも圧力がヤバい。1万メートル級の水深では、地表の1000倍近い圧力がかかる。その上暗闇だし、塩水による腐食もあるから機材にはかなり厳しい。また電磁波はすぐ減衰するから無線通信がほぼ使えない。ケーブルで母船とつながったROVも多い。宇宙なら火星探査機が遠くにいても、なんだかんだ電波で通信できるが、深海はそれが難しい。水中音響通信もあるけど速度や帯域が限られるし、誤差やノイズも大きい。
データ蓄積:宇宙は膨大、深海はまだまだ
宇宙:月も火星もガッツリ地図完成
実は月面はとっくに全面の高解像度マップがある。火星も人工衛星とローバーのおかげで、全球の地形がかなり詳細にわかってきた。ハッブル宇宙望遠鏡やその他の観測によって星や銀河に関するデータは膨大だ。星の数は多すぎて把握しきれないが、それでも大量のカタログが整備され、宇宙物理の論文もめちゃくちゃ多い。
深海:たった5%~25%しかマッピングできていない
一方、海底は2010年代半ばまで「詳細マップがわずか5%程度しかない」と言われてきた。近年はSeabed 2030みたいなプロジェクトでマッピングが進み、2023年には25%ほどにアップしたらしいが、それでも残りの75%は謎エリアだ。そういう状況だからこそ、まだまだ発見されていない海底山や火山の跡なんかもゴロゴロある。深海生物の世界はもっとすごい。未記載種は100万~200万種あるんじゃないかと言われ、毎年2000種以上が新種認定されている。今この瞬間も「未知の生き物探し」が続いているってのはロマンしかない。
未知の領域:深海は身近な未知、宇宙は規格外の未知
深海:地球の71%が海、80%は未解明
地球の表面積の7割超が海だけど、その大半が未解明。深海と呼ばれる水深200メートル以深は暗闇で、そこにどんな地形や生物が潜んでいるか正確にはわかっていない。潜水艇のカメラに捉えられた巨大イカや深海魚を見るたび、「まだまだ隠れボスがいそうじゃね?」と思う人は多いだろう。地球に住みながら足元の深海のことをほとんど知らない、っていうね。宇宙と比べれば近いんだけど、その近さゆえに逆に探しにくいというジレンマでもある。
宇宙:95%は暗黒物質・エネルギー、生命の有無も謎
宇宙はスケールがデカすぎる。直径930億光年とかいう数字を聞いても、実感がまるで湧かないレベル。そして現在わかっている通常の物質は宇宙全体の5%にすぎず、残り95%は正体不明のダークマター&ダークエネルギー。これを「マジでよくわかってない…」という状況だ。さらに地球外生命の可能性。火星の地下や氷衛星のエウロパなど、微生物がいそうな気配はあるが、まだ確定した発見はゼロ。生命の起源や進化を研究するうえでも、宇宙の未知は壮大すぎて尽きることがない。
どっちがより未解明? まとめ
結局、宇宙と深海のどちらが未解明かと聞かれると、「そもそも比較できないほど質が違う」と言わざるを得ない。が、それを承知であえて乱暴にまとめると、こんな感じだ。
「身近だけど未知」なのは深海
月や火星よりも海底の方が情報量が少ないなんて言われるほど、海底は人類にとってブラックボックス。深海生物の発見ラッシュも続いており、我々が目の前に持っているフロンティアは実は足元の海だ、と。
「そもそもスケールが果てしなくデカい」宇宙
もともと観測可能範囲すらとんでもない広さ。そのうえ、95%がダークマターとダークエネルギーとか言われたら、ほんとに何もわかってない。地球外生命がいるのかどうかすら未知。長い宇宙開発の歴史でも、実際に行ったのは月までで、そこから先は無人探査に頼るしかない。
「どちらもエグいくらい未知!」というのが結論。そこに優劣をつけるとするなら、「人間が直接行きやすいのに未解明度が高い」のは深海、「もう次元が違うスケールで訳わからん」のが宇宙、といったところだろう。
深海開発か、それとも宇宙進出か?
深海はレアメタルなど資源の宝庫と言われ、近い将来、商業的な開発や海洋保全の研究が一層進む可能性がある。マッピング率が25%程度といっても、裏を返せば「残りの75%を探せば、未知の大発見がまだまだ埋まっている」かもしれない。「あれ、海底に新たな火山群があった!」なんてニュースがこれからもゴロゴロ出てくるだろう。地球に残された“最後のフロンティア”と呼ばれる深海が、これからガンガン解明されていく展開は期待できる。
一方、宇宙は火星移住計画や小惑星採掘なんていうSFみたいなビジョンがリアルに語られる時代になった。スペースXやブルーオリジンが参入し、月や火星を“旅行先”にできるかも…なんていうニュースが飛び交っている。これが実現すれば、宇宙の未解明部分に直接踏み込むチャンスが爆増するし、もしかしたら地球外生命の目撃なんてイベントが近い将来起きる…かもしれない。夢物語かもしれないが、誰がなんと言おうと宇宙はロマンの塊だ。
宇宙と深海、それぞれのヤバみ
ここまで散々比較してきたが、両者にはそれぞれの“ヤバみ”がある。
深海のヤバみ
超高圧…人間が立ち入るには技術のハードルが高い。
暗黒&通信困難…海水が光・電波を通さないので観測が難しい。
未知の生態系が多彩…新種生物、未知の地形がまだまだ出てくる。
宇宙のヤバみ
真空&放射線…ライフサポートや機器防護が必須。
スケールが果てしない…地球から数億キロどころか何十億光年先まで存在する。
95%が暗黒物質・エネルギー…ほとんど理解できていない。
地球外生命の可能性…いるのかいないのか、そもそも行くのも困難。
それぞれのヤバい要素は質が異なる。深海は「超高圧の水の中」であり、宇宙は「無重力&放射線の真空空間」。どちらを選んでも研究者泣かせだ。だがそのぶん新発見のワクワク感は半端ない。
なぜ深海探査は遅れたのか?
ここでちょっとだけ深海探査の「遅れ」を考えてみたい。宇宙は国家威信をかけた競争が激しく、冷戦時代のソ連vsアメリカのように巨額の投資がガンガン投じられた。その結果、アポロ計画やスペースシャトルなどが生まれ、大規模プロジェクトとして宇宙探査は進んだ。
対して深海探査は国際的な競争がさほど加熱しなかった。しかも海底は軍事的には潜水艦や海中ドローンなど機密利用が主で、国が巨額を投下して公に進めるというモチベーションがそこまで高くなかった。そうした背景もあって、有人潜航はポツポツと行われる程度だったわけだ。近年は海洋資源の重要性や環境問題、気候変動のメカニズム解明のために深海研究が注目され始めているので、これからの変化に期待だ。
深海か宇宙か:究極の選択
たとえばSF的な問い「次の大発見が起こりやすいのはどっち?」という視点で見ると、正直どっちもあり得る。深海にはまだ姿を見せていない生き物、特殊な地質構造がゴロゴロあるだろう。見つかるたびに「え、こいつ放射能レベルの熱水の中で生きてるの?」「こいつ透明だし目が退化してる…!」みたいに驚きが絶えない。
宇宙に目を向ければ、「ついに火星で微生物発見か!?」とか「エウロパの海に生命がいた…!」みたいなニュースが世界を揺らす日が来るかもしれない。地球外生命の存在が確定すれば、人類史上最も衝撃的な発見になるのは間違いない。
結論:深海も宇宙も、どっちも未解明がパネェ
まとめよう。
深海は人類のすぐ足元にあるのに、実はめちゃくちゃ謎が多い。超高圧や暗黒環境で探査が容易じゃなく、データ蓄積もまだまだ。地球の大部分を占める海の深層部を、我々はほとんど理解していない。
宇宙はもうスケールが次元違いに広大で、暗黒物質やエネルギーが何なのかさっぱりだし、地球外生命も見つかってない。あちこちで新たな天体現象が続々発見されるし、終わりがない。
これを「より未解明なのはどっち?」と無理やり決着つけるなら、「身近な未解明度は深海、絶対的な未知の大きさは宇宙」になる。深海は“行こうと思えば行ける”のに、まだほとんど調べきれていない領域が山ほどある。宇宙は人類の力では到底すべてに触れられないほどの果てしなさを持つうえ、中身もあまりにも不透明だ。
いやもう、結局どっちもクレイジーなほど未知が広がっている、という結論になるわけだ。海の底も宇宙の果ても、まだまだ冒険を待っている。
フロンティアは終わらない
宇宙か深海か。どちらもとんでもないフロンティアだし、我々人類が本気で挑めば、意外と隣の星までの有人飛行が実現したり、深海の詳細マップが一気にアップデートされたりするかもしれない。実際、技術の進歩は日進月歩だ。ちょっと前には無理だと思われていた火星移住計画も、今や現実味を帯びているし、深海の精密ロボット探査もかなり高性能化している。
もし今後、海底から未知の巨大生物が次々と出てきたり、あるいは木星の衛星・エウロパから「微生物の痕跡が見つかりました!」なんて発表が飛び出したら、世界は確実に揺れる。その時点で我々は「地球や宇宙をまだちっともわかってなかったんだな」と改めて思い知らされるはずだ。
深海と宇宙。人類史におけるこの“二大フロンティア”は、どちらも果てしないロマンを秘めている。各国の研究所や民間企業がどんな冒険を仕掛けるか。そこには資源や軍事、環境保護など複雑な利害も絡むが、だからこそ前進していく。
最終的に結論をバシッと言ってしまえば、「深海も宇宙も、まだまだヤバいぐらい未解明」ってこと。以上! どちらへ向かうにせよ、地球人としてはひたすらワクワクが止まらないんじゃないか。俺たちの冒険はこれからも続く――そう考えるだけで、ちょっとテンションが上がりはしないだろうか。