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結婚したいじゃなくて、する。

とりあえず100点満点の婚活を終えて、10年後の今おもうこと#1

私が婚活を始めたのは33歳の時だった。
33歳になった途端に、どすんとした不安が押し寄せてきたのを覚えている。32歳の時には漠然としていた不安が急に現実味を帯びてワーっと押し寄せてきた。
「このままじゃ本当に、まずいかもしれない」

結婚したいじゃなくて、する。何がなんでもする。そして子どもをふたり、男の子と女の子を産む。いま思い返しても不思議な集中力で、ベクトルが全部そちらに向かった。私には1人で生きていく術も、お金も、自信も無かったから。

まず仕事を辞めた。
シフト制の仕事から土日休みの仕事に変えた。
そして毎週末、婚活の予定を入れた。当時は合コン、お見合いパーティー、街コンとか。10年前。あらゆる伝手に声をかけ、得意じゃないけれど合コンのセッティングもした。毎週毎週、何かしら予定を入れる。そう自分にノルマを課した。
ノルマはもう一つ。会った人の中で、だれか一人と必ず後日、二人で合う約束をすること。たとえ良いなという人がいなくても。
会った中から一番いい人を探す。爪がきちんと整えられている、とか。話し方が嫌じゃない、とか。こじつけでもなんでもいい。自分の中の良かったセンサーをフル稼働する。
逆に良いなと思う人が複数いてもその中で会うのは一人。あまりにも見境がなさすぎると、どこかで誰かが見ている(目に見えない何か的な)感じがしたから。これは振り返ってみて正解だったと思うポイントの一つ。

毎週末、どこかしらに出かけて、一人と後日の約束をする。2か月もすると、週末の予定はぎっしり詰まった。

4カ月たった頃、今の夫に出会う。職場の上司(既婚)に頼み、年下の知り合いに声をかけてもらって、こちらは職場のメンバーで参加した合コンだった。上司は声掛けだけ、もちろん参加せず。
最初の自己紹介で名前と年齢を言っていく。4対4のメンバーの中で私が最年長だった。2週間前の誕生日で34歳になっていた。せめて誕生日の前だったらよかったのに…。なんだろう、33歳と34歳の間には溝がある。もうアラサーとは言いづらい。そう、30代は1年1年が重い。

普通に楽しい飲み会で皆な良い人たちだった。翌日幹事から送られてきた全員の連絡先にとりあえずお礼のメールを送る。婚活開始から4カ月。この頃には自分なりの定型文ができあがっていた。
私の中では25歳と27歳の人は無いな、と思っていた。無いな、というより年齢差からおこがましいと感じていた。もっと言うなら、傷つきたくなくて最初から防御線を張った。いけると思ってるの?という声が自分の中から聞こえてくる。だからあとの31歳と32歳の二人、その中でも今回は31歳の人と会ってみたいと思った。それでもおこがましいと思っていたけれど、ノルマを達成するには挑まなくては。
こうやって振り返ってみると私の婚活は、まず年齢のフィルターが掛かっていたんだな。年齢をネックに思っている婚活ならしょうがないよね。

そして全員からメールの返信が来た。皆んな当たり障りのない文面のなかなぜか27歳が「ご飯でも行きませんか」と誘ってきてくれたのだ。











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