中国の外交姿勢は変化するのか
東洋経済オンラインに、中国の外交スタンスが変化する可能性について指摘する記事が出ています。
うーん、これはどうでしょうね。
・「戦狼外交」の行き詰まりを意識
・権力集中が進んだだけに妥協も容易
とありますが、独裁体制の権威主義国家の考え方を、自由主義国家の常識や価値観に照らし合わせて推測するのは危険だと思うのです。
ロシアも、こちらの判断基準では到底メリットが見込めないはずのウクライナ侵攻をやらかしました。
こちらの常識が通用しない判断をしてくる可能性、十分にあると思いますよ。
・「戦狼外交」が行き詰まったからもっと強気に
・権力集中が進んだから妥協できない
という事態も、全然あり得ると思います。
独裁政権って、対外的にかなり強気に出てくるし、強権的な政策で国内をまとめ上げているので、非常に強固な権力基盤を構築しているように見えます。
しかしながら、歴史的に数多くの独裁政権が倒れてきたのも事実です。
実際、独裁者って周辺をイエスマンで固めるので、大抵は長期的に判断を誤るんですよ。
特に経済政策。
経済失政により国民の生活が悪化し、蓄積された不満をそらすため外に敵を作って煽る習性はもはや様式美。
それで一時的にごまかしても、長期的な問題は一切解決されず、やがて不満が臨界に達した国民に倒されるんですね。(倒れ方は色々ありますが。)
独裁者は、国民に暴動を起こされることを最も恐れるのです。
なんせ頭数が桁違いですからね。
だからこそ、かなり過激な方法で暴動の芽を摘みたがるんですね。
さて、上記を踏まえて中国の状況を考える際に、外せないポイントというものがあります。
それは、中国共産党政権というものの「行動様式」です。
・中国の権力者は面子(メンツ)が命(ミスしたら引きずりおろされる)
・強固な権力基盤に見えても一枚岩ではない(常に過酷な政争が行われている)
・一度出した発言・政策・目標は変更できない(「失敗」「ブレた」「弱腰」等と政敵から追求される)
そして、直近の中国共産党を取り巻く環境に目を向けると、
・習近平は異例の3期目に突入(相応の成果が求められる)
・台湾を「革新的利益」に設定
・中国経済は崩壊に向かっている(すでに株価・不動産市場ともに崩壊、若年失業率も高水準)
これらの事柄から導かれるのは、
・習近平政権は、異例の処遇に見合う成果が要求されている。
・経済失政により国民の不満はこの上なく高まっている
ということであり、「中国共産党の行動様式」に照らし合わせれば、”国外の敵”との闘争を過激化するモチベーションが高まっている、と考えられます。
特に、中国共産党にとっての「革新的利益」である台湾に対して、軍事侵攻する可能性は高まっていると考えられます。
現状では、習近平が西側諸国と仲良くするようなそぶりを見せても、一時しのぎ目的である可能性は高いと考えます。
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