見出し画像

私を逞しくしてくれたトラブル旅行から、伝えたいこと。

旅行の思い出はいろいろありますが、その後の人生への影響を基準とした場合、この旅を超えるものはないんじゃないか、と思っています。

ざっくり言うと盗難事件なんですが、まるで自分を試されているんじゃないか、と思えるほどの状況で、いろんな展開が立て続けに起こった、濃い一日の旅行記となっています。

読者側からは、ハラハラドキドキ、ジェットコースター気分も味わえるので、エンターテインメント作品と言えなくもないのですが、この旅以降私が教訓としていることは、

【残りの人生を“あの一瞬”の後悔で埋め尽くされないよう、日々必要な注意を払う】

ということです。

その旅行の目的地は、エストニアでした。

いろんなスタイルの旅行を試すうち、自分は、誰かを訪ねたり人に会うことをハイライトに据えた旅行が好きなんだ、と分かりました。

当時、リサイクル関係の会社にボランティアとして参加していた私は、面白い旅先について情報がないものか、軽い気持ちで聞いてみました。

エストニアのリサイクルブランドから、問合せが来ていたという情報をいただいた私は、ダメ元で、工房の見学・取材的なことをさせてもらえないか?、と先方の担当者にSNS経由で聞いてみました。

するとすぐに、いいよー!と快諾してくださり。うぅ、この軽快感とスピード。さすが海外、たまらない…と、感動し、早速旅行先をエストニア、タリンに決定。

オランダのアムステルダム経由でのフライトを取った私は、待ち時間を生かして、ワーキングホリデー時の知り合い2人と会うことにしました。

こうやって予定を詰め込んだうえに、帰国後に見学・取材内容をプレゼンすることになり、その緊張や準備も加わってストレスが重なったことも失敗だった…と今では思います苦笑。

そのうえ、休日をできるだけ有効に使いたい!と欲張って、仕事を終えて帰り、大慌てで準備をし、次の日の朝早く出発をしたことで、時間に追われ、ピリピリ加減が加速してしまいました。

さらに悪天候。トラブル旅行は、こうして幕を開けました。大型の台風接近による突風で、飛行機が飛ぶか飛ばないか、という状況で空港に着きました。

欠航が相次ぎ、これは無理か……と思っていましたが、カウンターのお姉さん曰く、飛行機が飛んで上がってしまえば影響は少ない。

地上の強風で欠航する航空会社が多いが、オランダは普段から風が強くパイロットも慣れているので、飛ぶ可能性ありますよと。

ほ、ホントに……!?うーん、逆に恐い気もしないでもないが……と思っていたら。結果、遅延したものの飛んでくれました。波乱の旅へ行ってらっしゃい苦笑。

アムステルダムのスキポール空港に到着し、ホッとしました。が、それも束の間。友人を探して何とか会わねば!とそこからまた緊張状態に突入。

wifiは入るものの、接続量が多いせいか画面が表示されず、焦りながらウロウロすることに。

何とか友人と会えたのは良かったのですが、ここからが大変なことに。本当に久しぶりに会ったので、出発前からのイライラと疲労に加え、コミュニケーションのズレなど気苦労も発生し、神経が擦り減ってしまいました。

軽く何か食べようとお店に入り、食事をテーブルまで運んだ途端、緊張が一気に緩和。アドレナリン出っ放しに限界がきて、椅子の背にバッグを掛けてしまったのです……。

ファーストフードのお店で、私の後ろは壁で、その少し後ろにごみ分別スタンドがある状況だったので、人の気配はなく安心してしまいました。

すぐ右隣と右斜め前には友人が座っていましたし、自分が座っている椅子の背の左側に掛けていたので、盗られれば気付くだろうと思っていたのですが。

ふと前を見ると、私達の左斜め前の、離れた席に座る若いカップルが、私に向かって何かジェスチャーをしています。

何かと思い怪訝そうに聞くうちに、後ろを見ろと言っている……?と次に、「盗っていったよ」という言葉が耳に入り。その瞬間、ハッと後ろを見ました。

……と、さっきまであったバッグが……なくなっていました。お金もパスポートもカメラも、スマホ以外全部入ったバッグが……。

その時の、頭から全身に氷水をかけられたような感覚と言ったら。一生忘れないでしょう苦笑。

焦点の定まらない目で、猛ダッシュで階段を駆け下りて通りまで出たものの、犯人の影もなく。

食事中、何とか話をしてはいましたが、疲れ切って、集中力を欠いている状態でした。

悪い人は、そういう瞬間を見逃さないものですね。スキポール空港に降りた時、パスポートを首から掛けようと思っていたのに、焦りでその機会を逃したことも、悔やんでも悔やみきれませんでした。

あっ、これは誰にも助けてもらえないんだ、と自覚した時の、その時の絶望感、孤独感、恐怖と言ったら。

でも、この旅のトラブルは、この時点ではまだまだ序章だったのでした。

遠い異国の地で、スマホ以外全て入ったバッグを盗られてしまった私は、降って湧いたような出来事に、ただただもう放心状態でした。

何もできず半べそで、「どうしよう……、どうしよう……」というだけの私を、友人が警察に連れて行ってくれました。

警察官や観光客で混雑する警察署で、乱れる気持ちを何とか落ち着けて、クレジットカード会社に電話をして利用を停止し、盗難時の状況を説明し、バッグの形状や中身などの記録をしてもらい、ホッと一息。

しかし気を紛らわせることができたのはほんの数分でした。記録してもらったところで、犯人が捕まって戻ってくる可能性は低いだろうな……と、じわじわと今後に視点が移り始め。これからの不安が一気に押し寄せ始めました。

とにかく手持ちのお金が一銭もないので、こういう時はどうするもんなのか、と思っていたら。

ウエスタンユニオンという個人送金を行っている機構があると教えてもらい、窓口へ。

すると、パスポートは?と聞かれ、盗難届をもらってこいと言われ、空港内の警察へと移動。

パスポート盗難の場合、この先のフライトはどうなるのか?と聞くと、非常時用の一時パスポートを発行してもらい、帰国することはできると言われ、ここで旅を断念して戻るか……という考えが頭をよぎった瞬間、「でも今日は窓口終わってるから、どのみち明日だね」と、その警察官。

え、え、え?ということは……!?因みにお金って貸してもらえないです……よね……。ま、ダメですよね。

少なくとも明日までは一文無しで過ごすのか、というショックの未だ渦中、地方都市から出てきてくれていた友人が、そろそろ電車に乗って帰らないとまずいということになり。

不安なので、頼み込んで少しだけお金を借り、経験したことのない心細さを味わいながら、彼女達を見送ったのでした。

ここで一晩明かすのか、と立ち直れない気持ちを抱えつつ、時間も遅くなってきたので、母親に電話をして送金を頼むことにしました。

スマホはあるものの、充電器も盗られていたので、バッテリ残量を心配しながら国際電話をかけるという事態に。

夜中に叩き起こされ、遠い地でこの上なくピンチの娘の状況を知った母親は、寿命が数年縮まったことでしょう。ああ申し訳ない。

……が、そんなことを話している暇はない。お金を送って欲しい!その方法なんだけど……と説明を始めた時点で、うちの母親には無理かもな……という気持ちが、既に脳内をかすめました。

早口で、「ウエスタンユニオンていうところの……」と伝えると「え?は?ウエスト?ウエスト……何??」という母親。

それが聞こえた時点で、「……ごめん、やっぱりいいわ。バッテリがなくなる。夜中にごめん。また電話します!」と、ガチャ切り。迷惑極まりない苦笑。

困った……、と仕方なく、当時お付き合いしていた彼氏に、このミッションを託すことに。恥を忍んで、盗難に遭った旨を説明。スーパー早口で送金の話をしたところ。

「ウエスタンユニオンやな、分かった。大丈夫や、これまでに2回海外送金したことあるから」と。

えぇぇー、そんなラッキーなことあります!?とにかく、明朝振り込んでもらい、こちらの窓口が開き次第受け取ることに。

身近に最適任者がいて、とりあえず送金についてはこれでひとまず安心。せっかくそこまで行ったんだから頑張れと彼に励まされ、航空会社カウンターで事情を話し、フライトを変更してもらいました。

お金はこれで何とかなるし、目途は立った。本当に助かった……と思ったのですが、イヤイヤ試練はまだまだこれからなんです苦笑。

警察署で、明日まで待ってパスポート申請に行けと言われたんですが、日本大使館の場所を見てみると、アムステルダムから特急で1時間程のデン・ハーグというところにあることが判明。

当然、オランダの最大都市であるアムステルダムにあると思い込んでいたので、さらにショック。

えええ……と、ダメージを負っているうちに、警察の職員さんから、ここでは寝られないから、外に出てと非情な言葉が……。

おぉ、マジか……、空港内の店舗が一店一店と閉まり、人通りも減り暗く静かになっていきます。恐い、恐過ぎる……。ここまでメンタルを試される経験をすることになるとは……。

警察署から追い出され、スマホだけを握り、だだっ広い空港内のベンチにポツンと腰かけ、ひたすら朝を待つ私。

喪失感や後悔、起こった事実を信じたくない気持ち、自分に対する怒りや情けなさが代わる代わるやってきて、心中は猛烈に荒れていました。

フラフラになりながら、あぁ、取材をさせてもらう相手側にも連絡をせねば……と、インターネットが使えるホテルのラウンジへ。人恋しく、また、温かい言葉を欲してもいました。

バーカウンターでコーヒーを注文してパスワードを聞き。彼女がコーヒーを作っている間に、独り言のように弱音を吐いたら。

それは大変ねぇ、と言ってネットをタダで使わせてくれました。いいの!?と聞いたら、ニコッとして、良いのよこれくらい、的な笑顔。

海外の、やることやってれば、少々のことは自分の裁量で、というこの緩さ、最高です。

そうこうしているうちにお店は次々と閉まっていき、本格的に暗くなり人けもなくなってきました。

金目のものは何も持っていないけれど、近くに人が来るだけでビクビク。こんな時間に空港にいるってどんな人よ!?……って私もか笑。

ここで無防備に寝ることはできないと、全身に力が入った状態でまともにウトウトもできないまま、時計と頻繁ににらめっこ。

1時間近く経っただろうと思いきや、たった10分。ガッカリ……。眠れず、歩き回って場所を変えたりして過ごしました。

朝方に随分近づき、やっと朝かとトイレに立ちました。鏡の前の自分を見つめていたら、また一つ悲しい事実に気付いてしまい、愕然。

乗り換え待ちのため、スーツケースは空港内に預けてあったのですが、その鍵も、盗られたバッグに入っていたことに気付いたんです。

スーツケースをぶち壊さないと、荷物を取り出せない。その瞬間のショックと言ったら。がっくしと首が前に落ち、うなだれるとはまさにこのことやね、と身をもって実感したのでした。

そうこうしているうちに、少しずつお店が開き出したので、充電器を探して歩き回りました。途中、バッグやスーツケースのお店があったので、入店。

「あのー、鍵を盗られちゃったんですけど、スーツケースの鍵って売ってないですよね?」と、今考えたら「売っとるか、そんなもん!鍵の意味がないがな」という、とんちんかんな質問までしたことを覚えています。必死な私に、店員さんは丁寧に答えてくれましたが笑。

やっとウエスタンユニオンが開く時間が近づいたので、窓口前でソワソワ待ちました。

一番客で入金を確認してもらうも、届いてませんの一言。そんなはずない……と思った瞬間、何か嫌な予感が。

バッテリ節約のため切っていたスマホの電源を入れると、入金を頼んだ彼から、数回に渡り着信が。

留守電を聞いてみると「エストニアでええんやんな?」との伝言が。ハッ……もしかして、支店とかある!?当然あるよね……。

昨日窓口の女性に、入金を頼む際に伝える必要事項は何かと散々聞いて、不機嫌そうにあしらわれたのを思い出し。

こういうことがあるから、昨日あれだけ確認したんじゃないか!と当たってみたものの、当然状況は変わらず。

うぅ…申し訳ないと再度彼に電話。エストニアに向かう途中のオランダにいるので、入金し直して欲しい、とめちゃくちゃ面倒なお願いを。

後日聞いたところ、頼まれた翌日の朝、出勤前に急いで一番近い支店で入金をしてくれたと。

厄介にも再度入金し直せと私から指示があったので、会社の近くの支店で訂正を行おうとしたそうです。ところが、最初に手続きした支店に行かないと訂正できないと言われたとのこと。

仕方なく自宅近くのその支店まで、仕事中にまた足を運んでくれたそうで。今でも感謝しきれません笑。

そんなこんなでさらに数時間待って、やっと窓口でキャッシュを手に入れられた時は、本当にホッとしました。

……が、まだここでゆっくりとはしていられない。フライトまでにパスポートの再発行をしてもらわねばと、その足で特急に乗ってデン・ハーグへ。

途中大使館に電話をし、パスポート再発行の依頼をしたい、今向かっていると申し出たところ。

「そんなに簡単にはいきませんよ。日本から家族の方などに戸籍謄本をFAXで送ってもらってください。それから申請書に記入してあれとこれと…」という言葉が電話口から聞こえてきた時は、気が遠くなりました。

電車内から母親にまた電話をし、戸籍謄本を依頼するも、それって本籍地の役場でしか取れないよね……と言われ。(今はマイナンバーカードの登場で、利便性が上がってきているようですが)

結局、地元に住む親戚に依頼するしかないという話になり、今日はもう役場が閉まるから、明日取り寄せてもらえるよう頼むという話で電話を切りました。

一日遅れの今日の便で、何とかしてエストニアに向かいたいと思い、大使館に向かう特急の車内で、勇んで問合わせた私でしたが。

パスポートの再発行は、想定よりも何倍も大変だと思い知った私は、またまたがっくり。

海外での本人確認書類だもん、それくらい厳しくて当たり前ですよね……とも思いつつ、打つ手なしで、力が抜けてきました。

しかしまだまだやるべきことがたくさんあり。もう一度気を取り直して、泊まる予定になっているホステルに連絡。

事情を話し、到着が遅れる旨を伝えました。そして次はクレジットカード会社。停止したカードの再発行を依頼し、滞在予定のホステルまでFedExで送ってもらうことにしました。

デン・ハーグの駅に到着。大使館まで行っても、今日は発行してもらえないんだよなぁと、重い体を引きずってタクシーに。

あぁもう、今日の便には乗れそうもない。親戚は、ネットどころかFAXも使ったことがないし、戸籍謄本もどうなるかなぁ。

再発行には時間がかかりそうだ、新しいクレジットカードも依頼したものの、エストニアに着けるかどうかも怪しい、どうしよう……と、ぼんやりしながら席にもたれていたところ。

スマホに着信が。出てみると、さっき話したばかりの大使館の女性から。ここから劇的に状況が進展することに。

話を聞くと、なんと、警察から、私のものと思しきバッグが見つかったと連絡があったと!

パスポートや他の中身も残っている模様。警察署までの地図を渡すので、取りに来てとんぼ返りでアムステルダムに戻り、昨日の警察署に行って確認してください、という指示でした。

心臓がドキドキし始めました。数分後、大使館に到着。外に出て、門のところで待っていてくれた女性の職員さんが、急いでメモを渡してくださり「頑張ってね!」と一言。あぁ、すごく迷惑をかけてしまった。

決まった手順に沿って、冷静に正確に手続きを進めるのがこの方達の大切な仕事なんですよね。

電話では事務的に感じた女性の声の裏に、見ず知らずの私への心配もあったんだと気づき、不注意で無駄に仕事を増やしてしまったことを、心の中で謝りました。

さて、また特急でアムステルダムへ。まだ私のものと確認できたわけではないですが、特徴的なバッグだったこともあり、俄然希望が湧いてきました。

アムステルダムへ戻ると、昨日の警察署へ猛ダッシュ。地図も、場所の確認だけで、見る必要なく。あんなにパニックだったのに、きちんと道を覚えていたことは、自分でも驚きでした。

見慣れた建物の中に入り、カウンターで来訪の旨を伝えたところ。奥から50代くらいの、ベテランらしき快活そうな女性警察官が出てきました。

こんなバカな旅行者のせいで迷惑をかけてしまった、と恐縮している私にその彼女は、『大変な目に遭ったわねぇ。まぁお茶でも飲みなさいよ、コーヒー?紅茶?遠慮しないで。日本人は、出したら飲むんだから。そうでしょ?』と、イタズラっぽく笑ってくれて。

そのユーモアと、大陸的なカラッとした話しぶりの中に感じられる、フラットで、人間味溢れるアプローチがたまりませんでした。

「これなんだけど?」と出されたのは、1日ぶりに会う、私の大切なバッグ。キャッシュとカメラは盗られていましたが、パスポートを含め他の中身は残したまま近くのごみ箱に捨てられていたそうで。助かったー!、とそのドロボウに感謝したほど苦笑。

インスタントの紅茶を、こんなに美味しく感じたことはなかったです笑。体が温まり、擦り切れた心が癒され、さぁもう一回旅をやり直すぞ、という気持ちが湧いてきました。

若い女性警察官にバトンタッチをして、中身の確認をし、再度盗難の状況について詳細を聞かれました。

やっと、こんな経験なかなかできないわ、と思える余裕が出てきていました笑。協力してくれた皆さん全てに、ただただ感謝し、旅を続けることに。

その後、無事に1日遅れのフライトに間に合い、やっとやっとエストニアに到着。ここでも、スーツケースが届かないというアクシデントに見舞われましたが、昨日までの衝撃に比べたら何でもない。

免疫がついていた私は、ベッドがあって安全なところで寝られれば、1日くらい同じ服でもどうってことなかったのでした。

なんて目に遭ってしまったんだ……という驚きや情けなさと同時に、もしかして自分はめちゃくちゃ幸運な人間なのでは、いいご先祖に守られているのでは、とも思いました。

スマホだけは手元に残ったこと、夜中だったのに、母親や彼に電話が繋がったこと、彼が過去2回、ウエスタンユニオンを通して海外送金したことがあり、すぐ対応してくれたこと。親戚が地元に残っていたこと、パスポートを含め、奇跡的にバッグが戻ってきたこと……。もはや何かのために、自分が試されている気すらしました笑。

外務省のホームページに、海外旅行者向けの注意が掲載されていました。パスポートのコピーを持って行け、としっかり書いてある……苦笑。

そうそう、パスポート再発行の申請時に写真も持ってこいと言われ、疲れ切っていた私は、その場で撮ってくれないのかぁぁ……と思ったのですが、困った旅行者の対応だけがお仕事ではありませんから、当然ですよね……。

いやはや結果として、家族やら知り合いやら巻き込んだ大騒動、一大冒険記となりました。

獲物を狙う側の目線で考えれば、歩き方やしぐさ、荷物の持ち方、緊張具合などを観察したうえで、弱いターゲットを探すのが常套手段。

何かが起こる前、が大事で、普段からの防犯意識がものを言うことに気づき、それからは行動が大きく変わりました。

私達は日頃、信じられないほど残酷だったり、悲し過ぎたり、こんなことが原因でなんて、受け入れられないという事件や事故、いろんなニュースを目にしますよね。

その度に私は、冒頭で述べた教訓、

【残りの人生を“あの一瞬”の後悔で埋め尽くされないよう、日々必要な注意を払う】

を思い出します。

やらなければならないことばかりで、忙しく過ぎていく日々ですが、ちょっと立ち止まって考えてみませんか?

世の中には、下記のような後悔で、日々壮絶な苦しみを味わっている方達が多くいるはずです。

・夕べに限って窓を施錠していなかった……。

・あの時面倒くさがらずヘルメットを被っていたら……。

・乗車前に、車の周りを確認していたら……。

・ちょっとの距離だし、これくらいの量ならと運転してしまった……。

・いつも来ないし、と見もせずに道路を横断してしまった……。

・これだけ読んだらスマホを閉じようと思っていたのに……。

・この道、暗いし雰囲気が悪くて嫌だなと思ったのに……。

自分ではどうにもできない運命もあるんだろうと思いますし、脅かすつもりではないんですが、毎日の小さな油断、ゆるい意識で取り返しのつかない事件や事故に繋がってしまうことがあります。

体中が凍るような経験をして、一瞬たりとも過去には戻れないことを身を持って実感した私からの、心からの祈りです。

どうか皆さんが、体中を掻きむしりたくなるような、それも死ぬまで止むことのない後悔に苛まれることがありませんように。

最後に旅に話を戻しますが笑。

旅のイメージが悪くなってしまったかもしれませんが、この一件で私がとんでもなく逞しくなったのは言うまでもありません。タダでは起きないタイプなので、学べたことがたくさんありました。

帰国後イベントで行ったプレゼンもとても喜んでもらえたので、苦労した甲斐があったと心から思えました。

ここぞというところは押さえつつ、進んで失敗するくらいの、攻めの生き方を続けたいと思っています。

旅をする時には、十分な準備期間と休養を。警戒を怠らず、ターゲットから外される努力を!!……言うのは簡単ですよね、私も自戒します。

取ってつけたような終わり方で恐縮ですが、ちょっとの意識プラスで、平和な日々と良い旅を!!

当ブログは「にほんブログ村」のランキングに参加中です。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集