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0から始めるヴェンデットデッキ〜2022.7制限後

 ヴェンデットについての記事が少ないため、自分で記事を書くことにしました。投稿は初めてですがヴェンデットデッキの導入としてお読み頂けたら幸いです。

1. 当記事の目指すこと

  • ハリファイバー禁止後のヴェンデットデッキの導入として安定した初動に重点をおいた構築の一例を挙げます。

  • ヴェンデットデッキの使用者が増えて、デッキレシピや展開ルートが開拓されると嬉しいです。(あわよくば真似てしまいたい願望が…)

2. どんなテーマなのか?

  • フィールドの下級ヴェンデットをリリースして儀式召喚することで儀式モンスターに効果を付与できるアンデット族の儀式テーマです。特にヴェンデット・レヴナントによるフリーチェーンの除外効果付与が強く、切り返し&妨害を狙います。

  • 三種類の儀式魔法カードは墓地の儀式モンスターを召喚先に選べます。このため継続的な儀式召喚を得意とします。

  • ヴェンデット・スレイヤーとヴェンデット・セイヴァーによるアドバンテージの獲得性能が高く、儀式魔法を手札に用意できるため儀式召喚の連打性能を押し上げます。

3. サンプルデッキレシピ

■メインデッキ 40枚

  • リヴェンデット・スレイヤー 3枚

  • リヴェンデット・スカヴェンジャー 1枚

  • リヴェンデット・エグゼクター 1枚

  • スカー・ヴェンデット 2枚

  • ヴェンデット・レヴナント 1枚

  • ヴェンデット・ヘルハウンド 1枚

  • ヴェンデット・ストリゲス 1枚

  • ヴェンデット・アニマ 1枚

  • ユニゾンビ 3枚

  • 不知火の陰者 3枚

  • 馬頭鬼 1枚

  • マッドマーダー 1枚

  • 灰流うらら 3枚

  • 増殖するG    2枚

  • リヴェンデット・バース 3枚

  • ラヴェナス・ヴェンデット 3枚

  • リヴェンデット・ボーン 1枚

  • 儀式の下準備 2枚

  • リヴェンデット・チャージ 1枚

  • おろかな埋葬 1枚

  • 禁じられた一滴 2枚

  • 墓穴の指名者 2枚

  • ヴェンデット・リユニオン 1枚

■EXデッキ 15枚

  • アドヴェンデット・セイヴァー 2枚

  • ヴァンパイア・サッカー 1枚

  • I:Pマスカレーナ 1枚

  • トロイメア・ユニコーン 1枚

  • ヴァンパイア・ファシネイター 1枚

  • 垂氷の魔妖ー雪女 1枚

  • 零氷の魔妖ー雪女 1枚

  • 双穹の騎士アストラム 1枚

  • 交血鬼ーヴァンパイア・シェリダン 1枚

  • イモータル・ドラゴン 1枚

  • 巨骸竜フェルグラント 1枚

  • PSYフレームロード・Ω 1枚

  • 炎神ー不知火 1枚

  • フルール・ド・バロネス 1枚

4. 展開例

 基本的にはリヴェンデット・スレイヤーと儀式魔法があれば展開が可能です。以下リヴェンデットorヴェンデットを除いた略称で表記します。また動画では「手前の横向きカードは手札」として見てください。

A. スレイヤー+バース
 →スレイヤー(レヴナントとヘルハウンド付与)

 最低限の展開です。召喚権を使わないため召喚したモンスターを潰された場合の展開でもあります。
 召喚できるモンスターがいるなら、レヴナント付与のスレイヤーとI:Pマスカレーナを立てつつ、スカーのサーチ先を好きなカードにすることも可能です。
  
B. スレイヤー+ラヴェナス
 →スレイヤー(レヴナント付与、墓地のボーンによる破壊身代わり)

 こちらはAに比べ破壊耐性を得られる代わりに、魔法罠への干渉ができなくなります。

C. ユニゾンビ+バース
 →バロネス、スレイヤー(レヴナント付与)+手札にヴェンデット魔法罠

 このデッキで目指したい動きです。バロネスによりスレイヤーへのうららやニビルをケアして展開できます。バロネスは無効効果の使用後相手のスタンバイフェイズならスカー、自分のスタンバイならユニゾンビを蘇生しアドバンテージの拡大を狙います。

D. ユニゾンビ+ラヴェナス
 →バロネス、セイヴァー、リユニオンセット
 →相手ターンにリユニオン発動。レヴナント付与のスレイヤーを儀式召喚。その後スカーの自己蘇生。

 バースでスカーの自己蘇生効果を誘発させ、除外ゾーンにリユニオン用のレヴナントを用意するところがポイントです。
  
E. 召喚できるアンデット+スレイヤー+バースorラヴェナス
 →零氷の魔妖ー雪女、リユニオンセット、1ドロー
 →相手ターンにリユニオン発動。レヴナント付与のスレイヤーを儀式召喚。その後スカーの自己蘇生。スカーの墓地効果発動をトリガーに雪女の効果を誘発。

 動画では不知火の陰者に夢幻泡影やエフェクト・ヴェーラーが打たれた想定でスタートしています。零氷の魔妖ー雪女の妨害効果が刺さるかどうかは相手次第ですが、リユニオンからの一連の動きで1回は零氷の魔妖ー雪女の妨害効果を使えます。
  

5. 個々のカード解説

■メインデッキ

  • リヴェンデット・スレイヤー

 このデッキで最も重要なモンスターです。儀式召喚に成功すると追加の儀式魔法と自己蘇生できる下級ヴェンデットにアクセスできるので3枚分の価値があります。稀に使う打点上昇は永続で上がります。

  • リヴェンデット・スカヴェンジャー

 儀式の下準備でラヴェナス・ヴェンデットをサーチするのが一番の採用理由です。効果は打点の収束とスレイヤーorセイヴァーがいる場合に自己蘇生ができるというもの。自己蘇生による打点追加や一滴やセイヴァーで攻撃力がダウンしたモンスターを収束した打点で大ダメージを狙えます。
 一応相手ターンにモンスターをリリースすることで墓地のスカーを誘発させ、零氷の魔妖ー雪女の無効効果へ繋げることができます。

  • リヴェンデット・エグゼクター

 スカベンジャーをバースで出せるようにするための採用です。スレイヤーなしで儀式召喚せざるをえない場合、スカヴァンジャーに比べてエグゼクターならスレイヤーにアクセスできる可能性を残せるため散らしています。

  • スカー・ヴェンデット

 展開動画の通り初動で使います。また下振れになる場合もありますが墓地肥やしカードを儀式魔法に変換できるので儀式セットを集めることに貢献します。モンスターのリリースをトリガーに自己蘇生する効果は儀式召喚の他にも不知火の陰者、ヴァンパイア・ファシネイターでも誘発できます。
 2枚目は2ターン目のバースやヴェンデット・チャージによる打点追加のためあると便利です。

  • ヴェンデット・レヴナント

 フリーチェーンの除外効果が強いのは言わずもがな、ラヴェナス・ヴェンデットで特殊召喚する第一候補です。付与する効果は通常召喚されたモンスターを除外対象にはできないことに注意。ほぼ使わないですが一応自己蘇生効果持ちです。

  • ヴェンデット・ヘルハウンド

 付与する効果はフリーチェーンで魔法罠を除外する効果。単純に伏せの多い相手に強いです。手札にヴェンデットカードがある時の自己蘇生も悪くないです。

  • ヴェンデット・ストリゲス

 ルーティングする効果を付与するレベル2。スレイヤーで落とす候補No1。スレイヤーによる儀式魔法サーチが入るのでそのまま自己蘇生の条件が整います。このカードとレヴナントで丁度スレイヤーのレベル6になるためこの組み合わせを展開例で多用しています。

  • ヴェンデット・アニマ

 ヴェンデットモンスターは自然と除外されていきがちなので使いやすいカードです。相手に除外されたレヴナントやスレイヤーを戻す目的にも使えます。

  • ユニゾンビ、不知火の陰者

 展開例の通りユニゾンビの効果が使えると強い初動になるため3枚ずつです。儀式セットが手札にあれば誘発確認ができる札でもあります。
 ユニゾンビのデッキから落とす効果発動後、アンデット族しか攻撃できなくなる点に注意。

  • 馬頭鬼

 1枚あることでユニゾンビから容易にシンクロ召喚できます。2枚目の採用は全然ありですが、初動として引いてしまうと強くない点、ラヴェナス登場後依存度が下がった点を考慮して今回採用枚数を抑えています。

  • マッドマーダー

 コストなしで自己蘇生できる強力なチューナーです。レベルを下げるモンスターはアンデットでなくても構いません。効果スレイヤーをイモータルにして墓地を肥やしたり、フェルグラントとシンクロして炎神ー不知火をシンクロすることで除去を重ねることができます。
 ユニゾンビ+バースでスレイヤーが手札にある場合にセイヴァーを追加し、手札に儀式を戻せます。

  • 灰流うらら、増殖するG

 最低限の誘発枠。うらら優先なのはボーンの墓地除外に選べること、アンデット族のため初動に使えるパターンがあるためです。

  • リヴェンデット・バース

 デッキから1枚まで儀式素材として墓地に送ることができる儀式魔法。展開例の通り初動カードの一つ。リリースするモンスターの合計レベルが儀式先と一致しないといけない点、相手のエンドフェイズに自壊するデメリットが付与されることに注意しなければなりません。デッキから1枚までヴェンデットを儀式素材にすることができ、多くの場合スカーを落とします。

  • ラヴェナス・ヴェンデット

 デッキor墓地のヴェンデットを特殊召喚し、それを含むフィールドのモンスターで儀式召喚する儀式魔法。展開例の通り初動カードの一つ。手札のモンスターを儀式素材にすることはできませんが、このカードでレヴナント付与が簡単に狙えます。レヴナント付与を狙うには☆2〜5のモンスターを残す必要があるので、全てのモンスターをリンクやシンクロに使わないように注意が必要です。また墓地のスカーのトリガーになるため打点の追加も簡単です。

  • リヴェンデット・ボーン

 墓地のアンデットも儀式素材にすることができる儀式魔法。唯一ターン中の発動回数に制限がないため、セイヴァーでサルベージすることで儀式回数を増やすことができます。
 初動としては使い辛いため今回の構築では儀式の下準備でスレイヤーをサーチできるようにするため1枚です。(爆発力を求めた構築ではアンデットの除外ギミックを多用するためこのカードは3積みになると思います)

  • 儀式の下準備

 スレイヤーとラヴェナスを選択してサーチできる強いカード。モンスターの方はサルベージもできます。今回2枚ですがよく3積みされるカードです。今回サンプルレシピということで強引に40枚に収める際にギミック上必須でないので減らしてしまってます。

  • リヴェンデット・チャージ

 展開例の通り使用するパターンがあるため1枚だけ採用。初動以外ではバトルフェイズ中にスカーをリクルートしてダメージのかさ増しをしたり、チューナーに合わせて強引にシンクロをしたりします。

  • おろかな埋葬

 スレイヤーorスカーを落として儀式セットを揃えるのが主な目的です。他に馬頭鬼やマッドマーダーなど落としたいカードには困りません。

  • 禁じられた一滴

 とても使いやすい後攻の捲り札です。このデッキの儀式魔法は儀式召喚するモンスターが手札にあろうと墓地にあろうと構わないため、禁じられた一滴で儀式セット2枚をコストにする動きが強いです。また相手モンスターの攻撃力ダウンはセイヴァーの墓地肥やし効果を発動させやすくします。

  • 墓穴の指名者

 ヴェンデットの儀式魔法は極めて便利ですが、逆に灰流うららも座敷わらしも受けてしまうデメリットがあります。またスレイヤーの儀式サーチ効果に灰流うららを打たれるとかなりキツイです。墓穴の指名者は必須と言えます。

  • ヴェンデット・リユニオン

 展開例の通りに初動で使用するパターンがあります。これがあることでラヴェナススタートでもレヴナント付与ができるようになるため1枚だけ挿しています。除外されているヴェンデットモンスターの合計レベルが手札の儀式モンスターと一致する必要があります。

■EXデッキ

  • アドヴェンデット・セイヴァー

 墓地にアンデットを送る、ヴェンデットカードをサルベージする効果を持つ、単体で2枚分のアドバンテージを獲得する重要なカードです。またスカーの自己蘇生効果後に特殊召喚制限を解除する役割もあります。展開例の通り先行でも使うことがあり、相手の盤面に返す際にも活躍します。
 あとフィールドではリヴェンデット・スレイヤーとして扱うのでリヴェンデット・ボーンの破壊耐性やスカヴァンジャーの蘇生を使えます。

  • ヴァンパイア・サッカー

 展開例の通り使用する場合があるため1枚。一応ここからファシネイターに繋ぐことでドローしつつ相手の墓地のモンスターを2枚コントロール奪取したり、セイヴァーの墓地肥やし効果の的を作ることもできます。

  • I:Pマスカレーナ

 スレイヤーと一緒に構えて相手ターンにトロイメア・ユニコーンでの妨害+スレイヤーの儀式サーチの誘発を狙うことができます。

  • トロイメア・ユニコーン

 I:Pマスカレーナで出す先、フィールドから離れた場合に誘発するモンスターの対策として採用。

  • ヴァンパイア・ファシネイター

 リンク召喚時相手の墓地からの蘇生、ヴァンパイアをリリースすることでフィールドからコントロール奪取できるカード。ヴァンパイア・シェリダンに繋げることで計2枚のカードを除去できます。墓地からのコントロール奪取効果発動後、アンデット族モンスターしか特殊召喚できなくなるので注意です。既に他のカードによってアンデット族縛りがついている時は相手のうららを釣り上げましょう。

  • 垂氷の魔妖ー雪女

 効果の無効化と墓地除外ゾーンのアンデットシンクロを特殊召喚する効果を持ちます。フェルグラントやイモータル・ドラゴンの蘇生帰還を狙います。ここから零氷の魔妖ー雪女に繋げられると理想的です。

  • 零氷の魔妖ー雪女

 展開例の通り先行で出す想定。またアンデット縛りがついた際の着地点として使用します。ただ妨害効果が相手によって刺さる刺さらないがあるので難しいところです。零氷の魔妖ー雪女の③の効果は墓地で発動した効果の場合処理後に新しくチェーンブロックを組んで誘発します。

  • 双穹の騎士アストラム

 零氷の魔妖ー雪女が刺さらず、アンデット縛りが付いていない場合はこちらを選択。I:Pマスカレーナのリンク先でもあります。

  • 交血鬼ーヴァンパイア・シェリダン

 ヴァンパイア・ファシネイターから捲る用のカード。デッキの主軸のスレイヤーや自己蘇生したイモータル・ドラゴンもレベル6なのでファシネイター抜きでも狙うことができます。

  • イモータル・ドラゴン

 スレイヤーやスカー以外のアンデットなら墓地へ送ることができる優秀なカードです。自己蘇生効果はセイヴァーの自爆特攻が狙い目で計2枚のカードを落とす動きができます。レベル6は落とせず、レベル変動後もレベルが変わるようにモンスターを選ばなければならない点に注意。

  • 巨骸竜フェルグラント

 優秀な場・墓地の除外効果と限定的な妨害効果を持ったカード。マッドマーダーorイモータルとスレイヤーorスカー、ユニゾンビとレベル4モンスターでシンクロします。

  • PSYフレームロード・Ω

 下振れを誤魔化すためのカードです。ユニゾンビや不知火の陰者から儀式ができない際に出しておきワンチャンを作ります。限定的なところではエクストラ破壊系の被害緩和になります。

  • 炎神ー不知火

 対象取らない破壊とアンデットの身代わり効果を持ちます。打点も3500と大体の高打点より一回り高いので悪くないです。除去数で言えばイモータル・ドラゴン→フェルグラント→炎神ー不知火と繋げるのが理想です。

  • フルール・ド・バロネス

 ユニゾンビとスレイヤーで簡単に出せます。言うことないほど強いです。よくユニゾンビの制約で攻撃できない人です。

6. Tips

  • 下級ヴェンデットの儀式時の効果付与は名称ターン1です。

  • 儀式魔法はボーンのみ発動回数の制限はなく、ラヴェナスとバースは名称ターン1で「発動ができない」です。発動を無効にされれば2枚目を発動できます。

  • 自己蘇生されたヘルハウンドやストリゲスは禁じられた一滴やヴェンデット・チャージのコストにできません。

  • 儀式召喚されたモンスターは一度裏側になったあと表側になると以下のような裁定になっています。イマイチ基準が分かりませんが、自分は「一度裏側守備表示になると何によって儀式召喚されたかといった詳細情報は消えるが儀式召喚されたというアクションの履歴は残る」ものとして解釈しています。

    • バースによるエンドフェイズの自壊はなくなる。

    • スレイヤーの墓地に送られた場合の効果は発動できる。

    • 下級ヴェンデットによって付与された効果はなくなる。

  • スカー・ヴェンデットが②で特殊召喚されていても相手の壊獣などは特殊召喚されてしまいます。ヴェンデットしか特殊召喚できない制限は自分のみ掛かります。

  • スカー・ヴェンデットの②の効果は相手のモンスターがリリースされても発動できるのでリンクリボーやパンクラトプスなどに注意していると得するかもしれません。

7. おわりに
 いかがだったでしょうか。ヴェンデットを組んでみたいと思って貰えたら1使用者としてとても嬉しいです。あくまでサンプルなので色々イジって自分のデッキを作って頂けたらと思います。ここまで冗長な文章だったでしょうがお読み頂きありがとうございました。
 

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