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寄り道好きのバイクタクシー in Jaipur

インド1人旅が始まり、インド人の身勝手さにも慣れてきた頃、僕はジャイプールという街にいた。
僕の旅は基本的に観光目的ではないが、せっかくなので世界遺産の宮殿城塞「アンベール城」を訪れることにした。歩きで行くには時間がかかる距離だったためバイタクを利用しようと思い、歩道沿いに止まっているバイタクのあんちゃんの集団に近づいていくと1人がb-boyばりのノリで気さくに声をかけてきた。こういうノリの奴はだいたい面倒くさいが、英語が割と通じたので、とりあえず乗せてもらうことにした。
目的地に向かい走り始めてから数分すると、「ヘイマイフレンド、俺の友達が近くに住んでるから寄って行っていいよな⁉︎」と言われた。彼等にはお客様は神様だという考えはないのだろうか。仕方なく了承し、その友達とやらの家に連れてかれた。話は10分くらいで終わり、次こそは目的地へ。と思いきや、「ヘイマイフレンド、俺の浮気相手がこの近くに住んでるんだ、寄ってっていいよな⁉︎結構なビッチなんだぜ」と言われた。もうここまで来たら行こうと思い、その不倫相手のもとへ。49歳のスケベ親父と40歳のオバハンの濃厚なキッスを見せつけられ、20分ぐらい滞在した後にやっとアンベール城に着いた。
ここまで来るのに距離はあったけど、お前はベストフレンドだから安くしてやると言われ、値段交渉したものの結局ぼったくられるのであった。
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