多摩美のラグビー部が狂ってた件

2024年1月20日 13:50

トップ写真は大学生の僕です。

みなさんラグビー観たことありますか？僕が高校〜大学時代にラグビー部だったのは知る人ぞ知る……って感じだと思いますが、ラグビーって面白いスポーツなんですよ。

ちょうどプロリーグである「LEAGUE ONE」は今がシーズン。ラグビーは冬のスポーツです。試合があるのが週末なので、バンド活動と被ることが多いのですが、今季はできるだけスタジアムに行ってます。このあいだも高校のラグビー部同期と家族連れ観戦してきました。

今年は日本代表がW杯で活躍したこともあり、日本に海外のトップ選手が移籍してきてめちゃくちゃ面白いんですよね。サッカーで言うとメッシが日本でプレーしている状態みたいな。

僕の推しは横浜キャノンイーグルスに移籍してきた南アフリカ代表のファフ・デ・クラーク選手。身長172cmなのに(僕より小さい)死ぬほど負けん気が強くてタフなプレーをします。しかも金髪イケメン。実は近所のカフェで一回遭遇したことがあって、快く写真を撮ってもらってからファンになってしまいました…。ミーハーですねえ〜。

さて、学生の時に熱中したラグビー熱が戻ってきて久しい今日この頃ですが、ふと大学時代のラグビー部がかなり個性的だったことを思い出しました。

僕が通っていたのは多摩美術大学。文化系の頂点である美大の体育会系クラブなんて超ニッチですよね。そもそも変人が集まる美大で、さらに選りすぐりの変人を濃縮した世界。もちろんハードにラグビーをやるというよりかは、週に1〜2回軽く汗を流す…くらいのノリです。

断っておきますが、僕が知る限り多くの大学ラグビー部は真面目にやってます。最近はデータ分析なども相まって、PDCA回すのよろしく、フィジカルと頭脳の両方を駆使して厳しい練習をしています。
ここからお話しするのは特殊なラグビー部の事例です。ご承知ください！特殊ですから！

というわけで2003年〜2007年の多摩美ラグビー部はこんなかんじでした↓。

①練習前に飲む

入部したての僕は衝撃を覚えました。え、運動する前にアルコール入れるの…？ストレッチしながら缶チューハイを飲むという狂気。ほろ酔いで始まるミニゲーム。良い子は絶対真似しちゃいけません。高校時代、真面目にラグビーをやってた僕は正直ショックをうけました。大学ってすげえ…！無法地帯や…！軽くパス回ししてるだけなのに吐いてる先輩がいる…！

②練習後の飲み会は朝まで続く

で、18:00ごろには練習が終わるんですが、帰してもらえません。朝まで拘束されます。別に飲み会自体は嫌いじゃないんでいいんですけど、とにかく予定が入れづらい。
4年生の先輩から「明日の1限行けなかったら、俺卒業できないんだ…ブリちゃん、絶対に寝ないように見張っててくれ…！」とベロベロになりながら頼まれた時は困りました。荷が重すぎる。
ちなみに大学時代の僕はブリちゃんと呼ばれてました。石橋→ブリヂストン→略してブリちゃん。大学時代から腐れ縁のドラム清水さんは、たまに僕のことをそう呼びます。青魚みたいであんまり好きじゃないアダ名です。

③学園祭の模擬店は2週間くらい続く

11月には学園祭があって、まあ屋台でモツ煮とか売るんですけど、本祭は3日間なんです。でもラグビー部はそんなの関係ない。学園祭が終わってみんなが片付けしてる間もモツ煮を売り続け、普通に学校が始まってもモツ煮を売り続けます。学祭実行委員会が強制的に屋台を片付けても、道端にブルーシートを敷いて売り続けました。値段は時価。寝泊まりはずっと部室。すっかり学祭気分の抜けた学校で、一般生徒からの白い目が痛い。「うわ〜ラグビー部まだやってるよ…」みたいな。ちなみに僕は5日目くらいで限界を感じて逃亡しました。家に帰るとケータイが先輩からの着信履歴でいっぱいです。

…ここまで書いて「超ブラックな部活じゃないか…」と思われる方も多いと思うんですが、暴力とか薬物とか、厳しい上下関係とかは無かったんですよ。先輩のクセが強めだけど不思議と居心地がいいという。怒られたこともないですし。
学園祭から逃げた後も、何食わぬ顔で練習に戻れば誰も気にしてません。まあ一瞬あだ名が「忍者のブリちゃん」になりましたが。(闇夜に紛れてサッと逃げるため)

④突然はじまる強制旅行

どうやら当時の伝統行事だったらしいのですが、上級生が1年生を2週間くらい拉致して旅に連れて行くという荒業がありました。恐ろしいのがいつ旅行に連れてかれるか分からないところ。いきなり拉致されて日本各地を旅します。プライベートの予定はすべて強制キャンセル。僕は1年生の春休みに、四国まで拉致されました。ぽろっと「うどん好きなんですよねー」と言ったから四国に決まったそうです。
旅行中の食事はぜんぶオゴリなんですけど……まあ風呂無し着替えなしの車中泊はきつかったですね。いまとなっちゃあいい思い出ですが、あまりに理不尽で評判が悪かったため、僕が部長になった代で廃止にしました。
地獄の四国旅行についてはまたどこかで書きたいと思います。