雑記20221213

気のおけない友人と話をする。テキストが伝えるものより多くが伝わる、声というものの力を信じられる瞬間。見えなくても表情が乗る。トーンがある。躊躇いがある。間がある。スピード、感情、即興的な言葉の強さ、弱さ。そこにひとがある、ひとがいる。

テキストとしての詩の役割はまた別にあると思っている。伝えない選択だってあるから。いわゆるメッセージ性のようなものを、わたしは本来それほど入れたいと思っていなくて、あったとしても包んで、ぎゅぎゅっと押し込めて、受け取られなくても構わない。構わないのだけれど、その部分がわたしという主体ではあるだろうから、存在すること自体は受け入れている。ただ「視点」であればいいなと。

ひとと出会うことは、声と出会うことは、ときに言葉と出会うことは別の視点を知るすべだ。自分にはないものの愛おしさ、うつくしさ、生々しさ。だから昨日も今日もわたしは誰かと会話する。させてもらっている。そうできているうちは、きっとまだ大丈夫。

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