![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/77367931/rectangle_large_type_2_77bf864ed062e90d9e43719045b0c151.jpg?width=1200)
トコノマヒストリー第7話:toconomaオリジナル曲を作りはじめる
前回はコチラ。
無事にベーシストを確保し、ついに「バンドっぽく」なったtoconoma。西川、石橋、矢向、旧ドラムKの4名はようやく本腰を入れ始めたのだ。ワクワクすっぞ!
この連載も既に7回目。しかしまだオリジナル曲は1曲だけ、ライブすらできていない。いよいよバンド活動が本格的に始まるのだが……。2008年頃はyoutubeが一般に認知され始めたけど、スマホはもちろんTwitterすら存在していない原始時代。SNSといえばmixiが猛威をふるっていた。同年代の皆さんは、恥ずかしい日記がまだネットの片隅に残ってることを忘れないで欲しい。
さて、そんな14年前、バンド活動の王道といえば
①オリジナル曲を作る
②ライブハウスに出る
③音楽業界の人に見つけてもらう
④「CDとiTunes Store」でインディーズデビュー!
⑤フェスとかに出ちゃう!?
というシンプルで平成レトロなロードマップしかなかった。漫画で言うとBECKの時代。ネットでバズった!なんてアーティストは皆無。今だったらもっと効率が良いやり方が沢山あるけどね。結局僕らは「音楽業界の人」に見つけてもらえず、ほぼ自力でCDをだすのだが……それは先のお話。
また、2008年は音楽フェスが隆盛を極める前夜。初めてフジロック行ったのもこの年かな。フェス入場者数が右肩上がりの時代だけに、僕らも「とにかくフェスに出たい(そしてモテたい)」という甘くてフンワリしたヴァイブスが漲っていた。文化祭でバンドやってチヤホヤされたいと同じレベル。今の若いバンドの方が100倍しっかりしてるよね。
というわけで、フェスに出るためには兎にも角にも曲を作ってライブをしないと始まらない。メンバーも揃ったし、さっそく覚えたてのGarage band(Macに入ってる音楽ソフト)を駆使してデモを作る作業が始まった。確か2008年の夏。僕が一人暮らしを始めた部屋に4人で集まって作業したのを思い出す。曲作りには全く関係はないが、強烈に覚えているのが当時カフェで働いていた矢向さんが夜食に作ってくれたパスタが薄味…というか無味だったこと。塩味がカケラもない素パスタ……この人ほんとにシェフなの?と真剣に疑った記憶がある。現在、矢向さんの料理はかなり美味しいので、彼も努力したのだろう。多分。
あの頃にできた曲は、以前に聴いていただいた「sakura」に加えて、今でもライブでやっている「Second Lover」や「Evita」が挙げられる。初期のtoconomaの柱になってくれた曲たちだ。
このMVめちゃくちゃ解像度低くて時代を感じるね!今はなき代官山LOOPでのライブ映像。ドラムが清水さんじゃないので2010年くらいかな。いわゆる綺麗めなピアノハウス……2000年代後半に流行していたクラブジャズの影響をおもいっきり受けてるが、他のインストバンドとの差別化はすでに意識していたと思う。toeとSPECIAL OTHERSの真似をしても勝てないよね、みたいな。
そんなこんなで、昔からのファンの方には人気が高いSecond Lover。こないだのBillboardライブでは現代風にアレンジして演奏したが、本当に思い出深い曲だ。まさか10年以上演奏するとは思わなかった。
この話を書きながらデータを漁っていたらなんといちばん最初のSecond Loverのデモが見つかった。思い出って大事にしておくものですね。もはや誰がこのメロディを考えたかは思い出せない。まさに現代のオーパーツ!
というわけで聴いてみよう。
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?