素人漫画家の考える「海外ドラマ」と「連載漫画」
海外ドラマが大好きだ
映画並みの資産をかけて1話だけで充足感たっぷりなのに
「続きが見たい」と思わせる力が強い
これをいち素人漫画家の視点から
「連載漫画」と比較してみる
相違点
海外ドラマはセリフ重視だ
テレビで見るものだから、最悪音さえ聞いていれば大体の内容がわかるように作られている。
漫画はそうじゃない
台詞ばかりの漫画はいわゆる広義的な漫画とは呼べない(それはそれでよいものもあるが)
読者は「絵」を見てから「台詞」を読み、それを「構成」が助ける
最も適した構図
最も適したタイミング
最も適した展開
そして最も適した台詞
メッセージ性のある漫画なら尚のこと、台詞は少なく、そして重たくあるべきだとおもっている
少しでも強く「伝えたいこと」…これは具体的でなくてもいいと私は思うが
それを印象付けさせ
読者の脳裏にこびりついて離れなくさせてやりたい
だから台詞は少ない方がいい
では海外ドラマのどこを見習うべきか
先ほど挙げた構図、タイミング、展開、台詞の中でいったいどれが参考になるだろう
「構図」は参考になるが、これは映画にも言えることなので割愛
「台詞」は前述の理由でなしとして
「タイミング」と「展開」が参考になる
最近の新人漫画家は読切より連載を求められる、まとめて本にした方が売れるからだ
タイミング
これは簡潔にいうと、「喉が渇いた女性が現れたが、偶然新しい茶葉が入った」というようなこと
この偶然の距離が離れると「伏線」と呼ばれる
注目したいのはトラブルだ
AがBに隠し事ををしていたとして、Cがやってきたため隠し事がバレてしまう
こうすると嘘を巧妙につくキャラクターにも
隙を作らせることができる
前述はしなかったが、これらのキャラクターも重要だ、あまり似通った登場人物にしないことで柔軟な展開が生まれる
登場人物の何気ない癖があったとして
それだけで変装がバレたり、兄弟なのが分かったりする
キャラクターの中にも伏線を練り込めば
読者はよりキャラクターの事を好きになってくれる。
「推し」と呼ばれる現代ではいわゆる「キャラ立ち」は漫画において重要なポイントだ
リアル調のフィクションなら不自然なほど変わったキャラクターはあまり好まれないが
キャラクターの中に伏線を練り込めば
普通の人も「味がある」と言われる
我々は最高のエンディングのために小さな種を蒔いておかなくてはいけない
種が小さければ小さいほどいい、花が咲いた時の衝撃が大きくなり、2秒のシーンで大長編ものレベルの価値をつけることが可能だ
展開
これは個人的に悩ましい部分だ
展開は計算ではなくアイデアから生まれる
漫画は絵の動く本だ、物理的だったり、心理的だったり
キャラクターが起こすアクションが大きければ大きいほど、読者の展開予想が増え、これが「次を読みたい」の原動力となる
展開とタイミングを掛け合わせて、展開の途中に別の展開が起きればより話に奥行きが出る
やりすぎると読者が何に注目すればいいかわからなくなるので
バランスが重要だ
まとめ
・大きな伏線は堂々と回収し、小さな伏線に注目させないようにし、1番重要な部分で咲かす
・キャラクターの癖や性質にも伏線を入れると、キャラクターに深みが増す
・登場人物の性格はばらばらだと波乱が起こしやすい
・これらが最も活きる順番や、不要な部分を見つけ出す
これは半分は自分用のメモだ
漫画に心当たりのある方なら、参考にしてみてほしい