約10ヶ月ぶりにライブ参戦
タイトルの通り、約10ヶ月ぶりにライブに行ってきた。行ってきたのはBRADIOというバンドのライブ。
4〜5年くらい前から存在を知ったバンドで、とても楽しい音を出すバンドだから是非生演奏を聴いてみたいとずっと思っていた。
しかし、僕が行くフェスでのラインナップに入っていたことはなく、ずっと縁がなかったバンドのひとつだった。
だから、念願叶ってようやく生で観れた。聴けた。しかも対バンではなく、ワンマンライブだった。
恋人がBRADIO好きで、何回かライブに行ったこともあるとのことで誘ってくれて行くことになった(チケットとったのは僕だけどw)。
上記の通り、存在自体はずっと知っていたし、ライブに行ったら絶対楽しいだろうなあとずっと思っていた。
先月、BUMP OF CHICKENのライブが延期になったこともあり(2022年3月現在延期日程は未定)、ライブに対する楽しみな気持ちが高揚しまくっていた。
2週間前から新しいEPや過去の作品も聴いて予習しまくっていた。
個人的に彼らの初期の作品が好きなので、EPのリリースツアーだけど、古めの曲もやってくれるといいなあと楽しみにしていた。
会場は住んでるところから結構離れたところにあったので、電車で数時間かけて会場のある地域へと向かった。
まるで小旅行のような気分だった。
僕も恋人も食べるのが好きで、出かけた先ではおいしいものを食べようというのが暗黙の了解のようになっている。今回は恋人が事前にリサーチしてくれていた蕎麦屋さんに行った。手打ちnaruというお店だ。
お店に入った時、本当にお蕎麦屋さんなのか?というくらいにカジュアルでお洒落な店内だった。
僕は豆乳蕎麦を食べた。聞いたことなかったし、見た目もこれまで見たことないようなものだった。
食後のデザートにおしるこまで食べてしまった。ちなみに、あずきはお店で炊いてるらしいよ。
おしるこに添えられた金色のスプーンがかっこいい。
ライブ前にこういうお店に出会うのもライブの醍醐味の1つだ。
懐かしい感覚が既に込み上げていた。
お昼ご飯を食べ終わって店を出た時間が丁度物販開始の少し前で、物販に並んで購入してから周辺を探索することにした。
僕も恋人も買ったのはタオルだけだったし、ガチャも引かなかったけどねw
夜ごはんも周辺で食べることを決め、何か良さそうなお店がないか散策した。こういうのはあまりしたことなかったから新鮮だった。
散歩もしたし、おいしい珈琲屋さんで一息もつけたし、ライブ会場に着いたら丁度自分たちの整理番号が呼ばれる少し前で到着のタイミングが完璧だった。
会場内は思ったより人が入っていた。人と肩を寄せ合うレベルではないものの、手を伸ばせば前の人の肩に手が触れるくらいの距離感だった。
ライブでなければ、密だと言われるような空間かもしれない。
あの距離感で近いなとはじめは思ってしまった辺り、かつてのライブの感覚を忘れてしまっている証拠だ。
以前の肩と肩がぶつかるくらいの距離感って実際どうだったかなとうまく思い出せない。
それくらい、社会も僕にとってもライブシーンというものが変容したことを思い知らされた。
それでもオーディエンスの姿はあまり変わらないというか、バンTを着てグッズを身につけた人たちで埋め尽くされた空間は相変わらずで安心した。
ちなみに僕はBRADIOのグッズを持っていなかったから、開演前の物販で買ったタオルのみだった。他のバンドのグッズなら身に付けてたけどねw
それでもいいんだ。この空間に身を置いているということ自体が大事なことだ。
開演前のソワソワした感じや、暗転して始まる時の高揚感はたまらなく熱い気持ちになった。
小さいライブハウスだったからサラッと全員出てきて始まったけど、そこにオーディエンスの声は響かなかった。仕方ないこととは言えど、興奮度合いを声で伝えられないのだなと実感した。
そんな状況でも、手拍子など伝えられる手段でアーティストへ楽しんでいることが伝わるようにと必死だった。手拍子がここにいることを伝える手段になっている。喉ではない体の一部から出す音で感動や感謝を伝えるしかないのだ。
今回はTHE VOLCANOESというEPのリリースツアーという名目なこともあり、新しい曲が盛り沢山だった。
ただ、それだけではなく、リリースしてからライブをできてなくて、ライブで披露できていなかったというアルバム Joyful Styleからの曲も多かった。新しいものから古いものまで一通り予習はしていたから、聴いたことない曲はほとんどなかった。
EPの中にも含まれていた曲だが、「瞬き羽ばたき、故に繋がり」を聴けたのは嬉しかった。
EPの中でも落ち着いた曲調で、シリアスな雰囲気を漂わせている曲だ。
「幸せのシャナナ」へと繋いでいく流れもグルーヴ感から一気にアップテンポへと切り替わって昇っていく感じは圧巻で鮮やかだった。
FUNKを掲げている彼らだから、ライブは結構アゲアゲでノリノリな感じ一直線かと思っていたら、そういうわけではなかった。
MCは落ち着いていたし、真行寺さんの赤裸々な想いを多く語る場面もあった。
特に、「THE VOLCANOES」前のMC。
人生に絶望していたり、死にたいとか思ってる人たちが周りにいたら
これには痺れた。
自分たちの出す音の持つ力を信じていることが伝わってきた。
こういう覚悟のある姿を見れるのがライブの醍醐味みたいなところはある。
日常生活を過ごしていたら、クサくて言えないようなピュアでかっこいいことも、ステージの上でなら言える。
だからバンドマンはかっこいいんだよな。
そう思わせてくれた瞬間だった。
僕らオーディエンスもやっと会えたし、アーティスト側もやっとお客さんに会えたというような、双方にとって久しぶりで思いのこもった時間だったように思う。
ライブシーンというものが当たり前でなくなり、尊いものなのだと気づいたからこそ、よりこの時間を大事にできるようになっているのかもしれない。
少しずつ名残惜しさも漂い始めてきた頃にやったOvernight Superstarもエモかった。
不思議な空間だったな。周りに星が見えそうな曲調と会場の雰囲気。
"Oly oly oh ya! Do it"
"Oly oly oh ya! Do it"
と言いながらみんながグルグルと手を回すあの一体感堪らなかった。
なんかここ好きだな。ライブを通して好きになった。
終わってからも脳内再生していた。
文章を打っている今も脳内再生している。
こういう余韻の感覚もすっかり忘れていたものだ。
ライブを通して好きになる曲があるというのも以前は当たり前の感覚だったし、ライブで聴くことで新しい曲を好きになれることもライブに行く楽しみだった。やっとこういう感覚を味わえた。
もちろん、既に好きでライブで聴いてみたいと思っていた曲もある。
Flyers、真っ赤なカーチェイス、
LA PA PARADISE
この辺りの曲は最初からずっと好きだった。
BRADIOと聴いて浮かぶ曲は上記の曲だったから聴けて本当に嬉しかった。
イントロ聴いた瞬間にどの曲か分かって、声が出そうになったほどだ。
興奮を声に出して表したい気持ちをグッと堪えながら、手拍子や手を掲げた。
マスク越しではあるものの、しっかりとステージ上の彼らの目を見つめるように何か伝われと心の中で祈っていた。
それほどに知ってる曲を、愛着のある曲をやってくれる瞬間というものは素晴らしい時間なのだ。
そんなこんなで新しい曲も昔の曲も聴けたライブだった。
ライブという空間の素晴らしさや尊さを再認識できた。
今後少しずつこういう空間に身を置く生活に戻していきたい。シフトし直していきたい。
ライブに行くにしても、誰と行くかも大事だよなあと今回改めて思った。
今回一緒にライブへ行ったのは恋人だった。
今の恋人とライブに行くのは初めてで新鮮だった。
どのアーティストを見に行くか。それを誰と行くか。
この両方が大事だなと思った。
少しずつ昔の感覚を取り戻している。
ライブ後に挙がるアーティストの写真を見ても懐かしい気持ちになった。
BRADIOのTwitterに写真が挙がっていた。
リンク先の写真内に私はだいぶはっきりと写っている。
恋人は写真に写ること自体はじめてと言っていた。
大切な人はじめてに同行できたことが素直に嬉しい。
今後こういう思い出を共に作っていけたらいいなと思っている。
なんにせよ、ライブ空間を久しぶりに味わえたことが嬉しかった。
今は友人と春フェスに参加する計画を練っているところだ。
こうやって少しずつライブシーンにフィジカルを戻していきたい。