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モビール

子供が産まれて、必要なものが色々と増えた。
その一つに「モビール」がある。

モビールはベビーベットの上などに吊り下げる飾りで、様々な色や形をした飾りが風でゆらりゆらりと揺れるのを赤ちゃんが目で追うことで視覚が刺激され、見る力や脳の発達を助けるという。
赤ちゃんというのは、生後すぐはほとんど目が見えていないけれど、2ヶ月ほど経つと徐々に視力が育ってくる。

風で揺れるモビールは、それぞれの飾りが異なる物質・重量にも関わらず、バランスをとり、風や温度差で動く。
見た目ではとても単純だが、これがなかなか難しい。

シーソーと同じく、同じ飾りが左右に2つであれば、その2つの重さを均等にすれば良いのだが、一般的にモビールには左右にいくつかの物体がぶら下がっている。

しかも、片方は鳥の形をしていて、もう片方はライオンの形をしているといった具合だ。
さらに、複雑なモビールになると、1段目、2段目と階層が連なっていて、そのバランスを1本の吊り糸で取っている。
こうなると、計算を繰り返し、吊り上げて、修正して、また吊り上げる。果てしない作業が必要になる。

さて、僕はモビールをつくることにした。

僕は幸い計算が得意である。
建築の仕事では、吊り合いのバランス計算をすることもよくあるのだ。
大学など、建築の授業の中ではモビールづくりをすることもあるらしい。

モビールのバランスが取れた姿、そして、自然の風によって柔らかく揺れる姿は、優雅でとても美しい。
今回つくるモビールには、森で拾った木の枝や実、石ころなどを吊り上げようと思案中だ。

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