暑いぜ、夏!
日本全国で猛暑が続いている。故郷の福島では、40℃を超えた地域もあったという。 体に堪える暑さにげんなりすることもあるが、僕は夏が好きだ。
今年も昆虫採集の時期がやってきた。
森のなかに「しかけ」をつくって一晩待つと、 クワガタやカミキリ虫など、山の住民が集まってくる。
「しかけ」はいたって簡単。 バナナの皮と蜂蜜を合わせて数日発酵させたものを、くぬぎの木に塗るだけ。 翌日、早起きしてその場所へ向かう。
虫たちの足の関節のつながりや羽の色、目の輝き、艶々のボディ。 圧倒的な美しさと不思議さが、少年時代から変わらず、僕の気持ちを奪い続けている。しばらく観察してから、標本にすることもある。
最近、子供のころと比べて、昆虫の生息地が変わってきたと感じる。 つい先日、昔は九州で多く見られた蝶を、八ヶ岳の標高1100mの森で採取した。 九州では近年、インドや東南アジア、ニューギニアなどにいた熱帯性の蛾が、 大量発生しているらしい。
ここ数年の夏の気温上昇によって、虫たちは民族大移動しているのかもしれない。 生き延びるために、生活圏を変えているのだ。
さて、この暑さに、人間はどこまで耐えられるだろうか。
東京は今日で16日連続の猛暑日だというが、 3年後には「30日連続猛暑日」というニュースが流れているかもしれない。
気候変動への対策は、全地球人が取り組むべき目下の課題である。
僕は今、マイナス30℃〜50℃まで、標高3000mにも耐えられる、 新しいキャビンを開発中だ。
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