バランスを欠いていく
気づいたらくるぶしまで冷たい沼に浸かっている
その冷たさは胸まで届いて
からだの芯から冷えている
からだの中で凍ったその冷たさは、つららのようにとがり私の胸を内部から突き刺している
後ろからは背中の中央に何かが刺さっている
分厚くて冷たくて鋭利ななにかが
このままこのからだがあたたまることなんてあるんだろうか
バランスをずっと欠いていて
バランスなんて欠いていこうと思っているけど
この際、こまめに転ぼうと思っていたけど
背中が傷んで立ち上がることもままならない
立ち上がれないと転べない
なんでこんなに傷むんだろう
わたしは今わたしを助けることができない
日々のささいな出来事で支えられていた頃が懐かしい
頭まで沼に浸かったら、刺さっている冷たいなにかも溶けて無くなるんだろうか
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?