外へ出る理由をくれた
11月27日~今日12月1日まで原宿のThe Plugにて開催された永戸鉄也+ヨルシカ「太陽」の展示に最終日ながら行ってきました。
本当は昨日行く予定だったけれど、昨日は突然仕事の連絡があり電話とメールでトラブル対応をすることになってしまい、行けなくなってしまった。
今日行くつもりではいたものの、いざ出かけるとなると億劫になってしまうのが現代人の性。誰かと予定を合わせているわけでもないから尚更。いや、誰かとの予定でも往々にして億劫になるものではある。
前の晩、映画を観て夜更かししてしまったから1日のスタートが少し遅めだったのも億劫になった理由のひとつだ。
あともうひとつの理由は読書をしたかったから。ヨルシカの「雪国」の原作でもある「細雪」を今年の内に読み切りたいと思い、ようやく下巻まで辿り着いたので何もない週末に読んでおきたいとも思った。だけど、今日を逃してしまったらいつ見れるのかわからないアート作品に時間を使う方が価値があると思えたし、行った後悔よりも行かなかった後悔の方がきっと大きい。
本は今月の内にまた時間を見つけて読めばいい。それこそこのnoteを書く手を止めてkindleを開いたっていい。だけど、作品を見た新鮮な気持ちが薄れない内に何か残しておきたい。
永戸鉄也さんについて全然知らなかったけど、会場へ向かうまでの間にInstagramを見ていたら今回の展示に関する投稿がされていて、今回のコンセプトやこれまで手掛けてきた作品を知った。永戸鉄也さんの作品と認識していないだけで、これまで私が触れてきた作品に永戸鉄也が多々関わっていたことが分かった。ヨルシカ作品はもちろんのこと、RADWIMPSや米津玄師など私が長年大事に触れてきたアーティストのジャケット写真やMVに関わっていた。そうやって自分との中に接点を見出せると作品への興味も高まる。
私に自宅から会場へ行くのには原宿駅で降車するのが一番楽だったので、原宿駅からThe Plugへと向かった。
原宿・表参道エリアに来るのは久しぶりで、人の多さに驚いた。Black Friday Saleであったり、Christmasが近づいていたりもして街が浮足立っているようにも見えた。The Plugのあるエリアが表参道エリアなのか、裏原宿なのかはよくわからないけど、ほとんど歩いたことのない裏路地でこんな場所がったのかとギャラリーに入る前からワクワクしていた。
ラフォーレ原宿のある交差点から1本裏へ入ったところにあったが、向かう途中にもこんなお店があるのか、こんなに行列ができているのかと驚かされるお店が沢山並んでいて、改めて再訪してじっくりと散歩してみたいような道に出会えた。
The Plugに着くとそこそこ人は入っていたものの、最終日で入れないくらい人が多いのではないかという私の予測は外れ、意外とゆったりしたゆったりした空間で作品を見れたし、来場者の方々のお互いに作品を見れるようにと細かに位置を変えていく気配りも感じられた。
Instagramの投稿でどんな作品なのかは事前に見ていたものの、作品がどのくらいの大きさでどんな質感なのか、自然光が当たるとどのような見え方になるのか。フィジカルな作品は目の前で見ないと分からない。
このことを再確認できただけでも来た価値があると思えた。
どれだけSpotifyで音源を聴いていても、ライブで聴く音とは別物であることと同じように、どれだけ解像度の高いカメラで撮像された写真を見ても目の前で見るのとは全く違う見え方をするということ。当たり前のことなのにうっかり忘れていた。
いろんな紙の継ぎ接ぎを貼り合わせて違う見え方のするものへと昇華させた永戸さんの作品。パーツとなっているひとつひとつは一体どこから見つけてくるのだろう?
最初に全体イメージを形作って詳細なパーツを集めて作るのだろうか?
作品を見ながらどうやって作られたのかが気になっていた。
今回の「太陽」に関する作品だけでなく、他の作品も展示されていてRADWINPSの「おしゃかしゃま」のような「ジョジョの奇妙な冒険」に出てきそうな奇怪な造形の人物にも見えるような想像力を掻き立てるような作品だった。
12月15日のヨルシカ「前世」にも行く予定なので、今回の展示やヨルシカ作品とフィジカルで向き合えることが幸せで楽しみだ。