超絶小さいPCを組んだ

まずこれを見てください。

この小ささがおわかりになるだろうか

これ、めちゃくちゃ小さくないですか。
フルサイズのキーボードと並べてもわかる小ささ。驚きの6.9リットル。

しかし、小さいからと舐めてはいけません。
驚くなかれ、ちゃんとグラボを積んでいるんです。
FF14だってFullHDなら最高品質設定で遊べます。BattlefieldやFortniteなら120FPSは余裕で出ます。

これを作った記録を以下に残しておきます。

きっかけ

この前書いたこの記事

このあと「流石に自分でケースを0から作るのはなぁ……なんかいいケースないかねぇ」となり、Amazonを物色していたところ、怪しげなケースを見つけました。

これです。溢れ出る怪しさ。アリエクにも同メーカーの似たようなケースが売ってありました。
え、これ私が求めていたものそのままでは?

前回の記事に貼った画像

ちょっと違うところはありますが、ケースの形とか、まんまこれやん。世の中には同じことを考える奴がいるようです。
今回はこのK49で行きます。組みやすさ? そんなの知らん。

用意したパーツ

ちょうど(都合よく)mini-itxのマザボとCPUとメモリがひとセット余っていました。

  • A520チップセットのやっすいマザボ

  • よくわからんDDR4メモリ32GB

  • 正体不明のCPUファン

  • Ryzen7 5700Gと言う名の化石(PCIe Gen3までしか対応してない)

  • よくわからん1TBのM.2 SSD

元々このPCにはproxmoxというハイパーバイザが入ってて、VMをたくさんたてて、開発用サーバ機として使ってたんです。
でも、ほら、電気代、高いじゃないですか。じゃあ使うときだけつける…? macbook airでよくね? あれ、このPCって…
みたいな感じで埃を被っていましたが、ようやく日の目を見ることができたようです。

上記パーツをそのまま使うとして、足りない部品がいくつかあります。
今回調達したのは以下です。

合計: ¥64,225

なかなか絶妙に高いのか安いのかわからない出費ですね。でもロマンがこれで買えるのであればGood!!!!

このK49というケースに入りそうなグラボは選択肢が殆どなく、NVIDIAのRTX4060か、AMDのRX7600の2択でした。
その2つ以外のグラボでも、長さは問題がないことが多いのですが、グラボの厚さが問題でした。ケースが厚さ45ミリまでしか対応してないんです。
ちょうど2スロット分くらいですね。2.5スロットはアウトです。

ケースの側面蓋とケースの間にスペーサを挟むと、もうちょっと厚いグラボでも行けるんですが、流石に不格好になるのでやめました。
厚さ45ミリ以下のグラボとなると、入手性が良いのは玄人志向のRX7600くらいしかありません。
他のメーカは贅沢なファンやら贅沢なヒートシンクで武装して、とても太っているので、この怪しいケースには入らないのです。

Yahooショッピングで買えばPayPayの還元込みで実質¥36,000程度で購入できる、この贅沢が極限まで削ぎ落とされて研ぎ澄まされた玄人志向のRX7600を軸として、パーツを適当に選定していきました。

というか、最近のまともなグラボで3万円台ってなかなかないと思うんですが、やるやん玄人志向。
(最近の玄人志向って保証もちゃんとついてるまともなパーツばかりが目立って、全然玄人志向って感じがしなかったのですが、ちょっとだけ見直しました。やるやん玄人志向。あ、もちろんこのグラボにも保証はついてます。)

ちなみにワイヤレスカードは持っていたので、買わなくても良かったのですが、ちょっと古めの速度が遅いやつだったので、安いしこの機会に買い替えておきました。

Windows11のライセンスはたまたま余っていたので良かったのですが、持っていない方は追加で¥17,000ほど払ってください。Microsoftとのお約束です。
やすいからって怪しい数千円のプロダクトコードを買わないでくださいね? 色々制限がきつかったりそもそも使えなかったりするので、安物買いのなんとやらです。
お金があるならWindows11 HomeではなくProにするとよいです。差額は¥7,000くらいでしょうか。後でアップグレードするより楽だし安いのでね。

組んでいく

早速組んでいきます。
(とか言いつつ組んだあとにこのNoteを書いているので、ちゃんと写真が揃ってなくてすまんな)

適当に電源とマザボをはめてみた図

組んでるときはなかなか楽しかったです。めちゃくちゃ小さいので電源のケーブルの取り回しとか色々辛かったです。

ここにグラボを装着する

グラボのスペースはたしかに小さい。これは贅沢なふとっちょグラボは入りませんね。漢は黙って玄人志向のRX7600です。

フロントパネル

フロントパネルもなかなか可愛いです。
ちなみに電源LEDとかHDDのLEDとか、そんな贅沢なものはついていません。
ほしけりゃ自分でつけるか、高いちゃんとしたケースを買って、太っちょなグラボでも突っ込んどいてください。

グラボ到着前に一旦仮組みをして動かしてみた図

これ、まんまこれやん。
(再掲)

人類の夢、持ち運びハイスペゲーミングPC

もうこれは夢がかなったと言っても過言ではないのでは?


グラボ装着後(横)
グラボ装着後(斜め後ろ)

なかなかいい感じでわ?
ちなみに右側に見切れているのは2Kで13.5インチのモバイルモニタです。Amazonのお正月のセールで¥14,000くらいで買いました。
なかなか便利で気に入ってます。

ちなみに、このグラボを装着するとき、ライザーケーブルの穴の位置が合わないことが発覚しました。
ので、こういう感じで赤丸のところをリュータでゴリゴリ削りました。

赤丸が削った箇所

保証?返品?そんなの知らん。
そもそもこのPCを組むと決めた時点で保証なんて実家のトイレに流してきました。
贅沢は言わん。動けばそれでいいのだ……

そうして、最終的に…

じゃーん

めちゃ可愛くないですか。どうですか。
この小ささに夢とロマンが詰まってるんです、最強です。

ちなみに私のメインWindowsマシンもmini-itxです。ケースはNR200Pを使っています。あのケース最強ですよね。
何も何も、小さきものは、みなうつくし、です。

ベンチマークを走らせてみる

今回利用したのはFF14のベンチマークです

FF14のベンチ、定期的に更新されるし無料だし、めちゃ便利ですよね。愛用してます。
ちなみにゲーム自体も愛用してます。サービス開始してすぐ始めたので、もう10年以上はプレイしているはずです。
シナリオがいいんですよね……

閑話休題、早速測っていきましょう。

参考までに、以下がメインPCのスコアです。

メインPCのスコア

スペックはざっくり

  • Intel Core i5 14500

  • DDR5 32GB RAM

  • NVIDIA RTX 4070Ti SUPER

といったところです。細かいところは省いていますが、今回のPCと比べて世代も価格もかなり違います。
今回作成した漢のロマンPCは、果たしてどれくらい戦えるのか……?

・・・

・・・・・・

設定:最高品質(1920 * 1080)

これは、なかなかではないでしょうか。
スコアにして、メインPCの約58%といったところです。
価格比とか絶対この程度ではないと思うので、コスパは最高なんじゃないでしょうか。

設定を高品質に落として再度試してみますが、

設定:高品質(1920 * 1080)

殆ど変わりません。
最高品質と高品質設定の差は、多少テクスチャなどの品質が下がるのと、フレーム生成の無効/有効の違いくらいです。
おそらくですが、殆ど常時60FPSを上回っており、フレーム生成が殆ど効果を発揮しなかったのではないでしょうか。

つまり、Full HDであそぶ分には、最高品質設定で良さそうです。

ちなみにモバイルモニタの解像度である2Kでベンチマークを走らせてみましたが、

設定:最高品質(2256 * 1504)

このように若干微妙な感じです。
実際にこの解像度でFF14を遊ぶ場合は、最高品質 + FSRにすると良さそうです。
フレーム生成機能としてはAFMF2も使えますが、FSRに対応しているゲームなら素直にFSRを使うほうが良いでしょう。

なお、RX7600はPCIe Gen3で使おうとすると8レーンになってしまうそうで、PCIe Gen4利用時と比べて性能が5%から7%ほど下がってしまうそうです。

https://www.reddit.com/r/Amd/comments/142qhov/rx_7600_pcie_3_vs_pcie_4_does_it_bottleneck_1080p/

ちゃんと性能を発揮させてあげるのであれば、PCIe Gen4に対応したCPUとマザボを使ってあげるのが良さそうです。
もしパーツを集めるところからの方がいれば参考までにどうぞ。

まとめ

mini-itx最強!
RX7600安いのにすごい!

みんなも作ろうmini-itxマシン!

補足

ここまで読んでくださった方なら、気になったのではないでしょうか。
そう、排熱です。

K49は極限まで無駄を削ぎ落とした漢のPCケースであるからして、ケースファンなどという贅沢なものは装備していないのであります。
また、装備する箇所も無いのであります。

うーん、ロマンがすごいですね。

しかし問題は問題なので、いくつか解決策を模索しております。

アイデア1:排気用に40mmファンを付けてみる

とりあえずこれらの画像を見てください。

ギッチギチ
ロマンの犠牲になった横幅
かなり厳しめの内寸

画像を見ただけでもヤバみが伝わると思うのですが、これはなかなか窒息しそうな感じですね。

実際、ベンチマークを回しているときも、ちょっとこれは長時間だとやばいかもなぁ……という感じに熱を持っていました。

そこで登場するのがこれ

横幅40ミリで、厚さが10ミリ。
頑張って入れられるところを探せば、排気ファンに使えそうです。

この状態でこの程度のファンだと、吸気に利用するのでは明らかにパワーが足りないと思うので、負圧気味にして排気を多めにしてあげるのが良さそうです。

適当にホットボンドやらでケースのメッシュ部分に固定するのが良さそうですね。

アイデア2:グラボの横に80mmファンを取り付ける

この画像を思い出してください

グラボを取り付けた姿(再掲)

実はこのグラボの横、100ミリくらい空いてるんです。

若干余裕を見て、80ミリくらいのファンを取り付けられそうじゃないでしょうか?
これも排気にするのが良さそうです。とにかく中の蒸し暑い空気を非力なファンで少しでも外に出してあげるのです。

なお例に漏れず、ケースファンを取り付けるところなんて、このロマンあふれるPCには備わっていないので、ホットボンドとかで適当に固定することになりそうです。

80ミリファンは選択肢が多いので、好きなファンを使うのが良いでしょう。
私は

が薄くて静かそうで安かったので、適当に買っておきました。

とりあえず届いたら装着して、CPUとグラボの温度がどの程度下がるかを見てみるのが良さそうです。

え?そんなことならはじめからケースファンが取り付けられるケースを買えばいいじゃんって…?

そんな贅沢なやつにmini-itxなんてものは早すぎます。大人しくMicro-ATXのマザボでも使っとけください。


ではこれにて本当におしまい。

ここまで読んでくださった方ありがとうございました。

良き自作PCライフを!


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