イヌワシ
進行中の新プロジェクトの視察で、群馬県のみなかみ町に訪れるようになった。
利根川の源流地で、総面積の約90%が森林というみなかみ町は、僕にとって特別な場所だ。
というのも、以前からみなかみ町にイヌワシが生息していると聞いていて、
どうしても自分の目で見てみたいという強い思いがあるのだ。
イヌワシは、羽を広げると2メートル以上にもなる。
その姿をこの目で見たら、きっと心が躍るだろう。
ベストな時間は朝か夕方だ。
イヌワシはこの時間帯に活発に活動し、上昇気流に乗って空高く舞い上がる。
森に入ったら周囲に溶け込むように静かに動き、その瞬間をじっと待つ。
高台や開けた場所で静かに空を見上げていれば、大きな翼を広げて飛ぶ姿を見ることができるかもしれない。
自然の静寂の中で出会うイヌワシは、森の健全さと豊かさを物語る。
国の天然記念物で絶滅危惧種でもあるイヌワシが存在することは、その森が豊かでバランスが取れていることの証なのだ。
イヌワシを見つけることは、単なる観察以上の意味がある。
今回のプロジェクトにおける個人的な目標は、
みなかみ町の自然を体感し、イヌワシに出会うこと。
心躍る瞬間がやってくるのを、楽しみにしている。