無謀は百も承知!(情熱おじさん編③)
みなさんこんにちは!
岩尾です。
さて、前回の続きです。
そらいろはそらいろで続けていましたが、娘が年少の時、保育園で難聴のことを全く理解してもらえない保育士に当たってしまいました。
前の保育士さんは本当に親身になってくれました。
これは、別に手厚くなければいけないとかではなく、こちらの話を聞いてくれて、対応してくれたということです。
こちらも無茶なことは言っていません。
でも、聞こえないという前提を受け入れてもらえないという人に出遭ってしまいました。
同じ頃、そらいろの中でも同じように理解してもらえないという話を聞きました。
このことから、
「難聴の正しい理解がまだまだ知られてない、知っている人が圧倒的に少ないからわかってもらえないのでは?」
ということで、広く一般の人に知ってもらうために、
難聴がわかるアニメ「なんちょうなんなん」をクラウドファンディングで応援いただき作成しました。
素晴らしいアニメができました。
このアニメを見てもらうだけでも、広く知ってもらえます。
でも、実際に難聴の人と接する人たちには、このアニメを見るだけではなかなか現実の動きにつながりません。
だって、ラグビーのルールやテクニックをビデオで見た人が、じゃあ、グランドに出てその動きがいきなりできるかというと・・・
できるわけないですよね?
当たり前のことなんです。
そこは、このアニメを使って講座をして、実際にどうしたらいいのか一緒にやってみたりすることで、現実の動きにつながってきます。
難聴の子を持つ家族会が僕は原点なので、やはり子どもたちの学校へこの講座を広くやっていきたい。
難聴の子がいない学校へももちろん行きたいですが、難聴の子がいる学校へは特に行きたい。
毎年1回はやっていきたい。
そうやって、コミュニケーションの取り方を子どもの内からわかる子が増えていけば、大人になって仕事をするようになった時も、難聴をわかってくれる大人が増える。
講座を本格的にやりたい。
そう思いました。
それには、平日動けなければいけません。
つまり、就職した状態では、たまに有給をとってやるぐらいしかできません。
そらいろを作った時から、僕は就職までの長いスパンを考えてサポートしたいと思っていました。
その頃から、この難聴に関わる現状をより良くするために仕事ができたらと思っていました。
その仕事に打ち込めるものなら打ち込みたいと思っていました。
でも、収益構造を考えられませんでした。
事業としてやっていくには、当然収益が必要です。
でも、やろうとしていることは、まずは難聴の理解を拡げること、つまり難聴の啓発です。
啓発講座は、「ほしい!」という人がいるわけではありません。
こちらから「知ってください」とやるわけなので、なかなか対価を得にくいものです。
やはり、企業向けのサービスを考える必要があると思い、2021年にアンケートを実施しました。
福岡県内259社へアンケートを出しました。
これは、かけはし設立前です。
友人である難聴特化放課後等デイサービスを運営している2社にも、協力してもらいアンケートを行いました。
35社から返答を頂きました。
返答内容を見ると、残念ながら難聴に関して積極的に動きたいという雰囲気はほとんど感じられませんでした。
でも、中には知りたいというご意見もあったので、情報交換サイトを作ってみたのですが、登録者は0でした。
まあ、サイトが無料サイトで見栄えが悪かったのはありますが、言語聴覚士が質問に答えるという体制も作ったんですけど、それでもダメでした。
企業へのアプローチも厳しい。
でも、何とかこれは形にしたい。
子どもたちのためにもより良くしたい。
この時期になるとろうの友人もできて、仕事においていろんな不都合も聞いていました。
そこも何とか変えていきたい。
自分がキャリア支援や就職支援を専門にしてるからこそ、やれることはあるし、やりたい。
でも、収益構造がどうしても作れない。
シュミレーションすると無理なんです。
前例がないし、既存の考え方と、アンケート結果だけを見ると不可能なんです。
でも、前例がないからこそ、動かないとわからないことが多いはずです。
そして、実際に動かなければ、永遠にやれないなと思いました。
そこで行き着いたのが、ご寄付をいただいて運営することです。
まず、ご寄付をいただいて運営する。
その中で企業向けなどの有料サービスを拡げていって、収益構造を作る。
難聴の人は一定数いますし、難聴理解を拡げることは賛同してくれる方は多いはず。
応援もいただけるんじゃないか。
また、企業にもスポンサーとして応援していただければ、何とか動かしていけるんじゃないか?
これが唯一の方法だなと思いました。
でも、無謀は百も承知です。
必要な資金がスッと集まるとかお花畑のような考えは持っていません。
ただ、やらずに終わりたくはなかったんです。
最上志向が強い情熱おじさんなので、これをやらないのは、自分にも子どもにも、仲間にも顔向けできない。
これは、僕の気持ちの問題です。
胸張って人生を歩けない。
胸張って人生歩いて、やってダメなら仕方ない。
また違う方法で生きていけばいい。
命まで取られるわけじゃない。
昔から難聴の人はいるのに、未だに理解が広がってない。
それは、当事者の方が伝えにくいこともあるはず。
だったら、これも何かのご縁。
僕だからこそできることがあるし、僕自身もやりたい!
勝手に使命のようなものを感じました。
「しなければいけない」ではなく、「僕だからこそできるしやりたい!」という思いですね。
だから挑戦しようと動きました。
そしてもう一つ。
これは、僕一人ではできません。
広報の力が必要です。
広報の力があれば、何とかこの壁を打破していけるんじゃないか。
いや、それがなければとても無理です。
意を決して河原に頼みました。
意を決してというのは、しばらく報酬を払えないからです。
それでも手伝ってもらえるか、こんな虫のいい話は家族以外にはなかなかできません。
河原は、快く受けてくれました。
もちろん、河原の家族にも相談して、OKをもらえたようでした。
僕も家族にOKをもらいました。
なんせ、今の会社を辞めてやることになるわけです。
カミさんも仕事をしてますが、それだけではなかなかやっていけません。
僕も少し個人事業の仕事がありますが、それを合わせたところで、この事業からの収入がなければ無理です。
しばらくは貯金を切り崩しながらになります。
バイトも考えました。
少しは足しになれるものがないかと・・・
まあ、そんな虫のいい話はそんなにないんですよね(笑)
それでも、うちのカミさんは、「やりたいんやろ?だったらやった方がいいよ」と、迷うことなく背中を押してくれました。
有難いです。
よし。
今の仕事は今期でやめて、この新しい会社に残りの人生全てを懸けよう!
と思っていたところ・・・
当時入っていた会社での扱われ方が積もりに積もって、社長にキレてしまいました(笑)
まあタイミングかもなとは思ったので、3ヶ月ほど早く辞めることにしました。
しかし、僕は円満退社したのは1回だけですね。
後は全てもめてるという(笑)
まあ、それはさておき、一般社団法人言葉のかけはしを、河原と一緒に2021年10月に設立しました。
本格的に動き出したのはその年の12月ぐらいからですが、自分でも無謀というのは百も承知の上で、ワクワク半分、フラフラと宙に漂ってるような気持ち半分でスタートしました。
そして、今に至ります。
ここまでが、言葉のかけはし立上げ物語の情熱おじさん編です。
当然、今ももがいてます(笑)
当然、今に至る1年ちょっとの中でも長い話があります(笑)
でも、一緒にやってくれる仲間や、応援してくれる仲間がいるから何とか踏ん張れています。
本当に有難いです。
随分長くなったので、それはまたの機会で(^^ゞ
お読みいただき、ありがとうございます!
★200人のマンスリーサポーター大募集中!★
https://readyfor.jp/projects/nancho_kakehashi
第一目標 1/21までに35人(あと5人です!)