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№68 「敏腕秘書」

2024年8月28日分

夏休み終盤のこと。セミナーやイベント準備が立て込んでおり、外出が続く母に息子たちも「お母さん、仕事ばっかり!」と不満そう。

「今日は天神で打ち合わせだから、家族と留守番しているんだよ」と話していると、LINEが鳴りました。画面をのぞき込む次男、「あっ!まつもとせんしゅだ!」。

デフサッカー松元選手と何度も会ったことのある次男。アイコンの漢字は読めるはずがないので笑、アイコン画像からそう判断したのでしょう。

「そうだよ、松元選手と一緒に天神のお仕事場所(デパート)で打ち合わせだよ。」
「ぼくもいきたい!」
「それはだめ。お仕事だから。取材でなく、大事なお話があるの。お仕事場所の人にも頼んでいないから今日はできません。」
「おしごとばしょのひとにきいて。ぼくはほんをもっていくからって。」
「本を読んで静かに待っているから、ということ?」
「そう。ぼくはまつもとせんしゅにあいたいんだ。」

論理的なのかそうでないかはさておき、こんなことも話せるようになったのか!と内心びっくりです。

取引先の方にやんわりお尋ねすると、ご快諾いただき同行することに。リュックにせっせと本2冊、タオル、水筒を準備し、いざ出陣!表情も引き締まっています笑。

待ち合わせ場所で松元選手に会うと、もじもじしながら小さな声で挨拶。会議室に通していたいただき、私は会議、次男は読書を始めました。

宣言どおり静かに待ってくれています。みなさんに褒められたこともあり、なんだかとっても嬉しそう。余裕が出てきたのか、私がメモを取る手元を見て「おかあさんのじ、きったな!!!(汚い)」と言い放ち、会議室は大爆笑です。

「じゃあ、次男が書いてよ。『リリース』と『11時から17時』って書いて。」と言うと、近くにあった裏紙に大きくはっきり書きました。みなさんも「字 きれい!」「上手!」と褒めてくださいます。

確かにわたしの字よりはるかに美しい。
※間にある暗号的な文字は私作:「9/3(火)LINE」と読みます笑

これから同行した場合は超適当議事録を作ってもらうこともできるな~なんて新しい発見があった1日でした。

驚いたのは、翌日の夕方です。
「おかあさん リリースはだしましたか。」
「え?リリースって、プレスリリース?」
「うん。きのう、あしただすとみんながいっていた。」

諸藩の都合で1日ずれたのですが、確かに当初予定日は次男が記憶していた日で間違いありません。大人6名の会議の中、聞こえづらい部分(というかほとんどが理解できない内容)もあっただろうに、「プレスリリースを明日出す」という母にとっての最重要事項はしっかり把握していたのでした……。

新聞社に連れて行ってもお世話になっている記者さんたちに「うっす!」と挨拶する次男。
デスクか!とツッコミたいところですが、いいぞいいぞ~たくましいぞ~!

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