
くすぶりの狂騒曲を観たネタバレ感想
くすぶりの狂騒曲の先行上映会に行きましたので…ネタバレ感想です。
上映会行った次の日に感情の昂りのまま感想書いて、いや感想っていつから書いて良いんだろうって思ったりして、今になってでもまあ、公開前だけどネタバレってついてれば感想書いても良いよねと思ったので更新しました(ぐだぐだすみません)
映画めちゃめちゃ良かった!
もちろんお笑いファンの感情移入も込みなので、他の人がどうかは全く分からなけど。
先行上映会の会場はお笑いファン多めだったのもあり、泣いて笑っての一体感を感じられた。
映画全編通して、思ったよりずっとヒリヒリした空気で、ずっと胸を詰まらせながら観ていた。
タモンズをちゃんと認識して好きになったのはここ2年のことで、この時期のファンの方たちの心情を察すると…しみじによかったねという気持ちになった。
タモンズって本当にギリギリのところで踏ん張ってきてたんだなと、映画を見て改めて思った。そして今の活躍。すごい。
何をやっても上手く行かない閉塞感がビシビシ充満していて苦しかった。
苦しかったけど、その分大サビの爽快感がめちゃくちゃ良かった。というかめちゃくちゃ泣いた。
M-1決勝行けたとか、人気者になったとか、わかりやすいハッピーエンドではない。
負けたけど、別になにかが上手く行ったわけではないけど、ふたりで「でもやるんだよ」という結論に達した。
それを笑ってくれる仲間とお客さんがいる。
そういうエンドがかなり好きで、ぐっときた。
セブン周りのとかお笑いのデフォルメ加減はかなり良かったと思う。
いろんな芸人の解散・脱退・途中参加…みたいなところをベリーハックというコンビで象徴的に描いていたのが良かった。
えんにちとかボーイフレンドがいた時代を私は知らない。
知らないけど…色々歴史あるよなって…しみじみと…(語彙力)
デフォルメで言うと、タモンズとベリーハック以外は上手く行ってる風なのは、まあ流れ的にしょうがないのか。
個人的には、ちらっとそういう面も描いてくれたらよかったかなと思ったな。
だってみんながみんな悩みながらやってるに決まってるんだから。
あと舞台袖に人がいないでおなじみベリーハックのリズム芸、実際のセブンのみんなは割と好きなんじゃないかと思ったりした。
(正直今、自分の中でベリーハックと言うコンビに感情移入しかけている)
セブンメンバーそれぞれ良い味出してたよな。
オジサン芸人の集団だから、みんな大人だし、それぞれの人生あるし。
タモンズの決断も、ベリーハックの決断も、周囲の仲間が、寄り添いながらも良い意味のドライさをもって受け止めているところもリアルで良かった。
最後に決めるのは本人たちだって、共通意識があるんだろうな。
根建さんのあの言葉も、安部ちゃんの一言が無ければ絶対に出なかっただろう。
そうそう、やっぱり特筆すべきは根建さんだよな。
無邪気で、馬鹿で、でも兄貴。全身から愛されオーラ出まくり。
姿かたちから立ち振る舞いまでめちゃめちゃ根建さんだった。
Tシャツ破った後のキマってる目つきマジ怖えよ。野生動物じゃん。
文田さんもよかった。別に顔とか喋りが似てるとは思わないんだけど、ふとした横顔とかシルエットとか、ふとした瞬間ハッとするほどそっくり。
あと、タモンズ以外が調子よくてはしゃぎ気味の楽屋でただ黙ってるだけだけど絶対タモンズのこと気にしてるじゃん、みたいな空気。
楽屋の雰囲気なんて1ミリも知らないけど、なんか分かるなあ~って思ってしまった。
マヂラブの二人も、福井さん役の人もかなり良かったよな。
村上福井大波ってトリオ、愛らしくなっちゃったよ。
すえとジェラの影が薄すぎたのは笑ったけど、それでもいい味出していた。ただ通りがかるだけなのにかみちいだって思ったよ。
人間、ひとりひとりにドラマあるなと思ったな。みんな主役じゃん。
囲碁将棋ファンとしては囲碁将棋主軸のスピンオフとか観たいですけども…
うーん、でもなんか、この映画の立ち位置が一番おいしい気もする。
デカくて優しい兄貴枠。うん、いいね。
派手さはないけど、文句なしにいい映画と言える作品でした!
また観に行きたい。