0〜2歳:ことばの発達を促す、子どもとの遊び方①
こんにちは。言語聴覚士の木山幸子です。
今回ご紹介するのは0歳から2歳くらいまでのお子様との遊び方についてです。
ことばの発達を促すための土台作りとして大切なこの時期。まずすべきことは「子どもと視線を合わせること」です。
え?そんなこと? と思われるかもしれませんが、意外とできていないもの。私の相談室では、ことばの遅れがあるお子さんとお母様の遊びのシーンを動画撮影して評価する方法をとっていますが、かなりの確率で、子どもとお母さんの視線が合っていません。お母さんの視線は子どもが遊んでいるおもちゃに向かっていることがほとんどです。子どもが何気なくお父さん・お母さんを見ても、大人の視線はおもちゃ。これでは大人からことばを学ぶ素地ができあがりません。お父さん・お母さんと子どもの視線の合う回数をカウントしてみると「こんなに少ないんだ・・・」と多くの方が驚かれます。
とはいえ、おもちゃに夢中になっているお子さんに「こっちを見て!」というのは難しいもの。ではどうすればいいのか。
ずばり「黙ってみる」です。
普段、遊んでいる子どもにずっと声かけをしてくれているお母さんが突然黙ってしまったら、子どもは不思議に思ってお母さんを見ます。子どもと目が合った瞬間に、ここぞとばかりその場面に合った声かけをします。たとえば電車遊びをしていたなら、目が合った瞬間に「しゅっしゅっぽっぽだね!」といった感じです。
ことばは「コミュニケーションの道具」です。コミュニケーションは目が合ってはじめて行えるもの。ことばを育てるためにはまず「コミュニケーション」を育てることから始めましょう。