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そして、マルハギにあう

「カワハギ」という、なかなかにキュートな魚がいる。

出典:Wikipedia 作者 E-190

フグ目カワハギ科に分類される、丈夫な皮に覆われた海水魚である。日本列島周辺にも広く生息し、瀬戸内海でも揚がる。

見かけは微妙、いやキュートであるが、なかなかに美味しい。お刺身・天ぷら・煮付け・唐揚げ・ソテーなど和洋で楽しめる。

肝は「海のフォアグラ」とも呼ばれるほどの珍味。コッテリとした甘味と旨みがある。

テレビ朝日の『食彩の王国』では、「体に蓄えた濃厚な肝はアンコウの肝より美味とは知る人ぞ知る。」と紹介されたこともあるようだ。(参照:Wikipedia 海のフォアグラ

肝が大きくなる11月〜2月に第二の旬を迎える。

カワハギの皮は厚く丈夫なのだけれども、ベリッと簡単に剥ぐことができるらしい。これが、「カワハギ」の名の由来とされている。

出典:Wikipedia 作者 Akiyoshi's Room

美味珍味で人気もあるが、水揚げ量が少ないため、25cmを超えるような大型サイズであれば、かなり高額で取引されている。

そんな「カワハギ」は、ここ香川県ではスーパーでも、”普通に”売られている。

「平均サイズ」とされる20cm程度、もちろん、皮を剥いだ状態で。

「マルハギ」500円。

1度目はスルー。なんか、見たことのある魚が入っている。

しかし、二度見、三度見してしまう。

「マルハギ」

丸っと皮を剥がれた「カワハギ」。まさに、名の通りではあるが、、
今までに出会った、皮を剥がれた「カワハギ」は、そのまま「カワハギ」として売られていたよ…

夫も、同じく反応していたことを、後で知る。

***

魚や野菜は、地域によって呼び方が異なることはよくある話だ。

調べれば、「カワハギ」にも、地方により異なる呼び名がある。

ハゲ、ハギ、マルハゲ、カワハゲ、カワハギ、カワムキ、バクチ、バクチウオ、スブタ、メンボウ、メイボ、キュウロッポ、ゲバチロ、餌泥棒、餌取り名人など。

参照:Wikipedia

「バクチ」や「バクチウオ」などの由来は、「皮がすぐ剥がれる」さまが「博打に負けて身ぐるみ剥がされる」さまを連想させるため、「餌泥棒」「餌取り名人」は、針に引っかからずに餌だけを食べることが多いためらしい。

カワハギ、名前の由来が散々である。

なお、皮を剥がずとも、「マルハギ」と呼ぶ地域があることは、note中に知る。


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