「なんちょうなんなん」作成の舞台裏(情熱おじさん編)|Ⅳ「動画制作編」~前編~
①何を伝えたいのか?を明確にする
「まず、オリエン資料作りましょう!」
さあ、動画作成です!
まずは、こちらが作りたいものを制作会社さんに伝えなければいけません。
すなわち、
「この動画で伝えたいこと」
です。
伝えたいことはクラウドファンディング開始時から概ね決まっていました。
クラウドファンディングの募集ページにも書いてある言葉そのものです。
この各項目について、具体的にどんな言葉を入れていくのか?
もちろん、作りだしてからの調整はあるけど、ある程度は決めておかなければいけません。
というわけで、そらいろの会員にも盛り込みたい内容を募集して伝えたいことを整理しました。
そのときに書いたイメージが冒頭の画像です。
日付を見ると、クラウドファンディングが成立した日に書いてますね(笑)
我ながら気が早いというか・・・(笑)
これを書いた後にもらった内容は、書き足しましたが、全体を考えて絞らせてもらったものもあります。
そして、河原から冒頭の言葉です。
「まず、オリエン資料つくりましょう!」
オリエン?資料?
お・・・り・・・え・・・ん??
ナニソレ?
ふむふむ・・・・
なるほど!
制作会社さんへの依頼書、企画書という感じですかね。
オリエンテーション資料ってやつですね。
企画書ならさんざん書いてきていました。
が、しかし!
動画作成の企画書って、何書けばいいんだ?
僕「動画作成の企画書って、俺よく書き方わからんなあ」
河原「大丈夫です。私わかります。叩き作ります!」
おお~!頼もしい!!
そういえばそうですね!
河原は広報・マーケティングを10年以上やってるプロフェッショナルです。
これは助かりました!
「あ、一応ね、伝えたい内容は再度整理してみたんよ」
と、マインドマップで書いたイメージを送りました。
「何ですかこれ!! すごいじゃないですか!!
こういう感じで図?で表した方が先方もわかりやすくていいと思いますよ!」
そっか、それは良かった!
ということで数日後、叩きがメールで送られてきました。
河原「3ページ目をしっかり仕上げたいんですよ」
僕「ああ、ここね!ここならできる!」
という感じで2人で詰めて完成!
ただ、一応絞ったとはいえ、動画は1分30秒。
素人の僕でも、ここに書いた言いたいことは全て入らないとわかります。
まあ、多いとわかっている前提で、話しながら何を削るか考えればいいかなと思って一旦これにてまとめました。
②動画の方向性
「鬼滅の刃って、見たことないけど、まさに大人から子どもまでの支持を受けてるやん!」
さあ、オリエンテーション当日。
本当は直接会って話したかったんですけどね。
あいにく感染症の影響でなかなか難しく。
まあ、勤めてる中だったので、オンラインの方が現実的で、結果的には良かったかもしれません。
伝えたいことはしっかりと伝えました。
その上で、どう作っていこうかという話をしました。
そらいろは、当時未就学児中心で、今から小学校に上がっていく子たちが多い。
なので、子どもたちに響くものにしたい。
だけど、広く拡げていきたいのも本音。
だとすると、高校生や大学生とか向けの方が拡散してもらいやすいのか?
監修の平島先生との話でも、大人向けのものは、子どもにはわかりづらいけど、子ども向けに作れば、大人も共感することはよくあるという話をしていたので、子ども向けは子ども向けで作りたいけど、じゃあ、どの辺をターゲットに置くのか?
「子どもから大人まで」
というターゲットの置き方が一番困るのはわかっているので、どこかにターゲットを置かないといけないと、打合せ前に考えていました。
そこで見つけたのが、鬼滅の刃です!
僕は当時見たことありませんでしたが、子ども向けだけど、大人もハマってるっと聞いて、ここに何かヒントがあるはず!と思って、聞こうと思っていました。
「鬼滅の刃ってのは子どもから大人まで幅広い支持を得てるみたいですけど、あれは、どんな要素があるんですか?」
空気の白川さんは丁寧に教えてくれました。
もちろん苦笑いしてたのは覚えてます(笑)
これは、結構、外部環境とかその他様々な要因が折り重なってできた状況なので、狙ってあれをするのは至難の業ですということでした。
なるほど~
まあ、そりゃあ日本のトップレベルのアニメなので、同列に考えてはもちろんないんですけど、何か要素があるんじゃないかなとは思ったんですけどね・・・(笑)
じゃあどうするか?
こういう時は、原点に戻るに限る。
そもそも、何で動画を作ろうと思ったのか?
保育園や幼稚園で実際に理解してもらえなかったことが発端だ。
そして、これを作る僕らはそらいろだ。
そらいろが作るんだから、やっぱりそらいろの子どもたちのためになるものを作りたい。
だとすると、ターゲットは・・・・
小学生ですね!
ただ、この小学生っていうのが実に幅広い(笑)!
小1と小6じゃ動物と人間ですからね(笑)
あ、うちの小1のことです(笑)
大人が観ても違和感なく、子ども過ぎないものにしたいので、まあ、小学校中~高学年かなというところで一旦仮決め。
「だったら、小学生が学校に行って、学校で過ごして・・・というような1日で出会う問題の場面を描いてもいいですね」
と、白川さん。
おお~!
それいいですね!!
何か、少し見えてきました!
さあ、これからどういうふうに進んでいくのか?
僕にとっては未知の世界へ出発です!
③衝撃の提案!
「いいんですか??」
それから数日後。
今度は空気さんから動画の方向性を提案してもらいました。
3パターン用意してくれました。
その中の1番初めに書いてくれていたパターンに衝撃が走りました!!
「歌もの」
ウタモノ??
歌作るの??
めっちゃいいやん!!
あ・・・
でも・・・・
お金はクラウドファンディング分しかないよ。
あれでもたいがい超絶サービスしてくれるわけだから・・・
歌、ムリでしょ(笑)
「歌もの、いいですね~!
でも・・・歌、作れるんですか?
僕ら、もう出せるお金はあれだけしかないんですけど・・・」
「それは、何とかします。
まずは、枠にとらわれずにベストなものを考えたいので」
といったニュアンスのことを言われたと思います。
いいんですか??
ありがとうございますーーー!!!
いや、本当に有難いですね・・・
実は空気さんも、歌ものがいいんじゃないかと思っていたよう。
「今回の動画は、子どもから大人まで気軽に観てもらえるものにしたい。
その中で、押し付けがましくならず、前向きに楽しんで見てもらいたい。」
伝えたい内容以外でこちらがお願いした部分がこれです。
これを満たすのに、歌ものは相性がいいんじゃないかとのこと。
こちらもまさにそう感じました。
これしかない!というチーム一致の意見で歌ものに決定しました!
しかし、歌ものという発想は、僕には全くありませんでした!
お金がないからとかではなく、思いつきませんでしたね・・・
僕が思っていたのは、紙芝居のような解説の動画です。
それ以外に思いついてなかったからなんですけど、プロなら、ごくごく普通の選択肢の一つなんだろうか?
しかし、空気さんにお願いして本当に良かった!
さあ、そしてその後、歌詞ができました。
一旦のものですが・・・とのことでしたが、読むと、本当にこちらが伝えたいことをしっかりと反映してくれていました!
いや、これは見事だと思いました!
全くなじみのないことに関して、こちらからのオリエンテーションだけで理解できるわけはありません。
オリエンテーション以外の資料提供もしましたけど、きっと独自にいろいろ調べてくれてたんだろうなと思います。
歌詞の内容については、微調整した部分はありますが、本当に1段上のすり合わせができた感覚です。
そして、絵のイメージがつきます。
絵コンテと呼ばれる4コマ漫画のようなもので、大体のイメージを書いてもらいました。
もちろん、4コマではありません(笑)!
こんな感じです↓
ここから、細かいところを意見交換します。
例えば、
・文言や絵として、「人工内耳」も入れたい
・骨導補聴器も絵でどこかに入れられないか?
など・・・
補聴器の絵が、最初逆についていたのはご愛敬(笑)
細かい要望をしっかりと反映してくれました。
余談ですが、最初歌詞だけをもらったとき、ある部分の歌詞が、ちょっとよくわからないなあと思ってそう伝えたんですけど、
「画像と併せて見ればイメージできると思います」
とのことで、これも??でした。
でも、確かに画像と合わさってみると・・・
「なるほど!それならわかる!」でした(笑)
素人の勝手な言い分をよく受け止めてもらえて有難かったですし、偉そうなこと言って本当に申し訳なかったです。
それから程なく。
デモ動画が届きました。
(続く)
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お読みいただきありがとうございます。
【STAFF】
ディレクション&アニメーション:白川東一(KOO-KI)
うた:永山マキ(iima)
楽曲:中村優一(株式会社インビジ)
デザイン&アニメーション:斎藤悠実、永田健人(有限会社アイメージ)
監修:福岡国際医療福祉大学 言語聴覚専攻 平島ユイ子教授
制作コーディネーター:古城戸利香(KOO-KI)
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