【濃厚な風味が特徴】ドイツ発祥のビアスタイル「ボック」について解説します!
こんにちは!光太郎です。
この記事では数あるビアスタイルのうちの1つ、「ボック」について解説いたします。
IPAやベルジャンホワイト、スタウトなどに比べると、あまり耳馴染みのないビアスタイルかもしれません。
しかしこのボックというビアスタイル、濃厚な風味でアルコール度数も高く、なかなか侮れない実力を持っています。
今回の記事でボックに興味を持っていただけたら、ぜひ次のクラフトビール選びにボックスタイルを加えてみてください(^^)
ボックはドイツ発祥のビアスタイル
ボックは北ドイツのアインベックという街で生まれたとされています。
時期は14〜15世紀ごろで、その後17世紀ごろには南ドイツのミュンヘンなどで造られるようになりました。
もともとアインベックで造っていた時はエールスタイルだったそうなのですが、ミュンヘンが製造の中心になった頃にラガースタイルに変化したそうです。
現在造られているボックスタイルのビールについても、ラガーという認識でよいでしょう。
ちなみにボックの名前の由来は諸説あるようで、
アインベックの「ベック」だけを取って、それがなまって「ボック」と呼ばれるようになったという説
ボックは「雄ヤギ」という意味の言葉で、「飲むと雄ヤギのように元気になるから」という説
などが有力のようです(^^)
輸出用のビールは高アルコールになる
ボックが誕生した理由は、アインベックを中心にイタリアやロシアといった周辺諸国へ輸出用のビールを造っていたからです。
輸出となると長期保存の必要があり、そのためにアルコール度数を高めて造られたのがボックでした。
ボックはアルコール度数(ABV)が7%以上あるものも多く、中には14%などのかなり高アルコールになるものも。
前述の通りラガービールですが、高アルコールなので飲みごたえ抜群。
ゆっくり味わって飲むのに向いているんです。
ボックの味や香りの特徴は「とにかく濃厚」
ボックはモルトの味がとても濃く、濃厚で深い味わいがあります。
詳細はビールの銘柄によって変わりますが、基本的に黒〜茶色のようなダーク系の色味。
ロースト麦芽の香ばしさに加え、プルーンや蜂蜜、バナナなど重ためのフルーツの味、ビスケットやパンのような穀物のような味がします。
ホップの風味はかなり控えめで、モルト感を「食べるように飲む」イメージに近いでしょう。
合わせる料理は濃厚な肉料理が一番。
料理の味に負けないくらいビールの味が濃厚で、お互いを高め合って満足できると思います!
個人的な感覚ですが、はっきり言ってクラフトビールに不慣れな人が飲み始めると、飲み切るまでにかなり時間がかかると思います(^^;
そのくらい独特の味ってことです!
僕も最初はかなり時間がかかりました。
(そして今はかなり好き笑)
ボックの特徴
以下にボックの特徴をまとめました。
発祥国
→ドイツ発酵方法
→上面発酵 → 下面発酵ABV
→7%〜味の特徴
→濃厚でどっしりしたモルトの味わいを楽しめる適温
→10℃程度合せたい料理
→濃厚な味付けの肉料理
すでに述べた通り、ボックはモルトの味をしっかり楽しめるラガービールです。
なので、冷やして一気にガブガブ飲むよりも、ややぬるい温度にしてじっくり飲んで楽しむのがおすすめ。
「食べるように飲む」のをイメージして、ゆっくり堪能してみてください(^^)
ボックの種類について
ここではボックスタイルの種類について簡単にご紹介いたします。
共通するのは、どれも濃厚な風味で高アルコールだということです。
トラディショナルボック
いわゆる「普通のボック」です。
基本的にボックといえばこのトラディショナルボックのことを指します。
味や見た目の特徴は本記事ですでに解説した通りで、ボックの入門としてマストドリンキングです!
ドッペルボック
ドッペルとは数字の「2」を意味する言葉。
つまり、「2(倍)のボック」という意味になります。
アルコール度数はトラディショナルボックよりさらに高く、10%以上あるものも多いです。
ドッペルボックについてこんな話もあります。
ドイツの修道院では、修行中の修道士たちが断食を行なっていました。
その期間は1ヶ月以上にも及ぶんだとか。
当然そんな長期間飲まず食わずは無理なので、その間の栄養補給としてこのドッペルボックスタイルのビールを飲んでいたそうです!
通常より多くの麦芽を使って造られたドッペルボックビールは「液体のパン」の異名を持ち、修道士たちの修行を助けていたようです。
「超空腹状態の時によくこんなアルコール度数の高いビールが飲めるなぁ」って個人的に思います笑
ちなみに最初に誕生したドッペルボックはPaulaner(パウラナー醸造所)の「Salvator(サルバトール)」というビールだそうです。
以後、伝統的な製法で造られたドッペルボックの名前の終わりには全て「〜ator」と付くんだとか。
こうしたビール誕生の歴史トリビアって面白いですよね(^^)
アイスボック
ドッペルボックよりさらにアルコール度数が高くなったボックです。
ドッペルボックを凍らせることで水だけを取り除き、その作業を繰り返すことでアルコール濃度を高めていく方法で造られます。
(水の方がアルコールより早く凍るため)
アルコール度数14%などある銘柄もあり、ゆっくりと飲んで楽しむのがおすすめです。
マイボック(メイボック)
5月(May)に飲まれるのでこの名がついたボックです。
冷蔵技術が発展していなかった頃、醸造中のビールが痛まないように冬場に仕込みが行われていたそうです。
そして冬が明けて最初に飲まれるビールがこのマイボック(メイボック)というもの。
ドイツでは今でも春に行われる行事が多くあるそうで、そこではこのビールが飲まれるのが伝統なんだとか。
他のボックスタイルのビールと違ってボディカラーは明るめ。
ロースト麦芽を使わず製造されています。
ヴァイツェンボック
バイエルン州で造られる、小麦を使ったボックスタイルのビールです。
小麦のビールといえば「ヴァイツェン」がありますが、これのボックバージョンということになりますね。
ボックの濃厚な味わいと、ヴァイツェンのフルーティな味わいのいいとこ取りのようなビアスタイルで、とても美味しいビールが多いです。
ちなみにこのヴァイツェンボックはエールスタイル。
ラガーではないので豆知識として押さえておきましょう(^^)
ボックの銘柄紹介
ここでボックの銘柄をご紹介いたします。
宇奈月ビール「カモシカ」(ボック)
宇奈月ビールの「カモシカ」はロースト麦芽の香ばしさと少しの酸味、麦芽本来の甘味を楽しむことができるボックスタイルのビールです。
少し不思議な味ですが、やはり濃厚なビールで飲んだ後の満足感が◎。
アルコール度数6%とやや高いですが、意外にもすっと飲めてしまいます(^^)
ヴェルテンブルガー アッサムボック
ドイツ・ヴェルテンブルガーのアッサムボック(Weltenburger Kloster Asam Bock)。
このビアスアイルは「デュンケル ドッペルボック(DUNKEL DOPPELBOCK)」というもの。
要するに、真っ黒なドッペルボックということです。
ビスケットのような穀物の香ばしさとほんのり甘みのあるモルト。
ロースト麦芽のコーヒー感はエスプレッソのような濃いものを感じます。
ドイツビールということで500ml瓶になっているのですが、濃厚すぎて飲み干すのにとても時間がかかります笑
ボックは締めのビールにぴったり
この記事では、ビアスタイルの1つ「ボック」について解説いたしました。
ボックはドイツ発祥のビアスタイルで、とても濃厚な味わいが特徴。
アルコール度数も高いため、その日の締めのビールにぴったりです。
夏場の暑い時期にグイグイ飲むのではなく、冬場に暖かい部屋でゆっくりじっくり味わうのがおすすめの楽しみ方です(^^)
今までボックを選んだことがない・飲んだことがないという方も、ぜひ一度お試しください。
最初はちょっと飲むのに時間がかかるかもしれませんが、ハマると満足度の高いビールになるはずですよ♪