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【あっという間に人は死ぬから(佐藤舞)】の要約

仕事というのは、自分という一人の人間の一部でしかありません。生きることのそれと比べれば、本当に些細なことです。

時にはその土台を強固なものにするために時間を使うことも、この長い旅路において非常に重要になると思うのです。
良書の理解を深めるために、思考整理用にまとめたものですので、気になれば是非書籍を手に取ってみて欲しいです。


「人生の浪費」の正体を暴く

  • 本当の課題

    • 本当は有意義な時間を過ごしたい

    • やるべきことをやろうとすると邪魔者が入り後回しになる

      • この結果なんとなく日々を過ごし、このままでいいのかと思う

  • 私たちが直視できないもの-人生の3つの理

    1. 孤独

    2. 責任

      • この3つの理を避けるために無意識に自分に嘘をつく

      • これらには不安が伴う

      • そこしれぬ漠然とした不安として、心理的な苦痛が生じる

  • ストレスに対する無意識的な対処1(よくないと気づいているパターン)

    • 死の不安

      • 何かに没頭

        • ゲームに夢中になる

    • 孤独の不安

      • 友人やパートナーを求める

        • 寂しさから浮気をする

    • 責任の不安

      • 他人に決めてもらう

        • 他人の評価で一喜一憂

  • ストレスに対する無意識的な対処2(よくないと気づいていない、自己欺瞞が起きる)

    • 死の不安

      • 何かに没頭

        • ワーカホリック

          • 仕事をしないと家族を養えない

            • 本当に大事なことから目を逸らし、つまり目の前のタスクをこなすことで不安を紛らわせている

    • 孤独の不安

      • 友人やパートナーを求める

        • 疑い、スマホチェック

          • 疑われるようなことをする相手が悪い

            • 孤独から目を逸らし、愛されていることの確認作業で不安を紛らわせる

    • 責任の不安

      • 他人に決めてもらう

        • 周囲に同調自分の意見を言わない

          • 自分の判断に自信がない

            • 失敗した時に他人や環境のせいにして不安を紛らわせる

  • 幸福とは?

    • 健康、人間関係に次ぐ変数として、「自己決定」がある

      • 自分の人生をコントロールできている感覚が、幸福感や満足度に影響を与えている

  • 本書で言う有意義な時間の使い方とは?

    • 自分の人生の舵を握ることとその覚悟、人生の3つの理を受け入れながら、自分の人生をコントロールすること

  • 死ぬ瞬間の5つの後悔

    • 自分に正直な人生じゃなかった

    • 働きすぎ

    • 自分の気持ちを言えてない

    • 友人とのつながり

    • 幸せを諦める

      • お金をもっと儲けたかったは一人もいない


人生の「3つの理」と向き合う

  • 逆効果になる自己啓発

    • 考えないと思うと、より考える

    • 元気出して逆効果

    • 笑うと前向きになるは真偽不明

  • じゃあどうすればいいのか?人生の向き合い方

    1. 変えられないものと変えられるものを区別する

      1. 枝葉-欲望,妄念,嫉妬など「煩悩」

        1. 治らない病

      2. 根本-死んだら・・「死後が暗い心の病」

        1. 治る病

    2. 人生に対して主体的に参加する

      1. 遺伝子による設定 50%

      2. 経済/健康/容姿/配偶者の有無/生活環境状況 10%

        1. 快楽順応仮説 喜ばしいイベントなどの直後は幸福だが徐々に遺伝の設定値に戻る

        2. 相対所得仮説

      3. 私たちの意図的な行動 40%

        1. 自分の価値観に沿った内的で習慣的な行動

          1. ⭐️我々は集中すべきは、自分で変えられる習慣的な行動。幸福な人にも、トラブルや災害、ストレスは必ずあり、誰でも苦痛を感じる。その時に重要なのが「困難に直面した時の対処や態度」

    3. 人生に苦は必要

      • 「苦痛を逃れて楽に生きたい」じゃ幸福からは遠ざかる選択であることが多い

        • 払ってきたコスト(時間・労力・お金)の総量が、幸福感を高める傾向がある

        • タイパ/コスパは一時的な幸福感を高めるが快楽順応によって幸福を感じにくくなる

          • 事実、便利な世の中で、コストや努力という体験が少なくなると日常を離れてキャンプやDIY、筋トレなど、日常との振れ幅を作り、幸福感を創造していたりする

          • 恵まれた環境で育った木は急速に成長するがすぐ枯れた。欠けていたのはストレス。風というストレスが木をたくましく強くしていた

  • 人はありのままの世界を見ているわけではない

    • 認知・行動・感情・身体反応がそれぞれに影響

      • 冷たいコーヒーと温かいコーヒーを渡した時で、渡した人の印象が変わる

      • 治験用のパッドの温かい冷たいで、その後自分用or友達用のドリンク券かを選ぶのかに差が出る

      • 回転率を上げたい場合アップテンポな曲

    • 感情や身体反応はコントロールしにくい。認知と行動はコントロールしやすいのでそれをコントロールして結果を変えていくことを認知行動療法という

      • 感情をコントロールすることが難しいことからも、ポジティブシンキングの難しさがわかる

  • 人生を悪化させる体験回避

    • 一時的に生じるネガティブな体験を避けようとすること

      • テスト勉強中に掃除

      • 相手の反応が怖くてデートに誘えない

      • みんなの前で質問できない

    • エクスポージャー法で少しずつなれていく

      • 友達や彼女が欲しい

        • 一人で買い物 - 一人でご飯 - 定員さんに挨拶 - ・・・

        • というようにじょうじょに難易度をあげて、自分の偏った認知を体験によって修正する

  • 苦痛を減らすことにフォーカスしすぎない

    • 潔癖症の人が掃除を完璧にしようとするあまり、バイキンだらけに見えてしまう

      • コンマリさんも汚いとかダメなところに焦点が当たり、ノイローゼに。

        • →片付けで大事なことは残すものを選ぶこと。

    • スキーで周りの木にぶつからないように、木に集中していると、木の方に身体が吸い寄せられぶつかる

    • ストレス回避で寝逃げする

      1. →誰にでもあるもの。自分を責めるのではなく、客観的にストレスを感じていたり、逃避しようとしている自分に気づくことが大事。

      2. →短期的な回避行動も全て悪いわけではない。自分の人生の質が長期的に下がってしまわないかを気を付ける

    • つまり「避けたいもの」を考えるのではなく、どうありたいのかに目をむける

      • コンマリさんなら大事なものが何か、スキーなら滑り切ること

  • あなたは人生というバスの運転手

    • 状況

      • 乗客は思考・感情・過去の記憶・未来の想像・内側で起こる体験

      • 運転手の意思とは関係なく、大声で意見をしてくる

    • 迷惑な客を降ろそうとすると

      • 完全にバスを止める必要がある

    • なら

      • 彼らに席を与え、過度な注意をせずにそのままにする方法もある

      • 嫌な客とはいえ、具体的に人生の旅を失敗させようとしてくるわけではない

      • ただただ不安や恐怖を伝えてくる役割

    • 実は

      • 進路を妨害するわけではなく起こり得る危機を察知して伝えてくれているセンサーが乗客

    • しかし

      • このセンサーの精度が悪い

      • 狩猟採集時代に命を守るために発達した、注意を分散させるセンサーが今も残っている状況

      • 現代人にとってはほぼ最適化されていないそのセンサーが発するものの多くはエラー

    • つまり

      • 走っているのもあなた、走っている道も現代、なのに乗せている客は20万年前の狩猟採集民

        • なら驚いたり怖がったりするのも当然

    • 一番良いとされているのは

      • 乗客に席を与え、過度に注意せず、そのままにさせておく、運転手は自分の行きたい方向に人生を進ませる

  • 認知が歪みやすい人

    1. 神経症傾向が高い人

      • 無関係なものにパターンを見出しやすい(壁のシミや雲が人の顔に見えるなど)

        • パターンを見出す力はドーパミンが関係

    2. ドーパミン中毒

      • ドーパミンが増加するとより多くのパターンを見出すようになる

      • 楽観主義や確証バイアス(自分が信じたい情報だけを集める)などの認知の歪みが起こる

  • 認知と3つの理

    • 流れ

      • 人生の3つの理から逃げたい

      • スマホやソシャゲーSNSに没頭して気を紛らわせる

      • これらによりドーパミン中毒になる

      • 漠然とした不安感がます

      • ドーパミンにより、パラーンを見出しやすくなり、邪推が増える

      • 嫌われている/ずっと辛い人生など誤った推論をする

      • 認知がさらに歪み現実を正しく見れなくなる

    • つまり

      • これだけ便利な世の中で、充実感や幸福感を感じられないのは、不安の解消方法が「ドーパミンを出すことで強制的に乗客の声を聞こえなくする」になっているため

    • でも本質を見誤ってはいけない

      • 「乗客の声を鎮める」ではなく、「目的地までバスを進める」が目的だから

自分の「本心」を掘り下げる

  • 「どこに向かって自分の人生というバスを走らせるのか」が大事

    • 「どこに向かうのか」というのが、本書にに置いての、人生の意味や目的、自分にとって重要な価値観を表す

  • 「死と太陽は直視できない」

    • 死:3つの理

    • 太陽:自身の価値観

  • 価値観をぼんやりと浮かび上がらせる方法

    • 良質な問いが必要

      • 本当の自分という問いはよくない

        • 他者との比較や、集団の中の自分というように意識すると、自我意識が強まる。自我意識は孤独感や鬱の傾向を強める

      • 確固たる自分という存在はないから

        • お互いが因縁によって、今、仮に成り立っているだけ

    • じゃあ一体どうやって価値観を見つけるのか・・?

      • 「今ここに存在する自分が、自分の子供だったらどのように接するか?」

        • 何を大切にする?

        • 周囲とどのように関わっていく?

      • 葬式の時になんと言われたいか

        • 「〜〜さん〜〜な人だった」

    • 価値観の追求は自己実現とは似て非なるもの

    • 「ただ西に向かって進んでいる」という感覚と、一歩一歩足を前に進めているという主体的な行動こそが、大切にするべき価値観

  • そもそも価値観とは?価値観ではないものから考える

    1. 価値観:それぞれの価値をどのように解釈し、重視し、生活に組み込むかを示す具体的な枠組み

      • ゴールではない

        • 西を目指して旅をするようなもの

        • 西を目指しても旅をしても西という場所には辿り着かない

        • ゴールは達成されたらリストから削除されるようなもの

          • 例えば

            • 結婚するはゴールですが価値観ではない

              • 結婚が人生の目的なら結婚できない人生は不幸?

      • 好きという感情ではない

        • 子供好きが子供の面倒を見ない場合は本当に大切にしている?

        • 愛していると言いながら、恋人との時間を作らない場合、本当に愛しているのか?

          • 行動は言葉や感情よりも雄弁で、その人の本質を表す

      • 幸福ではない

        • 価値とは、能動的で習慣的な行動のこと

        • 幸福は日々の生活の質の副産物でしかない

          • 感情ではなく自分がコントロールできる日々の行動に目を向けることを重視すべき

      • 欲望、必要ではない

      • 義務、強迫観念、モラルなどでもない

  • まとめ

    • 避けられない闇 死・孤独・責任 と向き合う

    • 闇を照らす月(かりそめの平穏)に惑わされない

    • 太陽(価値観)を見つけ、自分の人生に主体的に関わる



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