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幼児の吃音のお話①ガイドラインができました

2021年10月、幼児吃音臨床ガイドラインが公表されました。子どもの吃音にどう対処していくべきかという専門家向けの指針が示されたことになります。

このガイドラインを参考に、子どもの吃音についてどう対応していけばいいのか、私自身の考えも交えてご紹介していこうと思います。

子どもの吃音って異常なの?

子どもの吃音は、それほど珍しいわけではありません。3歳のお子さんの20-30人にひとりの割合で吃音があると言われています。これは子どもの吃音が「発達性吃音」と呼ばれ、話したいことに言語力が追いついていないことから生じると考えられているからです。成長とともに言語力が発達すれば、吃音は収束していくものと期待できます。

子どもの吃音って治るの?

3歳の時点で吃音があったお子さんのうち、さらに7割近くが2年ほどで自然治癒すると言われています。つまり、3歳で吃音を発症したお子さんの多くが、5歳頃までには自然に治るということです。子どもの吃音は比較的治りやすいと考えていいでしょう。

子どもの吃音は治療しなくてもいいの?

上記の考えでいくと、「今吃音があっても、5歳までに治る可能性が高い」ということですが、その間何もしなくていいのか、というと一概には言えません。ガイドラインでは

・3歳児クラス(年少)までは経過観察的な支援

・4歳児クラス(年中)では積極的な介入の開始を検討する

・5歳児クラス(年長)では積極的な介入を開始する

となっています。つまり、自然治癒率が高いといえども、3歳の時点で、専門家によるなんらかの支援がなされるべきである、ということです。そもそも自然治癒しないお子さんも3割近くはいるわけですから、3歳の時点から準備はしていきたいところですよね。


次回からは、それぞれの年齢に応じた対応の仕方を紹介していきます。

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