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「伝える」と「伝わる」の境界でもがいている、いつも。

振り向いてもらいたい。

広告は基本、邪魔なものだ。街に出ればいろんな広告が視界に飛び込んでくるし、テレビ番組を見ていたら、またCMか、と思うこともあると思う。広告の仕事をしている一員として、見て良かった、と思ってもらえるものでありたい、と愛と熱を込めて仕事をしているけれど、邪魔なものだ、という前提は忘れてはいけないと思っている。

通り過ぎていく人がいる。それでも、スルーしてほしくない。スキップしてほしくない。そんな振り向いてほしいという強い気持ちが広告業界を成長させてきたと僕は思う。

僕がコピーライターとして企画し続けてきたのは、まず見てもらうこと、そして見てくれた人に自分ごとにしてもらうためのあの手この手だ。

さまざまな業界のゲスト講師の方をお招きする「企画でメシを食っていく」という企画の学校の主宰をしている。世の中に企画する人を増やしたい、という思いで続けている、今年で5年目になる。

今年から、「言葉の企画」全6回の講座もはじめる。初回は、自己紹介からはじまる。そこで共通して伝えていることがある。


目立ってほしいのです。
もちろん悪目立ちではなくて、
あなたらしさが、
みんなに見つかってほしい。
これは本当に伝わるかな?
言いたいだけになってないかな?
伝えたいことが、伝わるだろうか?
何度も自問して、その1枚を仕上げてください。


伝えたいことが伝わるのか?この問いは永遠の課題のように感じる。伝えたいことが、相手が聞きたいこととは限らないし、伝える順番として3つ目くらいに自分が位置付けていることを、一番先に伝えた方が、興味を持って聞いてもらえたりする。押しては、引いていく、ああ、もどかしい。

伝えるは主観で、伝わるは客観だ。

自問自答を繰り返して、自己紹介してみる。その日の帰り道、自分の発した何かが相手の脳裏にあるかどうか。案外伝わった、うう、いや、悔しいくらい残ってない。そのひりつく実体験を繰り返していくしか、伝える力というのは伸ばしていけない気もする。

他人と出会いつづける中で、自分が浮き彫りになっていく。「伝える」と「伝わる」の境界も見えてくる。ノウハウの部分は下記の記事にまとめられていて、もし興味のある方は見てもらえるとうれしい。

「企画メシ」について気にしてくださった方はこちらも。

5月18日に「言葉の企画」もスタートする。それを経てまた、「伝える」と「伝わる」について書いてみようと思います。また、書きます。

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阿部広太郎
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