1-12.いまさらきけない整数(プラス・マイナス)の累乗とその計算
累乗(るいじょう)は混乱をもたらす権現です。中学数学では難敵の一つなのではないでしょうか。でも覚えることは一つだけです。約束ごとなので覚えなければなりませんよ。
7×7×7のように、同じ数の掛け算は次のように省略して書くことも許します。数7の右肩に7の半分ほどの大きさで、3と書きます。親7が小さな子3を肩車しているように書きます。これで、7を3つ掛け合わせていることを表すと約束するのです。表記の仕方は
演算記号「×」はうるさい感じがするので、掛け算だけのときは「×」の代わりに「・」を使うこともあります。どちらかといえば、「・」の方が使われます。「×」は強調するとき、目立たせるときに使います。だから、試験では「×」が使われます。掛け算であることを主張したいからです。
練習してみましょう。答えはちょっとだけ下にあります。
答え①25 ②1
注意する形の式(式の見方)
練習してみましょう。計算して、式を簡単にしてください。
※単に、「式を簡単にしてください」とも表現しますが、計算して値を求めることを意味しています。
答え①9 ②128 ③1 ④81 ⑤-8 ⑥-9 ⑦25
(雑談は数学の肥やし)
累乗は冪(べき)ともいわれます。数学では冪を使うことの方が多く、表記も「冪」より「巾」「べき」「ベキ」が使われます。好みです。高校数学を知っているなら、「降べきの順」という言葉を聞いたことがあると思います。他に、累乗根よりもべき根の方が使われます。Galois(ガロア)理論から得られる結果「一般に、5次以上の方程式はその係数の四則演算およびそれらのべき根では解けない(根の公式は存在しない)」というのを聞いたことがあるのではないでしょうか。▢
解説動画です。(2021/2/5 6:03以降に視聴できます)