好きを教えてくれた ~PUNKSPRINGの感想を添えて~
昨日3月16日、昨年に引き続いてPUNKSPRINGに行ってきた。
今年のPUNKSPRING1日目は日本で見れるのが最後になるバンドが2組。You Me At SixとSUM41だ。PUNKSPRINGのヘッドライナーの発表でSUM41、追加発表でYou Me At Six
どちらのバンドも大好きだ。
SUM41は昨年のPUNKSPRINGに出演予定だったが、直前にキャンセルとなった。いつ見れるのだろうと思っていたら、昨年5月に突然の解散発表だった。このまま日本には来てくれないまま、解散してしまうの?そんなファンの不安を見透かしてか、PUNKSPRINGでの最後の来日公演が決まった。(クリマンさんブッキングありがとうございます)
ラストツアーを終えたら解散、つまりはPUNKSPRINGが私にとって最初で最後のSUM41となる知らせでもあった。
今年2/1のPUNKSPRING第4弾アーティスト発表と同日、You Me At Sixの解散が発表された。
私にとって念願の来日が決まった嬉しさと、解散してしまう悲しさが混ざり合っていた。甘いと辛いが行ったり来たりして味覚がおかしくなりそうな感覚と似ていた。
最初で最後なので楽しみであり、名残惜しさもあったPUNKSPRING
結論から言うと、最高に楽しかった!
You Me At Sixのセトリはみんな大好きで王道な曲たちばかりだったし、ボーカルのJoshからはライブ中の節々で感謝が伝わってきた。
まだまだ昼過ぎのアクトだったけれど、まるでトリかのような盛り上がりを私の中では感じていた。
"Bite My Tongue"をやってくれた時に今夏SUMMER SONIC2024でヘッドライナーとして来日するBRING ME THE HORIZONのOli Sykesが浮かんだ。この曲はYou Me At SixとOliとの曲で、Oliのパートは音源が流されていた。昨年のNEX FESTか今夏のSUMMER SONICで両バンド来日してこの曲を聴けたらなあ…なんて、同じタイミングで来日してほしかった…
"Take on the World"やってくれた時は泣きそうになってしまった。元々歌詞も好きだし、Joshが私たちオーディエンスに捧げるよと言ってやってくれた。
ステージの照明を落として、オーディエンスのスマートフォンのライトでステージを照らして始まった。この演出、もうライブの定番と化してるけどしんみりしつつ、幻想的な雰囲気にもなるからとてもいいよね。
ラスト2曲は"Underdog"と"Beautiful Way”間違いない2曲だよね。
sing alongがたまらなく最高でした。
Joshはオーディエンスの私たちをmy friendsと呼んでくれた。
だから私も親しみを込めて、Thank you my friends!!
先程名前を挙げたBRING ME THE HORIZONと同じくらい大好きなバンドなので、聴いたことない人はぜひYou Me At Six聴いてほしい。こんなかっこいいバンドがいたことを覚えてくれる人が少しでも増えますように。
そしてこの日のトリSUM41。
1日通して会場内を見ていてもSUM41のTシャツを着ている人がとても多かった。それくらいみんな楽しみにしていたのだろう。私もSUM41が来るならとヘッドライナーのSUM41とNOFXが発表された時点でチケットを取った。
始まる前からステージ前方はかなりの人で、始まったら一気に後ろから人が押し寄せてきた。オーディエンスの熱量は初っ端からとてつもなかった。このままでは危ないと思い、私はサイドへ避難したけどw
昨年のキャンセルも含めてファンの期待はものすごいものだった。もちろん私もその1人だ。
ずっと聴いてきたあの曲もこの曲も出し尽くすようにやってくれた熱狂の約90分だった。アンコールを予定していなかったけど、中々去らないオーディエンスの期待に応えて1曲やってくれた。ライブ中、何度も伝えてくれた。
こちらこそ!という気持ちで胸がいっぱいだ。
私が生まれた頃くらいからあるバンド、そんなバンドがまた一つ消えていく。聴けるチャンスがあるうちに聴いておく、これは2020年からのパンデミックで学んだ大事なこと。チャンスを逃さずにPUNKSPRING2024行けて良かった。
PUNKSPRINGに出るようなロックバンドが大好きだ。サマソニも一昨年、昨年と両日行ってるし、今年も両日行きを確定させている。
こんなふうに海外のかっこいいロックバンドを好きになったきっかけをくれた人がいるなあと、あたそさんの記事を見て思い出した。
好きな音楽が似通っていて知り合い、一緒にライブに行ったりフェスに行ったりもした。外タレも外タレ以外も。
その人とはすっかり疎遠になってしまい、もう会うこともないと思う。会うことはないけれど、一緒に聴いた音楽を私は今も好きで聴いている。あたそさんもかつて同じ趣味を共有し合った人のことを思い出して描いてる記事だった。
記事内のある一部分がぶっ刺さったので引用したい。
同じことをまた会うことがあれば伝えたいとすら思う。
まあ、きっと会うことはないけど。
私は外タレの趣味が同じような人を見つけられず、疎遠になって以降1人でライブやフェスに行くようになった。
最初はソロフェスに戸惑いもあったけれど、私と出会った時点であなたは当たり前にソロでライブにもフェスにも行っていたし、1人の方が気楽だなんて言っていたりもした。今ならその気持ちも理解できる。誰かに合わせることなく、マイタイムテーブルを脳内に作成して周り、食べたいフェス飯を好きなように食べる。ライブ空間での心地いい1人の過ごし方を私もすっかり身につけたし、あなたがあまり得意でないと言っていたアーティストのライブにも行った。THE 1975とかね。
昨日もPUNKSPRINGに1人で行ってきたし、サマソニも1人で行き慣れた。
XとInstagramは未だに繋がっていたような気がするけど、おそらくアカウントを移行させたのか投稿を見ることはほとんどなくなった。
疎遠になる少し前から、私とは違うジャンルにハマり始めていたし、今はそっちのコミュニティで楽しくやっているのだろう。
私だけがロックフェス行って変わらずにいるのかもしれないけど、EDMのフェスに行ったり、あなたと一緒に行くことがなかったジャンルに手を伸ばしたりもしているのよ。
他の誰かをライブやフェスに連れて行ったりもして新たな仲間を見つけたり、フェスの楽しさを教えたりもしてるんだよ。全部邦楽ロックだけど。
あなたと見たライブも少しずつ上書きされているのよ。
でも残り続けるものもある。外タレのライブを見ると未だに思い出したりしてるんだから…
ふと、思い出した1人だけでなく、その人と出会う前にもライブ会場で会ったり、一緒にチケット取って行く人たちもいた。あんなにも沢山いたはずなのに、いつの間にか手を伸ばすジャンルが増え、いろんなライブやフェスに私だけが行くようになって進んでいるような取り残されているようにも感じることがある。私だけがまだそこに居続けているかのような気持ちになることがある。
みんな仕事をして、日常に疲れて、家のことやパートナーのこと、子育てのことに向き合って生きている。1人1人向き合うことが様々にあって、音楽に使える時間もお金もなくなっていく、仕方のないことなのだろう。そういうものなんだと思う。
でもそれに心の底から腹落ちできずにもいる。
あたそさんの記事か以下の引用が本当に私の心情と一致した。
同じように、いや私以上の熱量を当時は持っていた人たちが気づけばいなくなっている。違う場所で今もあの時の音楽を聴き続けているのだろうか。
私もあの時とは少し違う場所で熱量高く音楽を聴いているよ。生活の一部として組み込んで、時間とお金を賭して三食と同じくらい大事にしているよ。
かつて沢山のライブ会場に一緒に行ったあの人も、ライブ会場で会ったあの人たちも、ライブ以外の場所でも飲みに行ったりした人たちも、まだどこかで音楽を大事にし続けてくれてるといいな。